ゴードン・バンクスというGKをご存知でしょうか?

2008年01月19日

昔々、イングランドにゴードン・バンクス(Gordon Banks)という名GKがおったそうじゃ。

イングランド史上最高のゴールキーパーと称され、その鉄壁のセービングと名前から、強固な金庫を蔵するイングランド銀行になぞらえ、「Banks of England」の異名を持っていたそうな。

当時、ソ連(現ロシア)におった、「黒蜘蛛」レフ・ヤシンと双璧のGKと言われておったそうな。


私がはっきりとその名GKぶりを見たのは1970年のメキシコW杯でした。

対ブラジル戦で、当時もっとも脂の乗り切ったペレのヘディングシュートを神がかり的なセービングで防いだプレーが脳裏に焼きついています。ちなみに、ゴールを防がれたペレも「私が今まで見た中で最高のセーブ」と賞賛しているそうです(右手一本でゴール寸前のボールをかきだしていました。本当にすごかった)。

さて、最近のサッカーのキーワードは「スピード」だと言われています。

「サッカーは、スピーディーなゲームの最中に究極の判断を求められるチームスポーツ「『言語技術』が日本のサッカーを変える」)」だからです。

で、ゴードン・バンクスと何が関係あるって?

出典ははっきりしませんが、ゴードン・バンクスの言葉で印象に残った言葉がまさに「サッカーは、スピーディーなゲームの最中に究極の判断を求められるチームスポーツ「『言語技術』が日本のサッカーを変える」」を表しているからです。

当時、代表GKであったゴードン・バンクスは、ある試合をこう語っていました。


相手チームのFWがシュート体制に入ったとき、DFのビリー(ブレムナー)が、シュート体制に入った敵FWにスライディング・タックルしようとしたのを見たそうです。そこで、彼はビリーがタックルに入ったことで、グラウンドから上の数インチにはボールは来ないと判断し、FWの体制からそれよりも上をねらいゴールをセーブしにいったそうです。しかし、シュートはそのセーブにいった高さよりもさらに数インチ上を通り、彼の手をかすめてゴールしてしまったのだそうです。


記憶だけで語っているので間違いがあるかもしれませんが、当時、中学生だった私は、こんなことをイメージしてサッカーしている人がいることに衝撃を覚えたことを覚えています。読んだのは当時のサッカーマガジンだったような気もするのですが、手元には何も残っていません。

でも、彼の語った世界こそ「サッカーは、スピーディーなゲームの最中に究極の判断を求められるチームスポーツ「『言語技術』が日本のサッカーを変える」)」であることを表していると思います。

GKゴードン・バンクスに興味のある方は、1970年メキシコW杯の対ブラジル戦をぜひご覧ください。40年近く前のサッカーですが、全く古びることのないサッカーがそこにあります。