2016年03月24日
4分。勝ち点4を獲得し、現在13位。これが2011年函館決戦以来勝てず、以後1分6敗を喫している京都サンガFCの第4節まで終了時点の成績だ。この京都サンガをホーム札幌ドームに迎える。
京都サンガといえば任天堂、京セラ、ワコールと名だたる大企業がスポンサードする天皇杯を手にしたこともある古豪だ。近年は若手選手の活躍も目覚しく、U-23日本代表で主力を勤める原川力など紫魂を胸に秘めた選手たちがピッチを縦横無尽に駆け回り各チームのサポーターを震撼させている。…昨年までは。
彼らの試合をハイライトで見返しているのだが、なんとも評価に困る。すでに原川力、駒井善成、宮吉拓実といった、それこそJ2を震撼させた若手軍団は他クラブに移籍しており、もはやかつての京都とは違うチームであるのは分かっているのだが。その中で拾える情報といえば、チームコンセプトは4-4-2をベースとし、右サイドバックの石櫃洋祐を起点として攻撃を組み立ていること。有田光希、イ・ヨンジェといったアタッカー陣は強力で第1節から3節まで3試合連続で先制点を挙げており、決定力は侮れないものがある。一方で攻守の切り替えに難があり、追いつかれての引き分けが2度、先制した上で逆転されたことが1度ある。積極的なプレスで主導権を狙うことを主眼としているものの、DFラインとボランチの間にギャップを生じるシーンが散見された。とはいえ逆転されたファジアーノ岡山戦も終了間際に石櫃のゴールで追いついており、勝ち点1を拾うことはできている。第4節のV・ファーレン長崎戦ではフォーメーションを4-3-2-1のクリスマスツリーに変更している。186cmの体格を誇るイ・ヨンジェが1トップとして身体を張り、石田雅俊や有田といったアタッカーが彼に絡む形で相手ゴールを狙った。だが狙いは上手くいかなかったようで、立ち上がりから中盤で激しくつぶし合う展開が続き、見せ場はセットプレーだけだった。
おそらくキーマンといえるのは石櫃洋祐だろう。彼を封じることで、京都の攻撃は機能不全を起こす。攻撃のスイッチが入らないのだ。前線へのクロスがアタッカー陣に届けば、彼らの個人技でシュートまでは持っていける。だが、、、というところだ。その個人技のところで有田光希にも注意が必要だ。近年スコアは伸び悩んでいるものの、2012年には14ゴールを挙げた生粋のストライカーだ。うっかりCK与えてしまうと、エリア内で反転シュートをぶち込まれる危険性がある。
相性は悪い。すこぶる悪い。なんせ5年勝っていないのだ。ポカンと一発お見舞いされる危険は大いにある。だからこそ、清水戦と同じように開始直後とハーフタイム明けは当たり負けしないように積極的にボールを追ってもらいたい。なにせ京都の目標は「今季初勝利」。キックオフ直後のプレス地獄は並大抵のものではないことが予想される一度でも受身に入ってしまえば、ファールを冒してでも食い止めねばならずセットプレーの機会が増えるだろう。守備からゲームの主導権を握り、先制点を奪うことができれば勝ち点3は向こうから転がり込んでくる。追加点を2試合連続で奪えるかどうか。この点に注目して土曜日の試合を待ちたいと思う。・・・こう書いておいて、あっさり0-1で負けるのがコンサドーレなんだけど。今年は大丈夫だと信じて筆を置くことにする。
プロフィール
98年J1参入決定戦に敗れ涙に暮れる札幌サポを見たことで、コンサ愛に目覚めた非道民。 何の因果か札幌に居を構え、試合結果に1週間のテンションを左右される日々。 いい年こいてまだ中二病が完治していない。 思い出とコンサの試合と日常をミキサーに投げ入れて、味の素で整えた文章を提供していく。 ご笑覧いただければ幸いだ。
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