2016年03月02日
「キャンプでやってきたことを出そうとトライしたけど、まったく出せなかった。」日韓W杯でゴールを決め、アーセナルを始め世界を股にかけて活躍した稲本潤一ですら吞み込んでしまう開幕戦というプレッシャー。陣形をコンパクトに保てず、攻撃陣にも感覚のズレがあった。端的に言えば「仕上っていなかった」ということだろう。
マセードにはドリブルでの仕掛けなどの積極性が欠け、ジュリーニョは守備の連携に不安を抱え中途半端なプレーに終始した。頼みの小野伸二は味方のフォローが少ない中で孤立し、ボールを失うシーンが散見された。石井謙伍のドリブルでの仕掛けは得点の匂いを感じさせてくれたものの、強化部が更なる梃入れを図ったのも頷ける。増川隆洋がベテランの妙技を見せ付けるかと思いきや、裏を取られるのを怖がるあまり陣形が伸びる遠因となってしまった。
仕上がっていないのだ。早い話がそれだけのこと。熊本合宿は継続中だ。開幕戦の反省点を共有し、感覚のズレを摺り合わせ連携を立て直していく猶予は与えられている。
本稿を書いている横では、なでしこジャパンが韓国と五輪最終予選を戦っている。1-3でオーストラリアに敗れた日本代表だったが、なんとか立て直し攻撃の積極性が出てきた。後半10分を経過しまだ0-0ではあるが、得点の匂いがする良い攻撃を見せている。
敗れることで学ぶこともある。勝つに越したことはないが、まだ41試合残っているのだ。だが、次の岐阜戦。無抵抗で敗れることがあれば、これは問題だ。四方田監督がどの程度開幕戦とメンバーを入れ替えてくるか。それともあえて同じメンバーで臨むのか。開幕戦の悔しさを爆発させて、僕らの鬱憤も晴らしてくれる、そんな勝利を望んでいる。
プロフィール
98年J1参入決定戦に敗れ涙に暮れる札幌サポを見たことで、コンサ愛に目覚めた非道民。 何の因果か札幌に居を構え、試合結果に1週間のテンションを左右される日々。 いい年こいてまだ中二病が完治していない。 思い出とコンサの試合と日常をミキサーに投げ入れて、味の素で整えた文章を提供していく。 ご笑覧いただければ幸いだ。
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