2007年03月23日
今さらといっては今さらですが、さっきやっと湘南戦の録画を見たので雑感的なものをまとめつつ次節のの山形戦の展望を書いていきたいと、そういうところで。たまにはフットボールの話をしないと。再開してからこのかたフットボールの話をほぼまったくしていないことに気がついたんだもの! さて湘南戦。 タイトなゲームではあったがタフさに欠け、どうにもこうにも「中3日の試合」というところに落ち着いてしまった感がある。相手は中2日でアウェー移動という大きなハンデがあったのにもかかわらず、ここで勝ち点3をとれなかったというのは昇格という目標を掲げるチームにはふさわしくない。こういう試合を勝ちきる力というのはこれから間違いなく必要になると思われるので、そういった点でのレベルアップがまだまだだということを思い知らされた。翻って湘南はそういったハンデがあったけれども、前節は途中出場の加藤望がロスタイムに決勝ゴールを決めるというチームに勢いを持たせる勝ち方をした。そのイメージをいい方向に持ってきたともいえるだろう。
試合開始から両チームともにDFラインを高めにキープし、コンパクトに陣形を保ちつつ探り合いの状況が進む。その中で序盤は札幌が攻め込む動きを多く見せる。好調を維持している西谷、藤田の両サイドがキレのある動きを見せるがジャーン、斉藤のCBに阻まれ決定的な得点チャンスには至らない。逆に湘南も役割のはっきりしたプレーを見せ、アジエルのスルーパスに石原が裏へ抜けたり、細かなステップワークで入り込んでくるという流れに振り回される場面がたびたびあった。特に慣れない左SBに入った池内は戸惑いを隠せないように見えた。ただ、それでも西谷が左サイドを制圧していたので決定的にチャンスを与えるような場面はなかったのが幸い。ちょうど西谷と相対する選手がもともとFWだった財津だったのも奏功した。 両サイドだけでもなく、ボランチ、特に西嶋のポジショニングが良くいわゆる「気の利く」プレーで顔を出しボールを奪うシーンが目立った。しかしそれも前半終了間際くらいまでで、あとは芳賀とともにアジエルへの対応に忙殺されてしまっていた。2トップは両方ともよくボールを追ってはいたがその後の動きに精彩を欠いた、というかボールを奪ったりキープしたあとの動きがチームとしてオーガナイズされていなかった。そこに走り込む選手がフォローに入りミドルシュートを打ってきたり、サイドに深く入って波状攻撃になるような場面がほとんどなく、前半はシュート1本という結果に。 後半、先に動いたのは湘南。終始押し込まれていた財津に代わりバランスのとれた村山、運動量で前線をかき回す永里を投入。それに対して札幌は中山に代えて砂川を1.5列目に投入し、ダヴィのフォローとともに2列目との連携を深めて攻撃に厚みを持たせようとする。ただダヴィのプレーが粗く(今に始まった問題ではないのだが)、せっかくキープできても次のワンプレーにミスをしてボールを奪われる場面が多々見られる。また、ダヴィがそうなることを見越して周囲がフォローに動く場面も少なかった。 75分あたりからそれぞれのチームの動きに「手詰まり」な感じが見え始め、札幌は西谷に代え石井を投入して2トップに戻すも決定的な効果は得られず。湘南もジョーカーとして加藤望を投入したが、こちらも決定的に崩しきることはできない。結局、札幌のチャンスらしいチャンスは87分の交代直後でバーに当たるFKを放った上里のプレーまで待たなければならず、それがほぼ最後の決定的な場面となってしまった。序盤はせめぎ合いのある戦略的な試合運びで楽しみもあったが、それは次第にアグレッシブさを欠いてそのまま引き分けてしまったのが残念なところだ。 そういった反省と雑感をふまえて、次節山形戦の展望を。 次は再び中3日、しかもアウェー。それに加えて山形は前節試合がなく、十分な休養とトレーニングで試合に臨んでくることは間違いない。さらに札幌にとっては山形は決して分のいい相手ではなく、厳しいシチュエーション。