『書斎のサッカー』

2013年05月24日

日曜日はダービーです。

もう10年以上前になるでしょうか、『書斎の競馬』という雑誌があって、馬券の話だけではなく、生産、育成、血統、調教、厩舎、旗手、制度、JRA、地方競馬、文学、コラムなどなど、競馬に関するあらゆることをテーマに編集されていた雑誌がありました。競馬をする方でも覚えてらっしゃる方はどのくらいいるかなというようなマイナーな雑誌で、2年位で廃刊になってしまいましたが。A5版で250ページくらいですから、『世界』や『文芸春秋』みたいな感じだといえばわかっていただけるでしょうか。
はっきりいいますが、これを読んでも馬券が当たるわけがないという代物です。
馬券のあたりはずれだけが競馬ではなく、「文化としての競馬」の奥深さに触れ、勉強になった雑誌でした。
いい本が必ずしも売れるわけではないという典型そのものです。

性格なのか、どうもこういう方向に興味が向かってしまう、要するに「文化としてのサッカー」。「書斎のサッカー」なんて雑誌があったとしても、なんだそれという代物になるのでしょうが、サッカーに触れるにつれ奥が深いものだという感じがしています。
勝敗だけではもちろんなくて、戦術だってそうだし、監督、選手、審判、育成、クラブ、サポーター、制度、クラブ経営、興行、経営戦略、協会、FIFA、などなどざっと考えても多様なアプローチが可能で、それだけサッカーを文化として捉えることも面白いかなと思います。
勝敗だけに一喜一憂するのも醍醐味ではありますし、クラブについて喧々諤々の論争をするのもまた楽しいものですが、それだけではなく、もっと幅を広げてみてもいいのではなかなと思います。

新社長がサポーターを巻き込んでいろいろな新しい試みを始めていますが、危機感をもってクラブのことを真剣に考えるには、広い視野、深い知識、バックグランドもひとつの要素になります。
勝利だけを求めているサポーターばかりではないということも。


post by reds1917

10:22

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今日の日経 野々村社長の記事から

2013年05月22日

今日の日経、スポーツ欄のコラムで野々村社長のことが取り上げられていました。
詳しくは読んでもらった方がいいのですが、乱暴に要約するとこんな感じでしょうか。

「クラブがこのままでいいのかということを内外に問題提起し、クラブを真剣に心配してくれる人を増やす試みを始めている」ということを紹介し、記者(吉田誠一さん)は「クラブづくりとはそういうものなのかもしれない」という文章で締めくくっています。
コラムの中では「危機感を共有する」という表現も使っています。
さらに、債務超過に触れ、クラブライセンス制度に触れ、クラブ力向上委員会に触れた上での結びです。

道外で暮らしていると道内のメディアに触れる機会がないのでどのようなことが起こっているのかわからないことも多いのですが、イベントめいた企画から、私が暮らしている街のクラブのように、そのうちバナナでも売り出しそうな気配を感じたりもしていましたが、かなりの危機感をもっていることが伝わると同時に、その共有の中から何がうまれてくるのか。
長い道のりだけれど、先が楽しみな感じがします。