2008年11月01日
大分、ついに初タイトルを手にしましたね! 県リーグ辺りから這い上がってきての栄冠らしいですね。すごい! 振り返って札幌なんですけど、どうしても今の札幌に足りないものってこういう類の苦労だと思うんですよ。 選手が飲酒運転で交通事故起こしたとか、取締役が買春してたとか、そういう類の苦労じゃなく、下のリーグから這い上がってくるっていう苦労ですね。 東芝サッカー部を誘致する形で発足したコンサドーレ札幌。 労せずしてJFLから始めることができたのは大きかったですし、もし大分みたいに組織を一から作り始めて、道央ブロックリーグ(他地域の県リーグに相当)から始めていたら、札幌ドームができることもなく、つまりは日ハムも来ることがなく、レラカムイの発足もなく、北海道のスポーツシーンはずいぶん貧相なものになっていたでしょう。そういう意味ではプラスの効果が相当大きかった。 ただ、それと引き替えに、下のリーグから辛酸をなめながらも這い上がってくるという経験をする機会を失ってしまったと思うんです。 仮に、道央ブロックリーグから始めたとすると、最初の段階では経営的にそう無理はできません。「Jに上がりさえすれば何とかなる」的な発想はできませんからね。だって、道央ブロックリーグを勝ち抜いてもすぐにJにはいけませんから。必然的に「身の丈経営」をせざるを得ない。 サポーターも、「社員に危機意識がないから応援しない」じゃなく、「だったら俺たちが集客しよう、ファンサービスを考えよう」とか、そういう方向に行ったと思うんですよね。もちろん、「4万人プロジェクト」とか、サポーター主導のいい動きもいろいろあったので、一概には言えませんけど、やや散発って感じもして。 選手にも、もっとハングリー精神が備わったんじゃないかと思うんです。Jに行くのは簡単じゃない、Jにいることも簡単じゃないんだ、と。プロとしてサッカーができることも、簡単なことじゃないんだと。 夏に見たツエーゲンの選手たちなんかもう本当にかわいそうなくらい落ち込んでました。サポーターもでしたね。 そう考えると、今回のJ2降格はいい経験かもしれません。 ただ、Jリーグにいられることには変わりありません。ここでクラブ、選手、サポーターみんなが「なにくそ」と思えるかどうかが、コンサドーレの将来の分かれ目かもしれませんね。永遠の潜水艦クラブ(時々浮上して、すぐにまた急速潜行)になるか、エレベーターを繰り返しつつも徐々に上に上がっていくのか。 そう考えると、今回USが取った「応援自粛」という、周囲に危機感を抱かせるという手法もわからないではないかな。でも、さっきも書いたとおり別のやり方もあったと思うので、僕は応援しますけどね。 どうしたらコンサドーレが強くなれるかな、自分にもっとできることはないかな、と思った今日の大分戦でした。 臥薪嘗胆。 いつか必ずタイトルを取りたいものです。 ただ、慌てちゃいけないと思います。1年や2年では無理。最低5年くらいは覚悟しないといけないですね。 そういえば、これもまだ「散発」のレベルを出ていない感じですけど、サポーターの運動のひとつに、「コンサドーレ札幌応援ファンド」がありましたね。 僕のはもう目も当てられない運用成績ですけど……(汗)。 こちらも焦らず、いつか大きなうねりとなってコンサを支えられると信じて、未曾有の金融危機もじっと我慢です。
プロフィール
HN:元多摩の農民/大澤唱二 東京多摩地域出身。 2001年最終戦、対セレッソ大阪戦でコンサドーレデビュー。 翌年、翌々年と徐々に試合に行く回数が増え、2004年にはファンクラブ会員になるなど、身も心もすっかり赤黒く染まる。 2005年、CVS登録。また、OSC蹴遊旅人の立ち上げにも加わり、赤黒さに磨きがかかっている。
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