EURO2008 総括

2008年07月01日

2000年のユーロは決勝のフランス-イタリア戦、準決勝のイタリア-オランダ戦、準々決勝のポルトガル-イングランド戦などの名勝負が多く、『激闘』がキーワードの大会であったと言えます。
2004年大会はなんといってもギリシャの快進撃が印象的です。決勝で開催国のポルトガルにまで勝ってしまう『下克上』の大会でした。
今年の大会がイメージとして記憶されるのは、やはり44年ぶりに優勝したスペインの『復権』という言葉がぴったりくるのではないでしょうか。といっても無敵艦隊と呼ばれながら負け続けていたスペインにとっては、ようやく無事故で帰港できてほっと一息、という感じですが(笑)

では、ユーロ開幕前に予想した記事を振り返ってみると。。なんと、△-◎の大当たりです!\( ̄▽ ̄)/
予想順に各チームをレビューすると・・・

◎【ドイツ 2位】 2トップのゴメスが全く活躍できなかったのは誤算でしたが、その分を左サイド起用のポドルスキが十二分に埋めてくれました。ラームとのコンビは守備面の弱さと攻撃面の強さを併せ持った諸刃の剣でした。準決勝のトルコ戦は3得点&2失点がこのサイドからでしたし、決勝ではラームの守備の拙さが決勝点に繋がってしまいました。決勝でバラックが怪我をして十分にプレーできなかったのは悔しいでしょうね。尚、バラックはチェルシーでのプレミア・CLと合わせてシルバー3冠達成という悲劇。。。

○【ポルトガル ベスト8】 好チームでしたが、ドイツとの大一番にあっさり負けてしまったのがもったいなかったですね。デコはさすが、の一言。ロナウドとシモンの両ウイングが上手く絡めばもっと点を取れたはずですが、やや消化不良な連携だった印象です。

▲【フランス グループリーグ敗退】 06年W杯のチームからジダンが抜けただけ=凡庸なプレー、に終始してしまいました。もっと若手を使ったチーム作りをしないと、2010年W杯も心配です。

△【スペイン 優勝】 そんなに良いサッカーをしていた訳ではないのですが、何故か今大会のチームには安定感・安心感を感じました。グループリーグ2戦目のスウェーデン以外はそれほど苦手なタイプのチームと当たらなかったのも幸いしました。(トルコ・クロアチアが逆ブロックで良かったですね。)ラウリスタの私としては認めづらいですが、アラゴネス監督がラウルを外した事で結果的に「マドリードの呪縛」から選手が自由になって、一つのチームにまとまれたような気もします。


オランダ・イタリアについては予想記事で書いた通り、優勝するチームではなかったですね。
逆に大会前の評価は低かったトルコ・ロシアの活躍にはびっくりしました。どちらも疲労などもあってか準決勝で力尽きてしまいましたが、この大会をフレッシュに盛り上げてくれました。


戦術的に言うと、今大会はどのチームも中盤をフラットにした4-4-2系が多く、攻守においてマッチアップする相手との1対1の駆け引きが重要となる大会だったと思います。
その中でスペインには他を圧倒する技術を生かしたポゼッションがあり、多くの場合で有利な攻撃側に立つ事が出来たのが勝因ではないか、と思っています。スペインの苦手とする、スウェーデンやトルコのような組織的にプレスをかけて守るチームが今大会は少なかったですね。


では、最後に私的ベスト11を。参考までに、大会発表の優秀選手はこちらGK:カシージャス(スペイン) イタリア戦に象徴される、恐ろしいまでの集中力と反応。
DF:ラーム(ドイツ) 守備はアレだが、攻撃面でドイツ準優勝の立役者。
   キエッリーニ(イタリア) イタリアを守備崩壊の危機から救う。しばらく安泰かな。
   ぺぺ(ポルトガル) 初戦のトルコ戦でのゴールはびっくり。トゥーリオか!
   ラモス(スペイン) 攻守に安定していた。彼もスペインを10年は支える選手。
MF:デコ(ポルトガル) やっぱりデコはデコ。安心しました。チェルシーでも大活躍を期待。
   セナ(スペイン) 攻守にチームの要。影のMVPと言ってよい活躍。
   シャビ(スペイン) 恐ろしいほどの才能をついに代表でも発揮。MVPだね。
FW:アルシャビン(ロシア) 脅威のヒディンクマジックの象徴。パク・チソンのように世界にはばたくか?
   F・トーレス(スペイン) 周囲とかみ合わず批判も多かったが、大舞台で点を取れるのは大器の証明。
   ポドルスキ(ドイツ) FWが不調の今大会で、左サイド起用ながら最も危険な選手だった。


post by roque816

20:11

europa コメント(0)

この記事に対するコメント一覧

コメントする