【第10節】新緑は4月の札幌には早過ぎた

2007年04月23日

室蘭から始まった連続観戦の打ち上げ、札幌ドームの東京ヴェルディ1969戦。キックオフ25分前にたどり着くと、結構な入りでご同慶の至り。見える範囲に観客が隙間なく(=隙間が目立つほどではなく)入っているのは実に久しぶりの情景です。もっとも自分が一番隙間の多いところ(=AWAY側SA席上段)にいるからなのでしょうが。

選手入場の赤黒の縞々は、感涙モノでした。ドームという人工照明の下ですので、黒が映えないのは如何ともしがたいのですが、5~7月くらいの抜けるような青空の厚別競技場でもう一度観てみたいです。前評判的にも、昨年は札幌でプレーしたフッキをはじめ、名波・服部・土屋という名の知れたベテラン勢、監督はメンタル重視のラモス、コーチは札幌では鬼門の某氏という布陣の上、勝ち点差1の首位仙台がお休みということもあり、勝てば名実ともに暫定首位、と上々です。「名実ともに暫定」は変な書き方ですが、室蘭でセレッソを下したあと、記録上は首位になりましたが、翌日開催の同節の試合で首位陥落という瞬間首位ならぬ1日天下がありましたから。


さて、試合で15分で3点(記録上では3点目は16分)をコンサドーレが入れてしまうという“ありえない”展開で幕が開きました。こんな展開は、おそらく1万8千人超の観客、ピッチ上の22人の選手、リザーブ・コーチ・関係者・諸々、誰も予想しなかった展開で、コンサドーレは浮き足立ちます。逆にヴェルディは、とにかく1点からという目標で、選手の気持ちがひとつになり(彼らは「気持ち気持ち」と気持ちが悪くなるくらい毎試合、言われ続けていた)、25分過ぎからヴェルディ時間が続き、1点返して前半終了します。

後半は、とにかく気持ちを落ち着かせようとする札幌に対し、気持ちだけなら経験豊富なヴェルディ陣が畳み掛けてきます。もっともその上手をいったのが、某主審で、前半の大量得点で動転した彼は、徐々に気持ちを落ち着かせて本領を発揮します。コンサドーレ札幌の試合速報によると、「後半11分【GOAL】曽田が船越(東京)を倒したという判定で東京VにPK。このPKをフッキに決められて、1点差に追いつかれてしまう」。“判定”です、「判定」。この判定という文字は記録に留めておきましょう(笑)。

なんだかんだで気付けば同点に持ち込まれました。同点になってから膠着状態が続いて終了間際に失点というのがコンサドーレのこれまでのパターンなのですが、なぜか同点でもへたり込む選手はなく、さらに安定度が増したようなプレーが観られ、負ける気はしませんでした。でも「勝てる」と思わなかったのは、やはり過去のトラウマだと思いますが、同点だったのは僅か5分(もっと長く感じられたが)、ダビィのこの試合2点目でリードを取り戻します。気持ちで闘ってきたヴェルディもさすがに意気消沈、お茶漬けだけではスタミナが持たないという感じで運動量ががた落ちになります。こうなれば、札幌DF陣は今年のパターンとばかり攻撃を跳ね返し、大塚投入で逃げ切りに成功しました。

この試合、結局勝ったのはやっぱり主審で、試合後の反省会?を控え、組んだ副審・第4の審判の方々は心中察するにあまりある。

桜もまだ咲かない4月の札幌ですから、雪がないとは言え、新緑の季節には早い。ただ、枝の中で新芽は明らかに膨らんでいることを実感させられてた東京ヴェルディの3得点でしょうか。


思い付くままに

2007年04月18日

今週末は、札幌ドームで東京ヴェルディ1969戦です。これまた性懲りもなく観に行ってしまうわけですが(もともとの目的はこれ)、第6節から5試合連続観戦というのは、自己記録ではないかと思います。

と思ったら、2001年に室蘭(東京V)→神戸ユニバ→函館(G大阪)→日本平→丸亀(F東京)→厚別(鹿島)→磐田と7戦連続というのがありました。馬鹿やってたんだなぁ(笑)。ただ神戸と函館の間にナビスコ(平日の室蘭)が入るので、実質は5戦連続です。磐田の次のホーム名古屋戦は行っていないと思うのですが(試合終わって大通でお祭観たのはこの年だっけ?-いずれにせよあのお祭はあの後、商業化に走って「観る分には」つまらなくなった)。

