開幕戦、観客数2万人以下。その3

2006年03月21日

続き。

さて、
くどいようですが、俺ごときのentryを読んで、
「強くならないと観客が増えないんだ!」と
思ってしまった人はいませんね?
いないことを心から願っております。
皆さん、自分の頭で考えて下さい。
他人の意見は、あくまで
「他人」
のものです。

じゃ、お約束通り、プロ野球球団の揶揄から入りましょうか。



今回は先に書きたい結論を書いてしまいます。

1  プロ野球は、もともとTV局(特に読売)や新聞社が
  その販売部数や視聴率を稼ぎ出す宣伝媒体として
  利用してきた側面が大きい。
  親会社にしてみると、自分たちの企業名が売れれば
  それは野球でなくても構わない。

2  税制上も、親会社がプロ野球球団へ運営資金拠出した
  分は、親会社の「損益」として処理可能
  (Jリーグにはこんな特例ないです)。
  Jリーグでは出したお金は全て「宣伝費」であり、
  まかり間違えても「損益」扱いにはなりません。

3  これに対して、Jリーグは(実態はどうあれ)
  本質的に「スポーツクラブ」であり、
  「スポーツ」がその中心。コンサドーレは、
  「サッカークラブ」でなくなる瞬間にその存在意義をなくす。

1ですが、読売なんてここの部分極端で大変分かりやすい。
ジャイアンツに大金を使って、球団単体として大赤字になっても、
日テレの視聴率が稼げればそれでよい訳です。日ハムも事情は
同じです。「親会社の宣伝」が球団の至上命題ですから、
球団の広告費を使って(番組を買い取ってでも)応援番組を
TV局に制作してもらえばそれで良い訳です。

こうやって応援番組を増やすと、一般への認知が高まる。
認知が高まれば応援番組で視聴率が取れる。
こうなると良いサイクルに入ってTVへの露出が
どんどん増える事になります。

2は(ご存じの方も多いと思いますが)、
ここここをご覧下さい。
特に後者は「国税庁」のwebsiteです。

日本ハムも球団への資金拠出は税制上メリットがあり、
(限度はありますが)選手補強に大きくお金を使っても、
親会社はお財布が傷まないということです。

3は説明不要でしょうかね。
日本リーグ時代から大きい企業の部活動として
活動をしていたJ1のクラブはさておき、
Jリーグ発足以降に誕生したチームは
「企業の広告塔」として活動した時期が
一切ないところがほとんどです。

プロ野球球団とは、根本からその「存在意義」が異なる訳です。

プロ野球球団は、
有名選手を大枚はたいて獲得しても、
TV局の番組枠を買い取って応援番組を作っても、
経費は全て親会社の「赤字」(!)として処理可能です。

そのような「親会社の宣伝興業集団」であるプロ野球と、
札幌のようなJリーグチームとのマスコミ露出を
「単純に」比較すること自体、
そもそも無理がある訳です。

ゆえに、
「コンサの試合は
(コンサの選手も知らないし、
相手チームにも日本代表級がいる訳でもないから)
つまらない。
(テレビに良く出てきて顔も知っている)ダルビッシュが
先発するから日ハムでも見に行くか」
と言われても、
「どーぞ行って下さい」
としか言う気になりません。

つづく。



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