2010年03月10日
試合開始前におこなわれるコイントス。 トスに勝った方が前半に攻撃するゴール、 つまりエンドを選びます。 前半にどちらのエンドを取るか、風が強い試合などではけっこう重要な判断です。 少年団時代には「前半は必ず風上を選べ」という指示が出ていました。 前半から全開で攻撃して相手にやる気をなくさせるまで点を取る、というのがねらいだったようです。 実際に経験した試合ではこんなこともありました。 試合中に風向きが変わって前半も後半も風下。 DFとしては、こんなにツライ試合はありません。 バンバンロングボールが入ってくるし、クリアーしても風で戻される。 しかも味方がなかなか点を取れない。 「前半は風上を選べ」の本当の意味がわかったような気がしました。 さてコイントス。 元審判員(更新を忘れて失効…)の私が経験したさまざまなコイントスを紹介しましょう。 ①コイントスができない主審。 コインを親指で弾いてくるくると高く上げる、という動作ができない主審がいました。 素早く手を引いて、コインを落とすだけなのです。 手の上にのせられたコインは、何度やっても無回転のまま地面と水平に落ちていくのです。 つまり、手の上にのせられた段階で上を向いているチームの勝ちなのです。 試合終了後も、本部に戻って何回も練習してました。 (まったく上達してませんでしたが…。) ②トスしたコインが地面に突き刺さる。 これもびっくりしました。 雨の試合で土のグランドはじゅるじゅるにぬかるんでいました。 「じゃ、トスしまーす。」 ピン、くるくるくるくる…グサ! なんとコインがタテに突き刺さったのです。 「どっちよ!」という全員の心の声が聞こえました。 さすがに選手も笑っていました。 ③トスコインが…。 最近では専用のトスコインも売っていますが、身近なお金を使うのが手っ取り早い方法です。 10円だとなんとなくショボイ、という理由で100円玉が使われることが多いようですが、 試合中に落とすとけっこうなダメージを喰らいます。 審判しながら探すわけにもいきません。 そこで、カッコよさと経済性を両立させたコインとして、外国の硬貨を使う方が多かったです。 ある試合でのこと。 「副審のあとに続いて入場してください。」 鋭い目つき、大きな体、低い声で発せられた一言。 「今日の主審は厳しそうだ。」 そんな雰囲気が選手からびんびん伝わってきます。 「それではトスをおこないます。」 主審がポケットから取り出したのは、なんとオセロ。 私を含め、その場にいた主審以外の24人全員が必死で笑いをこらえました。 ハーフタイム、 「なんでオセロなんですか。」と質問した私。 主審はいたずらっ子のような顔で「白黒はっきりつくかな、と思って。」 本部で大爆笑。役員に軽く怒られました。 こんな主審はイヤだ!みたいになってしまいましたが、 すべて実際にあった話です。 審判も大変です。
ひとみ
Re:コイントス
2010-03-10 09:12
面白いですねー。笑わせていただきました。 以前、サッカーアースという番組で、世界の面白い審判特集というのがありまして それに出てきそうだと思いました。 もちろん真剣勝負の場ですが、たまにはこういうのも良いですよね。
PA
Re:コイントス
2010-03-11 04:23
ひとみさんからコメントをいただけるとは…ありがとうございます!感激です。 ひとみさんのブログを拝見いたしますと、実は我々、練習場や昨年のゼビオでのトークショウのときなどに接近遭遇しているようです。 さて今回の投稿ですが、 番外編として 『フットサルのときにトスしたコインが体育館の床を延々と転がり続ける』 というのもありました。 「どこまでいくのよ?」って感じで、中腰になってコインを追いかけ続ける審判の姿が会場の笑いを誘っていました。 自身の経験をもとに、いろんなテーマで書いていこうと思っていますので、今後もお気軽にコメントをいただけるとうれしく思います。
orion
Re:コイントス
2010-03-11 22:14
高校生の頃、サッカー雑誌で「審判員になるには」という特集を読んで 「サッカーやったことなくても、講習を受ければいいんだ」と 興味を持った覚えがあります。 観客として試合を見るのと、審判として見るのとでは全然違いそうですね。
PA
Re:コイントス
2010-03-12 03:57
orionさんコメントありがとうございます。 確かに、4級は講習の受講だけで取得可能でした。3級からは実際の試合での実技テストや恐怖の?体力テスト(クーパー走ほか)があります。 最近では、中学生や女性でも審判資格を取得する方が多いですよ。審判ワッペンもなかなかカッコよくなっていますし、いかがですか? 私は更新をせずに失効してしまいましたが、小僧がサッカーをやるのなら、保護者としてもう一度挑戦してみようと思っています。自分で言うのもやらしいですが、副審、とくにオフサイドの判定にはかなり自信があります。 試合を見ていると、「なんでそれが反則なの?」と思ったり、「相手側の反則なのか。」と思うことも多々あり、自分の技能の未熟さを思い知らされます。 試合に出てプレーしているとき、足を踏まれたりしても反則を取ってもらえないときには、一瞬「おい!」と思ったりもしますが、たとえ間違っていても審判の判定をきちんと受け入れることがスポーツであり、フェアプレーの精神であると思います。
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