明日になれば

2016年03月05日

 「伸二は多分、本当に痛いんだと思いますよ。」重ねてこうも言った。「まあ、でもスタートは出たいんですよね!いくつになっても!」開幕戦の魔力とは恐ろしいものだ。昨日のラジオで野々村社長は左でん部の違和感で別メニュー調整となっている小野伸二の状況についてこのように語った。動きにキレがなく、数人に囲まれてはボールを失っていた彼の精彩を欠いたプレーの理由はそこにあったようだ。
 僕らだってそうだ。無理をする。「せっかくだから」この言葉でどこまで行っただろう。試合がないと行く機会がないからと何処まで行っただろう。ましてそれが開幕戦なら。2011年3月5日愛媛。晴れた空とは無縁のどんよりと暗澹たる気持ちにさせる試合内容に、明るいうちから自棄酒を呷った。4200人。よくもまあ集まったものだ。全国各地津々浦々から90分を見届けるためだけに。「本当にもうアレですよ、『なにしてんだッ!』って本気で思って本気で言ってました。」社長が口にしたこの思いは僕らの思いだ。僕ら以上にプレーしている選手たちも同じように思っていたのではないだろうか。「なにやってんだ、俺!」と。
 明日の試合は開幕戦とメンバーを大分入れ替えてくるだろう。昨夜のコンサにアシストにおける予想と今朝のスポーツ各紙の予想ですら異なっており、四方田監督の苦悩の跡が見え隠れする。必要以上に守備的になりズルズルと下がっていたラインは、福森・進藤という両サイドの勇気に掛かっている。頭はクールにハートは熱く。陣形をコンパクトに保ち、岐阜のゴールに襲い掛かるには最終ラインからの押上げが不可欠だ。ふわふわしていた気持ちにキツイお灸を据えられた形になった開幕戦。凝りも解れて肩の荷が下りたことだろう。さぁ反撃と行こうじゃないか。


post by kitajin26

14:11

雑記 コメント(0)

この記事に対するコメント一覧

コメントする