挑戦

2010年03月15日

ホーム開幕戦。
相手は札幌にとってイメージの悪いアビスパ福岡。

結果は大敗と言っていいでしょう。
ただ1点差でも5点差でも負けは同じです。
1点目は、しょうがないと切り替えるべき失点。

しかしいきなりの失点でリズムが完全に狂ったんでしょうね。
ネガティブな選択とミスのオンパレードでした。
今年も苦しい戦いが始まりました。

この試合の印象に残ったのは藤田征也のワンプレー。
後半の後半に1人でワンタッチで前に出し、DFと勝負してクロスを信じられないようなミスをした。
結果、笑ってしまうようなミスを起こしました。
でもこのプレーのような選択を常に念頭に置くべきだと思うものでした。

パスだけまわしてフリーでゴールのチャンスを得られるような機会は、
これだけ組織的に素早いプレスをかけるのがトレンドのこのご時勢にはなかなか厳しい。
やはり誰かが無理をする必要は絶対に出てきます。
近藤が体を張り起点になる。
藤田・古田・砂川・内村・岡本がドリブルで仕掛ける。
宮澤・上里が長短のパスでリズムを加える。
全員がパスコースを創るように心掛ける。

芳賀が頑張ってドリブルしたり、勝負しようという気持ちを所々で出していました。
芳賀にそんなことをさせないでほしい(するなということではないですよ)。
テクニックに秀でている選手ではない。でも勝負しようとしている。
自分でどうにかしてやりたいという考え方が好きです。
サッカーはミスが前提のスポーツですから、低い位置では困りますが、
高い位置では、やはり勝負はするべき。
1対1なら迷わず仕掛けるべきだと思います。福岡戦で言えば古田と藤田。
それだけのスキルを持っている選手ですから。
独りよがりな選手は好きではないですが、それくらい自身を持って良いはずなんですよね。
事実彼らのドリブルはスローインやFKやCKを高確率で味方にもたらすことができるわけですから。

問題点はやはり組み立て。
趙 晟桓がいないからとは言いたくないですが、
基本的に精度の高いロングボールを、DFラインから供給できないのは苦しい。
各駅停車のショートパスの連発で、時間がかかりすぎて、自らが自らの首を絞めている。
上里や宮澤を確実に経由するため、相手に狙われてました。
決まりごとを設けて連動したチェックをしているのは福岡でしたね。
それは、ショートパスの比率が高すぎて、厳しくなるパスを昇華できる選手が限られるため。
整ったDFシステムを崩すという難易度はとても高い。
だからこそどこかで無理をしなければならなくなります。
違いはありますが、野球で言うところの見せ球ってやつだと思います。
次のための組み立てのためにあえてボール球を選択するような。
今の札幌はストライクゾーンに投げて、ヒットを打たれるのが怖くて、
ただボール球を投げてしまっているような状態といえると感じます。
そのプレーは意味のあるバックパスなのか、意味のある横パスなのか。
そこが本質的な問題点でしょう。
例えば守備で、自陣に引くことは悪く、アグレッシブに前線からプレスをかけ続けることが良い。
攻撃で、動き回ることが良くて、運動量が少ないのは悪い。
縦パスは良くて、バックパスは悪い。
など、そんな短絡的なことではないですから、なぜそれを選択したのか。
ここが今後どうなるかでしょう。

今回の藤田のようなポジティブなプレー選択を何度も見ることができれば、
今後の可能性を感じることができます。それが結果ミスになっても。
相手にとって脅威を与えるプレーを選択ても、ほとんどが失敗です。
でも相手には精神的なプレッシャーを与えるので、じわじわと効いてくるわけです。
そのミスは結果としてゴールにつながる。
そんなミスならたくさん見たい。


この記事に対するコメント一覧

孔明

Re:挑戦

2010-03-14 14:49

 征也のあのシーンは足がつっているような状態でよく仕掛けたと思いました。  結果はクロスを上げられませんでしたが、チャレンジをしたプレーは好感を持ちました。  昨日、交代してすぐの内村もドリブルで仕掛けていました。私は実は砂川が岩沼に代わって交代した時には砂川ではなく岡本への交代を期待していました。  砂川が悪いというわけではないのですが岡本のドリブルが閉塞感を破ってくれるのではないかと感じたのもので。  昨日のように相手が組織的に守備をしてくればどこかでチャレンジしないと破るのは難しいですね。

Ryosuke

Re:挑戦

2010-03-14 16:57

チャレンジすべきときにチャレンジできるのか。 確かに自分がミスの責任を背負うというのは避けたいという気持ちはわかるんですが・・・。 だから芳賀が好きなんですよね。 気持ち強い選手は、今のチームには希少な存在ですからね。

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