天皇杯決勝 浦和1-0G大阪

2007年01月02日

なんというか、2006年を象徴するかのような浦和の浦和による浦和のための試合でしたね。
序盤からペースを握ったのはガンバ。ワシントン、三都主、トゥーリオが帰省した上に、坪井等怪我人が続出でフルメンバーとは言いがたい浦和を、動きの質量共に圧倒します。播戸が戻ってベストメンバーのガンバ攻撃陣に対し、代役のネネと細貝がチンチンにやられ、それをカバーして全体が引かざるを得ず、ボールを奪ってもカウンターを恐れて攻めに人数をかけられないという悪循環に陥ってしまいました。特にネネは「悪いブラジル人DF」の見本ともいうべき、ラフなプレーで酷い出来でした。ついでに言うなら、ダイブを見逃して家長にイエローを出したのは頂けません>西村主審。
ガンバは浦和へのリベンジに燃えているのか、非常にアグレッシブな戦いを挑み、幾度となく浦和ゴールに迫ります。特に二川のプレーはスピード感溢れる中にも繊細なタッチを見せ、非常に好印象でした(札幌で言うと砂川か)。前半だけで決定機が5回位はあったと思うのですが、それをことごとくストップしたのが浦和GK都築。彼は確かに当たっていたと思いますが、それ以上にガンバの方が自意識過剰になって勝手にシュートを外してしまった印象でした。後、遠藤のFKはやや精度を欠いていましたね。札幌戦でもあまり合っていなかったので、まだフルコンディションではないのでしょうか。
全く良い所がない浦和でしたが、只一人気を吐いたのがポンテ。まるで子猫の中に虎が一匹紛れ込んでいるかのようにギラギラとした存在感を出し、唯一彼の存在が浦和の希望という感じでした。(余談ですが、あれでポンテがいなかったら札幌でも勝てたでしょうね。)
後半になっても同じ展開が続きますが、後半15分までに3回位決定機を決めきれなかった辺りでさすがにペースが落ちてきます。西野監督は動く気配を見せず最後まで先発の11人を代えませんでしたが、ここは結果論ではなく選手交代をして流れを変えるべきだったと思います。アカギ風に言うなら「意外と臆病だな、西野朗。」という感じでしょうか。対する浦和のブッフバルト監督は長谷部、岡野と投入し、必死に流れを引き寄せようと格闘していました。そして、その結果はご存じの通り。ピッチ上の11対11の戦いであれば間違いなくガンバの圧勝でしたが、監督の采配やサポーターの応援等、外側からの力によって勝敗が分かれた典型的な試合だったと思います。そして、よりにもよってこの元日決勝でこういう試合ができる所に、2006シーズンの浦和の強さが出ていた様に思います。とはいっても、決勝に進む前にチケットを買い占めたり、宮本に訳の分からないブーイングをしたり、他チームの選手を中傷したり、小野や山田といった選手を甘やかしたりするのは、私は好きではありません、とだけは呟いておきます。
ガンバにとっては最悪の2006シーズンの締め括り&2007年のスタートとなってしまいました。宮本の移籍も痛いですが、来季の巻き返しに期待しましょう。


post by roque816

12:43

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