2014年12月10日
前のエントリーで書いた日本のテレビ局の撮影隊だが、スタッフに聞いてみるとテレビ東京の撮影隊で、7月の放送とのこと。 出演は内藤大助さんと河相我聞さん。 朝バス会社に来て、その場でチケットを買って、という設定のようだったが、前日に購入済みだった(僕がチケットの購入に行ったとき、すでにかなりの席が押さえられていたが、それは彼ら撮影隊だったのである)。 僕はすでに埋まっていた席から少し間をおいた後ろの方の席を確保したが、もし、埋まっている席のすぐ後ろの席をとっていたら、テレビに写ってしまったかもしれない。 バスではテレビでずっとビデオを流しており、言葉(スペイン語)はわからないものの、映像を何となく眺めていたとき、内藤さんが荷棚の荷物を取るため立ちあがった際、目があって、そこから少し話しをした。 テレビで見るあのままの、たいへんきさくな人で、ナスカ、クスコ、マチュピチュという三つの世界遺産を、日本語だけで使ってめぐるという設定という話だった。実際には、現地の人(日系人だろうか)が通訳として同行していたが。 帰国後、放送を見たが、ペルーの人たちの親切に助けられ、日本語だけで充実した旅をしていた。しかし、ペルーもそんなに治安がよいわけではないので、番組を見て、ペルー人いい人ばかり、日本語だけでけっこういけるじゃんと勘違いして旅に出る人がいないことを願う。 リマを出発したバスは、パラカス、イカと停車してナスカまで行く。パラカスはペンギンや海鳥の生息地として有名なバジェスタ島への船が出る街で、また、ここからナスカの地上絵の遊覧飛行も出ていてけっこうな観光拠点となっている。実際、ここでかなりの数の観光客が下車した。 15時過ぎナスカ到着。 予約しておいたホテルに荷物を置いた後、すぐに翌日の地上絵の遊覧飛行を申し込みに出かけた。 遊覧飛行の料金はまちまちで、いくつかの旅行会社を回って決めた方がよい。ということで、まず、ホテル近くの会社を訪ねた。聞くと遊覧飛行には2種類あって、一つは以前からあるルートで所要時間は35分くらい。もう一つはパルパの地上絵まで行く、飛行時間1時間くらいのもの。前者の料金は空港までの送迎もついて75ドル。後者の料金は一気に跳ね上がって160ドル。 両方とも『地球の歩き方』に乗っている料金よりも20%以上安い。探せばまだ安いフライトがあるのかもしれないが、ガイドブックに載せられている金額よりも安いなどということは、長い旅行経験のなかでもめったにないことである。ということで、この会社で遊覧飛行を申し込むことにした(ちなみに、上で書いたテレビ東京の番組でも出演者が地上絵の遊覧飛行に参加したのだが、料金は100ドルであった)。 今回2度目のナスカ訪問を決めた経緯から、参加すべき遊覧飛行は1時間コースなのだが、一つ問題があった。料金が高いので、参加者が集まりにくいのだ。参加者が少ないと、その遊覧飛行は催行されず、30分コースで我慢しなければならない。「明日の朝までに何とか参加者を確保したい。とりあえず、今は35分コースの料金を支払って、明日の朝、1時間コースが催行ということになっていたら残金を支払って」といわれ、75ドルを支払いバウチャーを受け取り、そのオフィスを後にした。 翌日(6月23日)の9時半、旅行会社に行ってみると担当者が「良い知らせだよ」と。パルパの地上絵も見られる1時間コースが催行されることになったのだ。 10時に空港に到着。 テレビ東京の撮影隊もいた。しかし、河相さんがいない(放送を見てわかったことだが、遊覧飛行で酔ってダウンしていたようだ)。 さて、遊覧飛行会社のカウンターで搭乗の手続きをして体重測定。飛行機のバランスを整えるため、乗客の体重を量って席割りをするのだ。しかし、ここからかなり待たされ、サンパウロでひいた風邪がちょっと悪くなったため、朝風邪薬を飲んだのだが、それが効いてきて、眠いというか何ともいえぬ不快感が襲ってきた。 11時過ぎようやくセキュリティチェックとなり、飛行機に案内される。飛行機は6人乗りのセスナで、パイロット1人、ガイド1人、そして乗客が4人である。以前来たときは、パイロットがガイドも兼ねていたが、何かの理由で兼務ができなくなったのだろうか? 11時15分ころ、テイクオフ。左側の席の客にも、右側の席の客にも地上絵を見せるため、一箇所ごとに機体を大きく傾けて2度旋回する。乗り物に弱い人は、これで気分が悪くなるらしいのだが、以前搭乗したときは、まったくなんともなかった。しかし、風邪薬の影響で、以前も見た地上絵の上空を過ぎ、パルパの地上絵に向かうころからかなり具合が悪くなってきた。上空から地上絵を認識するのはそんなに簡単ではなく(要するに見つけにくいということ)、カメラのファインダー越しに絵を探すと目が回った状態になり苦しい。遠くを見ると少し楽になるが、それではせっかくのパルパの地上絵が見られない。深呼吸を繰り返しながら、何とかガイドの声にしたがって(ヘッドフォンを通じてガイドの説明-といっても右に○○が見えてるよという程度-を聞く仕組み)地上絵を探し、そして確認していった。 ようやく、パルパの地上絵の観覧を終えて空港に戻ることになり、やれやれと思っていると、セスナ機の発着が多いため、時間調整でナスカ市内の上空まで行ってしまった。一刻も早く地上に降りたいのだが。 12時15分ころ、こみ上げるもの(?)を抑えつつ着陸。けっこうピンチだった。