加えて選手の移動は最近話題のボンバルディア(苦笑)というおまけまでついてきた。余談だが山形便で使用されるボンバルディアの機体は高知で胴体着陸したものではなく、翼の位置が低いジェットですので……。 対戦する山形は今年も樋口監督の下、ポゼッションサッカーの磨きをかけている。DFの要にレオナルド、ボランチに展開力のある宮沢と渡辺、2トップは高さのある豊田と運動量豊富な北村が加入した。そして司令塔の位置には財前が君臨しており、さらに言うならば左SBの石川竜也は2002年シーズン、鹿島時代に札幌をJ2に落とすVゴールをたたき込んだ張本人。オーガナイズされた積極的なプレスからの展開を持ち味としており、今回目立った精度の低いパスやキープは失点に直結する確率が湘南戦よりも高いことは間違いない。従って速いテンポでサイドへ展開してクロスを上げること、積極的に裏へ飛び出していくこと、いわゆる「アタッキングサード」と呼ばれる攻撃に厚みを持たせ、フォローを行う動きが肝要になるだろう。
2007年03月21日
「しまふく寮通信」を読んでフェジョアーダが食べたくなったので、作ってみた。 関東在住時代にCOPA TOKYOという店に連れて行ってもらって食べたのがはじめてのフェジョン。シュラスコ食べ放題のコースなのに、フェジョアーダばっかり食べていた記憶がある。 ちなみにこの「COPA TOKYO」というお店、Jリーグ各チームのブラジル人がこぞって集まる店としても有名。エントランスには選手のサインがびっしりと! そんなわけで作ってみる。 調べてみると地域によって使う豆が違うらしいけど、今回はブラジルでポピュラーな黒豆(黒いんげん豆=「フェジョン・ペレット」)で。 作り方については、こちらを参考にしました(簡易版のほう)。 そうそう、できればご飯も炊いておいてくださいね。
こちらが今回使った豆。 乾燥の黒豆はなかったので、輸入食材店(具体的に言うとESTAの地下です)で黒豆の水煮の缶詰を買ってきた。水煮とは言っても塩と砂糖である程度の味付けがされているらしい。 黒ばっかりだと色合いもアレなので、ひよこ豆の水煮(こっちは純粋に水煮)を加えました。どっちも400g(豆のみだと250gくらい)入りで250円~300円程度で売ってます。レンズ豆の水煮でも良さそうですね。 ここに、豆だけでなくベーコンとソーセージも加えます。 ベーコンは薄切りではなく、存在感のあるブロックがいいでしょう。 ソーセージは、ほんとうは「リンギッサ」と呼ばれる太い生ソーセージやチョリソーを使うそうなんだけど、リンギッサはないのでふつうのソーセージで代用。といっても、ほんとうはどんなのでもいいらしいけど。 それでは調理開始。 まずはニンニクを細かく刻み、オリーブオイルで香りが出るまで炒める。 そのあとみじん切りにしたタマネギを加え、透き通るまで炒める。 バターだけでもいいらしいけど、今回は水煮缶の缶詰臭さ(個人的に缶詰特有のあの匂いが苦手)が出ることを考慮してニンニク+オリーブオイルで臭みを消すように考えました。 そのあとで水煮缶を投入。黒豆は味がついていたので汁ごと、ひよこ豆は煮汁を捨てて。ここで黒豆缶の味見をしてみたのですが、「ほんのり甘くてちょっとしょっぱいおせちの黒豆」といったような感じでした。ぐつぐついってきたところでまた味見。もうちょっと塩っ気があってもいいかなあ、でも塩だけじゃちょっとなあ、と思ってコンソメキューブを投入。 その一方、ベーコンとソーセージは果たして。 ベーコンは1センチ角か、もうちょっと大きめにカットしてベーコンの存在がわかるようにする。ソーセージもベーコンと同じくらいの大きさに。 豆を煮ている脇でフライパンを熱して、まずはベーコンを弱火でじっくり炒めてうまみと香りを引き出します。ソーセージは焼き色をつける程度でいいかな。 そしてぐつぐつと煮えている豆のところにベーコンとソーセージを投入。 