天皇杯 札幌vs山形 佐藤円さんの「レポート」 

2024年07月11日

Jリーグ公式HPに掲載されています。


    レポートタイトル  「雨中の乱打戦。制したのは六度ネットを揺らした札幌」


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J1札幌とJ2山形の対戦は、リーグ戦で得点力不足に苦しむ札幌が大量得点。田中 克幸、岡田 大和のルーキーコンビがともにプロ初得点を含む2点ずつを挙げた札幌が6-3で山形を下し、ラウンド16進出を決めた。

リーグ戦8連敗中、負傷離脱者も多数の札幌は、直近の明治安田J1第22節・鹿島戦から先発7人を変更。ベンチメンバーはリーグ戦で先発した3バックのほか、2種登録の坂本 勘汰、川崎 幹大、GK竹内 琉真を入れて6人。リザーブの枠を1つ余らせて臨んだ。対する山形は直近のJ2第23節・栃木戦から先発全員を入れ替え、ベンチには坂本 亘基を除いて新たに6人がメンバー入りした。

試合前から降り出した雨は試合が進むにつれて強くなり、試合終了まで降り続いたが、水がたまるようなことはなかった。その中で、前半は点の取り合いとなった。6分、右角度からの直接FKを獲得した札幌は、キッカー・田中 克幸が左足で直接決めて先制点を奪った。公式戦では天皇杯2回戦・栃木シティ戦以来、公式戦6試合ぶりの得点で札幌がまずは先行した。その勢いでさらに攻め込むが、その圧力を裏返した山形が同点にする。16分、左スミへのロングフィードに追いついた後藤 優介がマイナスのクロスを差し込むと、フリーで受けた狩野 海晟が低い弾道のシュートでゴールネットを揺らした。

しかしその直後の19分、札幌は田中 宏武が右サイドを突破してクロスを上げると、 これを大森 真吾がワンタッチで決め、再びリード。山形も攻撃の手を緩めず、33分にボックス内で南 秀仁のパスを受けた後藤 優介が反転シュートを決め、再び同点とした。

前半アディショナルタイムには、札幌にビッグチャンス。スルーパスに抜け出した大森がシュートを放ったが、ここはGK藤嶋 栄介の好セーブに阻まれた。しかしその直後、札幌はCKの流れから攻め続け、岡田がミドルレンジから目の覚めるようなシュートを決めた。前半は札幌が3-2とリードして終える。

ハーフタイムに互いに1人ずつを交代して迎えた後半は、札幌が右サイド・田中 宏武からのクロスなどでチャンスをうかがうと、52分のCKではニアで大森が合わせるなど、押し込んだ。その流れのまま迎えた53分、ボックス内の出間 思努が収めたボールに駒井 善成がワンツーで絡み、ワンタッチでゴールに突き刺して4点目。さらにその4分後には、田中 克幸が山形の藤嶋が前に出ているのを見逃さず、ロングシュートを決め切って5-2とリードを広げた。

山形もその直後の60分、川井 歩の長いスルーパスに氣田 亮真が抜け出しからゴールを決め切って5-3とし、まだまだあきらめない姿勢を示す。62分には札幌がCKから大森のヘディングシュートでまたも山形ゴールを襲ったが、藤嶋にはじかれる。66分には逆に山形が右からのクロスから氣田がシュートを狙ったが、ここはブロックされてCK獲得にとどまった。

その後、山形は氣田のクロスから加藤 千尋のミドルシュートが決まったかに見えたが、加藤以外の選手にオフサイドがあったとしてゴールは認められなかった。逆に札幌は84分、高い位置でのパスカットから岡田が決め切り、6点目。最後までゴールが飛び交う展開となった雨中の試合は、6-3で札幌が勝利した。



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