2016年03月09日
第2戦目前日。僕は今試合に臨むにあたりこのように書いた。「必要以上に守備的になりズルズルと下がっていたラインは、福森・進藤という両サイドの勇気に掛かっている。」拙い文章を引用するのは恥ずかしいが、実際に気になっていたのは、彼らの働きだったことは間違いなかった。とはいうものの、福森の働きは若干物足りないと言わざるを得ない。評価するならば、彼が最終ラインに鎮座し長距離砲として展開を司るという安心感は何者にも代え難いという点だろう。
…彼が前線に攻めあがれなかった理由は、彼の相棒にある。進藤 亮佑。4-0で最良の結果となったFC岐阜戦。見事に都倉賢がハットトリックを決めた。その3点目だ。起点となったのはインターセプトからの都倉のドリブルだ。前節の鬱憤晴らしとばかりにボールをゴールにブチ込みノッている彼がスピードに乗ったドルブルでゴールに迫り、自分のゴールのお膳立てとばかりに味方にパスを出す。折り返したボールが知らず知らずのうちに画面の外から攻めあがってきた進藤の下へと届く。「ボールが柔らかかったからバランスを崩したけど、とっさに足が出て良かった。」これが尻餅を搗きながらも気合でゴール前にボールを運んだ奴の台詞だ。この思いは確かに届き、反転し打ち抜いたボールはゴールを揺らした。もう二度と起きないかも知れない。だが彼のJリーグ初アシストという記録は消えることはない。ゴールを決めた帳本人である都倉賢は公式戦でゴールを決められない中原彰吾にこう言った。「綺麗に決まらなくたってゴールはゴール。俺の初ゴールは腹で押し込んだ。」だいたいこんな感じ。ゴールをアシストに変えれば同じだ。結果は同じ。ゴールという結果と勝利という勝ち点3の積み上げが残る。
荒削りは若手の特権だ。それ以上に彼らの我武者羅さがチームに与える影響のほうが大きい。それが4-0という結果を生み、いずれはJ1昇格という果実を実らせてくれること祈らずにはいられない。来週はいよいよホーム札幌ドームでの開幕戦だ。相手は難敵愛媛FC。ホーム開幕戦にはいい思い出がないが、そんな記憶も「知らないね、俺は俺だぜ?」とばかりに若手の勢いで乗り越えてもらいたい。そんな快勝を期待している。
プロフィール
98年J1参入決定戦に敗れ涙に暮れる札幌サポを見たことで、コンサ愛に目覚めた非道民。 何の因果か札幌に居を構え、試合結果に1週間のテンションを左右される日々。 いい年こいてまだ中二病が完治していない。 思い出とコンサの試合と日常をミキサーに投げ入れて、味の素で整えた文章を提供していく。 ご笑覧いただければ幸いだ。
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