しかし、2001年の対戦相手は、そこにいる選手が中々興味深いです。


東京ヴェルディ1969にはボンバー中澤は当然として、今週末お休みの永井秀樹もいれば、前園の交代で西田吉洋が出てきます。GKは菊池新吉<ギャツビー(^^;)>。神戸にはシジクレイがいて、播戸と仲が悪かったし(その後同じチームに)、ガンバには吉原宏太が、観たかどうか不確かな名古屋戦(ストイコビッチがPK決めている)には、先発に西澤淳二の名が・・・。

本来は別の話を書くつもりが、幹線記録から予想外の方向へ拡がってしまった。ま、タイトルがタイトルだからいいか・・・。


【第9節】梅は未だか鶯は何処へ

2007年04月16日

●--△-○△△○

ココまでの私の観戦成績です。チームは5勝1敗3分と大きく勝ち越していますが、第8節までの私の観戦成績は1勝1敗3分と五分でした。唯一の負けを見ましたし、引き分けは全て見ています。そんな訳で、いまいちチームに乗り切れないことに責任を感じていた私は、西が丘でのスコアレスドローの夜、水戸参戦を決めました。

とはいうものの、笠松に馳せ参じることは土日のスケジュールでは容易ではなく、レンタカーを駆使して試合開始10分前に笠松運動公園にたどり着きました。


さて試合の内容は・・・。
立ち上がり、連戦の疲れもありダメモードの札幌と、未だに勝ち星のないダメダメモードの水戸がピッチ上でダメ3乗の試合を見せてくれました。とはいうものの、チームとしての形が出来ている札幌と、どうやったら良いのか統一性のない水戸の差は、ダメひとつ分の差であり、早い時間に札幌が先制します。先制点は前節お休みのダビが、明らかに周囲とは違ったハジケ方をしており、そこから生まれました。
先制されても、やはりピッチ上はダメ空気が漂っていて、これは、1点取られたのに攻めてこない水戸に札幌が、「さっき点取ったよな?、な?」的な戸惑いを見せたことによるものです。水戸としては守備はともかく、攻撃は札幌の弱点をハーフタイムで選手に伝えて後半攻める。そのためには前半は何とか1失点で・・・という思惑があったのかもしれませんが、そういう時はセットプレーに気をつけろ、という言葉の通り、西谷のFKを元気が頭で合わせて2点目が入りました。

こうなると後半はもう札幌が、ミトナチオのお株を奪う守備モードに突入します。守りに入った札幌に対し、水戸はカウンター可能なタイミングでボールを持っても、中盤で札幌のプレスに引っかかって時間を使わされ、その間にゴール前にびっちりと2枚の壁が築かれては、打つ手なし。それを見た三浦監督はブルーノに代えて池内というDF同士の交代で、西澤曽田のセンターバックに移行します。このため、コーナーキックでは札幌サポが異様に盛り上がります。
残り15分、漸く水戸にエンジンがかかり始めてきた印象を受けましたが、どちらの選手も連戦の疲れもあり、プレーの正確性に欠ける部分もあって、札幌が無失点で守りきりました。

ここ数節、気になっている主審ですが、さすがにJ1のトップクラスだった西が丘に較べると?と思うこともありましたが、選手で笛と仕草で説明をし、ハッキリと意思表示もしていましたので、仙台に較べると基準がキッチリしていましたので、安心してプレーしていることが窺えました。

さて、これで観戦成績上も勝ち越し、得失点差もプラスになりました。でも全失点も見てます。


【第8節】冷たい雨では蜂は飛べない

2007年04月12日

行って来ました西が丘競技場。まぁ16時過ぎの王子で雨が降り出し、22時ごろ止むという、意地悪としか言いようがない雨の中、それも気温8.8度、寒かったです。

さてこの試合の主審は砂川恵一氏、やむなく東京で主催試合をせざるを得ないコンサドーレへの配慮か、それとも前節のあまりにも不可解なジャッジへのお詫びか(さすがにそれは無いだろうが)、J1クラスの試合コントロールが見れました。先に感想を書いておくと、砂川さん、一枚もイエローカードを出しませんでした。でも、主審としてしっかり試合をコントロールし、マネジメントしていました。2,3回、警告が出てもおかしくないシーンがありましたが、きっちり選手へ説明していましたし、流すべきところは流す、止めるところは止めると、ストレス無く観戦できました。