ナスカの空港(遊覧飛行専門の空港である)。
機内はこんな感じ。まだ、前の人がつけているようなヘッドフォンでガイドの説明を聞く。気分が悪くなってくると、このヘッドフォンも邪魔くさくなる(笑)
「フクロウ人間」とか「宇宙飛行士」などと呼ばれる絵。
「ハチドリ」
「海鳥」。写真は拡大しているから絵がはっきりと見えるが、肉眼だとこんなに大きくは見えないし、地上は線だらけなので、地上絵を見つけるのは意外と難しい。
真ん中の太い線はパンアメリカン・ハイウエイ。真ん中に移っている道路脇の構造物がミラドール(後述)。左上に翼が写っているが、これから飛行機の傾き加減がわかると思う。
パルパの地上絵(「4人のシャーマン」)。ナスカの地上絵と似たようなものもあるが、これは大分雰囲気の違う絵。ナスカの地上絵は紀元前200年くらいから紀元後800年ころに描かれたものらしいが、パルパの方はそれよりも古いかもしれないといわれている。
遊覧飛行後、ミラードル(地上絵の研究家マリア・ライヘ女史が建造した地上絵の観察やぐら)へ行った(イカ行きのバスで行ける)。
ミラドールから見た地上絵。 観光客の地上絵に対する評価は分かれるようだけれど、単純に古いこと、大きいことに価値基準を置いている自分にとっては、やはり興味深いものであった。 さて、旅もいよいよ終盤である。 24日、早朝にナスカを出発してリマに戻った。早朝便を選んだのは、日本代表の第3戦の中継を見るため(早起きをせずもう少し遅い便でもよかったかも。。。) 25日は昼間、リマ市内の観光後、夜遅い便でマイアミへ向かった。 6時半頃、マイアミ到着し、ここで入国審査。8時15分発のニューヨーク行きの便に乗り継ぎ、11時15分頃ニューヨーク・ジョン・F・ケネディ空港に到着。メトロでマンハッタンへ移動して、予約しておいたホテルにチェックイン。 アメリカはあまり興味の湧かない国で、今まで中南米旅行の際に通過するだけだった。 南米からアメリカを経由する日本へのルートは色々あって、西部に出て、そこから日本行きの便に乗るという選択肢もあったが、過去の中南米旅行でロサンゼルスやダラス乗り継ぎというパターンを使っているので、今回は趣向を変えてニューヨークで乗り継ぐことに。 その後、ヤンキースの試合日程を調べると、ちょうどレッドソックスとのホームゲームがあることがわかり、チケットを確保。 午前中にニューヨークに着いて、その夜、野球を見て、その翌朝、帰国の途につくのはハードすぎるので、ニューヨークで2泊して帰国するという日程とした。
超おのぼりさんコースその1(セントラルパーク)
超おのぼりさんコースその2(タイムズ・スクエア)
超おのぼりさんコースその3(ロックフェラーセンターの屋上から見たエンパイア・ステート・ビル)
超おのぼりさんコースその4(メトロポリタン美術館-写真はゴーギャン)
ヤンキース・スタジアムへ行く前に腹ごしらえ。「SAPPORO」の文字に思わず反応してしまいました。注文したのは味噌ラーメン。一般的なサッポロラーメンの味噌味とは随分と違う味だったが、一番違うのは値段。ラーメン屋でもやはりチップが必要で、ラーメン、税金、チップで11ドル(日本円で1100円)。ラーメンに限らず、ニューヨークの食事は高く、定食が700円とかで食べられる日本は安いと思う(日本の物価は高いといわれるが、食事についていうならヨーロッパやアメリカよりずっと安いと思う)。
旅の終わりは、ヤンキース・スタジアム。スタジアム内のあちこちを歩き回ったが、死角が多すぎ。とくにすごいのは、バックスクリーンのところあるスポーツバーが邪魔をして、ライトスタンドに座るとレフト側の、レフトスタンドに座るライト側のプレーが見えないところ(一応テレビモニターがあるので、それで見られるのだけど) おわり
プロフィール
札幌出身、東京在住。05年の秋からはアウェイで大旗を振っていたが、2011年末にOSCが解散したこともあり、同年限りで旗振りは引退。
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