身近な人の話

2005年11月11日

母が闘病生活を始めて8ヶ月が経った。
食欲不振を訴えて、約1ヶ月、いろんな検査をしまくった結果わかったのは、「第4ステージの胃がん」ということだった。
すぐに手術、抗がん剤治療と相成ったが、60キロオーバーだった体重が見る見るうちに減っていき、3週間で32キロまで落ちたときには正直びびった。
「ブラックジャックによろしく」を読んだことのあるせいか、もう、生きる努力よりも、死ぬ準備をした方がいいんじゃないか、不遜にもそんなことすら思った。
リンパ腺に転移したがんが、今まで服用していた抗がん剤TS-1を持ってしても小さくならないので、違う種類の抗がん剤に変えることになり、先週、主治医から今後の治療方針について説明があった。
最後に先生が言った。
「実は、手術した時点で、僕は正直余命4ヶ月だと思ってました。心身ともに、お強い人なんですね」
母は大きくうなづいた。彼女は、この期に及んでも、苦しみの中心にいながらもなお、生きる気まんまんだったのである。
私は、自分のヘタレな根性に愕然とした・・・!

最近お気に入りのNOCTURNAL RITESというバンドの、「STILL ALIVE」という曲の歌詞(一部)を紹介して、この告白を締めくくりたい。

I'm still alive
Though I'm old,trite and weary
And I know I'm alive enough
To stand my ground
So there is nothing to revive-
I'm still alive

(邦訳:(by迫田☆はつみ)
俺はまだ生きている
年老いて疲れ果ててはいても
己の陣地に立つに足るだけの生命力はあるとわかっている
蘇らせる必要のあるものなど何もない
俺はまだ生きているのだ)



post by いそやん

02:03

コメント(6)

この記事に対するコメント一覧

あきっく

・・・・・

2005-11-11 07:42

なんて言ってよいかよくわからないけど・・。 いそやん、がんばれ。 がんばらなくていいんだけど、「元気出して」って励まし慰めたい気持ちを表す言葉がうまくみつからなくて。 いそやんがお母さんと一緒にこれからも良い時間をたくさんたくさんたくさん過ごせますように。

ほほやん

2005-11-11 09:17

うちの母も、わかった時には手の施しようがありませんでした。 それでも私らの親の世代はほんとにエライな、と思いました。 世話してる(つもり)のはこっちなのに、患者のほうがよっぽど態度が立派だった。 見習わなくては、と思います。

いそやん

ありがとう

2005-11-11 11:32

お2人ともありがとうございます。 正直自分のプライベートさらすのはあれだったんですが、 ここんとこ、いろんなところで文章書いているわりには、 一番書きたいことを書いていないなーと感じていたので、思い切って書きました。 そういうわけで、もしチームが超劇的な場面を迎えるとしても、立ち合えない可能性のほうが大きいです。

それは

2005-11-11 21:48

いそやんといそやん母さんの毎日のほうが これからの俺達のより余程劇的な場面であるよ。 大事にすべきはまずはそちらであろう。 こっちは俺たちに任せろ(小声)

ホテルニュー越谷

Re:身近な人の話

2005-11-12 00:24

オレもそうだった、お袋は結婚して二ヵ月後糖尿病から来た心筋梗塞で2週間の闘病生活でなくなり、亡くなる4日前にかみさんの妊娠がわかり、その時には意識はなく、伝えられなかったのが心残りで…… 今も後悔ばかり

いそやん

みんなありがとね

2005-11-13 19:16

>笹さん これからは日々是決戦(not代ゼミ)だね! ホームもアウェイも任せたなりよ。 >ニュー越さん つらい体験をされてらしたのですね。 ワタクシも孫はおろか花嫁衣裳を見せてやれないのがほぼ確定的なのが心残りです。 それにしても、このブログのおかげでこうしていろんな人たちに心配してもらえて、ホントにありがたいことです。

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