さて肝心の試合の方です。


福岡はどういう考えをしていたのだろうか。とにかく引いて引いて、冒険してカウンター喰らうくらいならバックパス、という試合運びは果たして今日だけなのか、それともデフォルトなのか、かなり気になります。

コンサドーレの方は、自分たちの時間、相手の時間、どちらでも守備に関してはかなり安定していると思います。問題は、やはりストライカーでしょうか。1点を確実に取れるフォワードが切実に求められます。相川が豹変するのか、ダヴィが確変するのか、それとも他から持ってくるのか、いずれにせよストライカーがいれば確実に勝ち点3を取れる試合運びができています。

西が丘
     いまチームに必要なのは守護神ではなくストライカーなのだよ、ドーレくん。



【第7節】白河以北一山一点

2007年04月08日

前日の東京ヴェルディ1969の敗戦を受けて、この試合、勝った方が首位に立つという、第1クールの一つのヤマ場になりました。

前半、攻め続けたコンサドーレはセットプレーが起点の1点止まり、逆に後半は前がかりに攻めたベガルタも一点返すのがやっとという試合でした。ベガルタ仙台は、今季3試合目のホームですが、前2試合が引き分けで、今回もやはり引き分け。ユアッテクスタジアムの呪縛はいつ解けるのか…。


今回の試合、ゲームをメイキングし、彩り、縦横無尽に動き、ゲーム中最も活躍したのは主審でした。

前半29分、仙台のジョニウソンへのイエローカード。
これって公式記録では「反スポーツ行為」になっていますので、考えられるのは「シュミレーション」。でもジョニウソンは、ペナルティエリアでもない所にいましたから、ファールでなければ流せばイイだけじゃないかと…。

後半途中から投入されたダヴィが交錯して倒れ込み、主審にアピールして試合を止める。担架でピッチ外に出されて、すぐ戻ろうとしたところ、何故かイエローカード。これも「反スポーツ行為」。痛くもないのに痛いふりをした、というならピッチ外に出す必要はないし、ピッチ外に出したのなら、主審は負傷を認めたことになるが、騙されたと感じて警告を出したのだろうか、そんなのは聞いたことがない。

後半35分。コーナーキックに向かった西谷に遅延行為でイエローカード。そもそも西谷は、未だコーナーへ着いておらず、歩いているとピッピッピッと主審が笛を鳴らし、走らない西谷を見てカードを出したのだから、無茶苦茶に近い。

後半37分のベガルタの得点シーン。副審がオフサイド・フラッグを上げていたが、主審が一度得点をコールしたあと、ブルーノが主張して確認に行ったが、判定変わらず。実はボールには触っていないが仙台の選手がひとり、オフサイドポジションで動いていた。プレーに関与していないという見方もできるし、オフサイドではなかったとすることもできるが、事実として間違いないのはゴール前でパスが繋がってシュートに至ったのに、主審が副審のオフサイド判定を見ずに得点をコールしたということ。

まぁJ2だから主審に完璧を期待するつもりはないのですが、へんな所でファールを採るし、笛を神経質に吹くことが多く、見ていてイライラすることが多かったです。流れをコントロールするというよりは断ち切る感じを受けました。ストレスを感じたのは私だけでしょうか?

勝てた試合でもあるし、負けてたかもしれない試合ともいえます。勝てなかったけど、負けなかったことは評価できます。
しかし、4試合観て1勝1敗2引分って、オレが悪いのかなぁ。


仙台への道

2007年04月04日

さてさて今週末は仙台戦。
もちろん行くわけですが、現住所である東京都に向かってスローインするような街から金曜日の夜に西へ出発します。

あ、試合は日曜日です。知っています。

とにかく色んな予定を詰め込んだ結果、まず京都へ行き、その後に仙台へ飛ぶことになっています。仙台には日曜昼過ぎに到着して、夜の新幹線で東京へ戻るという短期滞在計画。

仙台で思い出すのはなぜか「ボクらの希望、い・わ・も・と・て・る・お。ゴールを目指せ、さぁブチかませ!」だったりします。岩本輝雄、最近見ないね、北海道で野球中継観ると、やたらと岩本勉の声を聞きますが。ちなみに岩本勉は誕生日が1日違い(生年同じ)だったりします。


