※2 ある友人の思い出

2006年01月10日

骨髄移植のドナー候補になったと連絡があった日の夜、不意に思い出したことがある。

ある友人のことだ。

地元を離れていた大学生時代、長期休暇で実家に帰省していたときのことだった。
幼馴染から久しぶりに電話がかかってきて、突然こう言った。

「昨日、Mちゃんが死んだって知ってた?」

……えええぇぇぇっ!!


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Mちゃんは、小・中と同じ学校だった。
特に仲良しって訳ではなかったが、とても記憶に残ってるクラスメートだった。

私は子供の頃、とにかく絵を描くのが好きで、幼い頃から暇さえあれば何か描いていた。
将来、絵に関することをしたい…漠然とそう思っていたりしていた。

しかし、小学4年の図工の時間、その思いは打ち砕かれる。

図工の時間、好きな物語を読んでそれを絵に描くという課題が出た。
その時の彼女の絵が今も忘れられない。
その発想、色使い、構図。
技術もさることながら、発想・想像力といった部分で郡を抜いていた。

すごい才能の持ち主だった。
とてもかなわないと思った。

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喪服を持っていなかった私は、慌てて母から服を借り、近所のセレモニーホールへ向かった。

遺影には、少し大人っぽくなった彼女がいた。

ご両親とお姉さんに、弔意を述べる。
だが、ショックで混乱していて何を言ったのか全く覚えていない。
おろおろする私に、お姉さんは穏やかに微笑みながら逆に気遣ってくれた。

二十歳になるやならずの友人の命を奪った病名が、急性白血病だった。

骨髄提供によって救えるかもしれない病名。
…もしかして、私は彼女のような人を救えるのか?
(但し、当時はまだ骨髄バンクが設立されていなかったが…)


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05年夏には、元日本代表キャプテン井原正巳氏がCM出演していた。
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