ここで水加減と味を整える。 仕上がりは豆がふっくらした感じになるように中火で、蓋をしないで(←ここ重要)煮ていくのでそれを考えた水加減と塩加減にします。煮詰まってしまうとしょっぱくなってしまうので、塩加減には注意! あとは(あれば)月桂樹の葉を入れて、そのまま中火で煮ていきます。ときどき鍋をかき回しながら30分程度でしょうか。 煮ている間にこぼれ話を。 このブラジルの郷土料理「フェジョン」「フェジョアーダ」は、もともと南米の農園で働いていた黒人奴隷が、農園主からもらった肉の切れ端や耳、内臓の部分などを豆と煮込んで食べたものがルーツだそうです。また、「しまふく寮通信」の文中にもあるように、フェジョンは各家庭ごとに味が異なります。つまりは「おふくろの味」ってやつですね。イタリアで言えばマンマのパスタ、日本で言えば千昌夫が「おふくろの味」で歌う「母ちゃんの味噌汁」みたいなものですね。別に千昌夫じゃなくてもいいけど。ちなみにうちの実家では、味噌は地元東神楽町特産の手作り味噌、「食べてみそ」を使ってます。具はジャガイモが好みです。 ここら辺で味見をしましょう。あとまめにかき回さないと鍋底が焦げるので注意。 もう少し時間があるのでフェジョンとコンサにまつわるこぼれ話を。 ブラジル留学や、ブラジル人選手のすすめでフェジョンが好きになった日本人選手は数多くいます。札幌に在籍していた選手にも、フェジョンを毎日にように食べるという選手がいました。現在イタリアでコーチ修行をしている元札幌DF・村田達哉氏がその人です。彼は読売時代からフェジョンが好きだったそうなんですが、札幌に移籍してきてからも同時期に加入したペレイラ氏の奥さんがつくるフェジョンを分けてもらい、冷凍しておいたのを温め直して毎日のように食べていたそうです。うーん、おそるべしフェジョンの魔性。 さてそろそろ煮上がったころでしょうか。黒豆がほっこり、スープにとろみがついたころがベスト。味見をして、最後に塩黒こしょうで味を整えて完成。炊きあがったほかほかのご飯にかけて食べましょう。本場ブラジルでは米以外にも「ファリーニャ」と呼ばれるキャッサバの粉を煎って味付けしたものや、青菜の塩炒めを付け合わせにするのですがそれはそれぞれできる範囲でということで。 さて、こちらもできあがったあつあつのフェジョアーダをひとくち。 うん、黒豆がふっくらしていてほんのり甘く、塩加減もちょうどいい! ベーコンとソーセージのそれぞれの脂がスープに行き渡っていて深みがあるし、ひよこ豆も黒豆とは違ったアクセントをつけている!生まれて初めてフェジョアーダを作ったにしてはかなり上出来です。ごはんと一緒に食べるとこれまたおいしい。もちろんパンでも大丈夫そう。カリッとトーストしたパンにのせて食べるのもいいかもしれません。フェジョンそのものも、味付けやソーセージなどの肉類は調整できるので少なめでも大丈夫でしょう。 さて、ここまで読んで「おいしそうだけど料理苦手だし・・・」という方々もいらっしゃることでしょう。そんなときは通販で手に入れることもできます。 「Latin yamato」というHPでは、リンギッサや乾燥豆などのほかに、レトルトのフェジョン/フェジョアーダも販売を行っています。 ブラジル人のソウルフードであり、スタミナ源でもある「フェジョン」「フェジョアーダ」。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
プロフィール
生まれ:1978年旭川市生まれ。 育ち:道内あちこち。その後横浜、川崎を経て再び札幌。 観戦暦:1996年・対日本電装戦が初応援。翌年より道外への進学に伴いアウェー中心に応援、1998年よりアウェイコールリーダーとなる。2003年春に札幌へUターンし、現在ホームゴール裏で応援中。 サッカー以外の趣味:音楽と活字。
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