【第6節】サクラ舞い散る室蘭の風に

2007年04月02日

未だ開花宣言すら出ていない北の大地に颯爽と上陸してきた桜軍団。その先頭には、葉生い茂る緑から花を咲かせた都並敏史監督。

さて、第6節です。朝、虎杖浜温泉の民宿を発ち、知人の車で室蘭駅まで送られて、入江へ。送ってもらって再度登場した知人を含め、大人5人+小学生ひとりで、アウェイ側メインスタンドB自由席での観戦です。バックスタンドが椅子かされて久しい入江競技場でもっとも入江らしいのがメインスタンド両脇の芝生席ではないでしょうか?
そんな訳で試合開始前は、3月とは思えない陽気の室蘭入江競技場でお裾分けの「やきとり」(実は豚串)を頬張りつつ、桜も来てるし気分は“花見”。


さて試合の方は前半と後半でがらりと変わる展開で、前半は立ち上がり、コンサドーレがガンガン攻めてコーナーキック(湘南戦では前半1本も無かった)を得たり、元気が元気とは思えないぐらいに、ゴール前で華麗な切り返し(周囲からほぼ同時に“おぉっ!”と声があがるぐらい意外性あり)を見せるものの、その後は逆に差し込まれて波状コーナー攻撃を受ける。
ただお互い最後のツメがなく(足りないのではなく“無い”)、次第にグダグダJ2マターリモードへ移行。どちらかといえば点が取れたのはコンサの方ですが、得点の気配も無ければ失点の雰囲気もないという感じ。

前半の半ば過ぎから気温が急激に下がり、というか風が吹いて体感温度が下がり、前半半袖だったブルーノ・クアドロスが長袖のアンダーシャツでピッチに登場。一方、セレッソは凶暴でもなければ敏捷でもない外国人(風貌だけみればシャネルズ並)では物足りなかったのか、凶暴さ100倍のゼカルロス投入。さすがの凶暴外人相手では、画伯のキラー技も通用せず、ゴール裏で再三、危ないシーンを作られる。ただ、前線からのチェイシングでゴール前まで攻められる回数が少ないのと、ペナルティエリアの中でもパスを繋ごうとする相手攻撃陣のおかげで、ゴールを割られることは無かった。
今のコンサドーレの守備陣を見る限り、攻撃のカタチで崩すより、拙速でもいいから数多いシュートをガンガン打った方が確率が上がると思うのだが、きっと都並の美学に反するのでしょう。
いつの間にか腕まくりで半袖モードのブルーノが、ヘッドでクリアにいったのに空振りするという“見せ場”があったためか、我らがソダンも後半はスペクタルなく堅実でした。ただ、センターサークル付近から突然上がっていったときは“をいをいをい”でしたが(曽田が流れで上がるのは久しぶりに見た気がする)。

得点シーンは後半30分。西谷のクロスに競り合った中山が相手DFとともに倒れ、仰向け倒れたまま、後ろから上がってきたカウエに、チョンとボールを転がして、それをドリブルで持ち込んでシュートしたのが、サイドポストにあたってゴールしました。ただし、このシーン逆サイドからはよく解らず、突然ゴール左隅に、ボールがコロコロと転がり、セレッソDFががっくりと頭を落としたのが見えて、オウンゴールかセレッソの誰かに当たって入ったのかと思いましたが、後で映像で見ると、ボールを受けたカウエは相手には触らせずにシュートまで持っていき、見事というほかはありません。
ただポストに当てるあたりは、コンサドーレに馴染んできた証でしょうか。あの位置でドリブルというのはここ数年のコンサドーレの選手にはまずない選択肢で、見ているほうも想像できませんでした。

点が入ってからは、セレッソが怒涛の反撃を見せるかと思いきや、攻撃の時間は多くなったものの(札幌が守備的になったのも要因)、前半と同じくゴール前で時間をかけすぎるパターン。しかも前半はデカモリシ電柱化計画一辺倒だったのが、ゼカルロス起点に変更になり、さらにチョコマカ動き回るチビモリシ作戦に変更になったため、デカモリシはコンサ攻撃陣内で孤立してしまうという展開。もっとも、後半は風が強くなり(しかも通常とは逆で、陸から海へ、つまりコンサが風上)、まさに神風が吹いていました。

残り数分となってからは、最終ライン上で元気がヘッドでディフェンスしているという、守備的FWの第一人者らしい活躍で凌ぎきり、1-0で室蘭では4年ぶり、Jリーグ加入後ではチーム新記録となる5試合連続無失点で勝利。上位2チームの試合が無かったため、暫定ながら2000年11月以来の首位となりました。無論、一日天下で終わるもの、コンサドーレではデフォルトです。いまの札幌には、暫定でない一位になることは夢ではないと思いますので、いずれ実現してくれるでしょう。