なでしこらしい決勝戦になったのは?

2012年08月10日

なでしこの銀メダルはとても素晴らしいことだと思います。
W杯以降の世間の注目度。各国のなでしこ対策の高度化。
この中で、決勝戦まで進んだことは称賛に値すると思います。

■決勝前まで

ブラジル、フランスはなでしこのストロングポイントであるビルドアップと中盤からの縦パスをを防ぐため、中盤での人数を厚めににしてプレスをきつくしてきました。、このためパスコースがなく、ボールは外に置くか、FWに入れるため中盤を省略するか、FWが中盤まで下がるため、なでしこの良さが発揮されていませんでした。ミドルサードで苦戦したため、アタッキングサードにはオオギミや大野しかいないような状況で、シュートまで持っていけず苦戦していました。

■なぜ決勝戦、なでしこらし攻撃が前半から出来たのか?

準決勝で120分戦った影響もあり、アメリカが中盤を省略したのと、他国と違い、日本のDF、MFに対するハイプレッシャーをしなかったため、阪口がフリーでボールをもらう場面が多くビルドアップ時、時間とスペースに余裕がり、なでしこ得意のパスワークが出来たからだと思います。特に縦パスが有効に入っていました。
また、アメリカのDFは恐ろしくスキルが低いため、チームとして重心を後ろに置いたのと、日本の左サイドで川澄、大野のドリブルが、かなり有効であり、サイドで仕掛けることでCBが釣り出され、バイタルにスペースが出来て、澤や宮間がそこを使えていたので、アタッキングサードに人数をかける、本来のなでしこらしさが出ていました。

■それでも残念

残念だったこととしては、宮間、近賀の調子が悪く、パスの精度がイマイチだったのと、ワンバックが鮫島のサイドに流れていたため、サイド攻撃の回数が少なかったこと。またアメリカのドリブリに対してDMFとDFが下がってしまったこと。特に2失点目は阪口のマークではあったのですが、熊谷までも下がってしまったためシュートを打たれてしまいました。(シュートは素晴らしかった)

■決勝戦での誤審はやめてよ!

なんといっても誤審が2回あったことです。後半のセットプレーのハンドと熊谷の抱きかかえ。これは明らかにPKに値するものです。いくらW杯決勝の主審であっても見逃しすぎではないでしょうか。おそらくFIFAの審判委員会でも再確認事項になるとことでしょう。

■それでも素晴らしかった両チーム

日本もアメリカも相手をリスペクトし、日本はパスワーク。アメリカはパワープレーというお互いのストロングポイント出した試合内容だったのと悪質なファールがなく、誤審はあったものの、スペクタクルな試合内容で、感動を味わえた思います。両チームとも素晴らしかった!

■今後の協会の対応が心配

正直、なでしこを牽引し、チームワークを武器にできたのはは、佐々木監督、澤の両名であり、この両名が代表を去った時に、牽引力をもった人間が監督にならないと、アジアでも勝てなくなるでしょう。選手の主力は宮間、大野、川澄、熊谷になるのでしょうが、監督の人選をしっかり行い、現なでしこのよさを継承してもらいたいです。そういう意味では現行のスタッフに次期代表監督候補を入れて置いてもよかったのではないでしょうか。

■この後が大事

ブラジル、フランスがとった戦術は各国ともなでしこに対しておこなってきます。中盤を以下に制圧するか、澤の後継は宮間になるとして、サイドにどのような人選をおこなうのか。開き過ぎる川澄を使いつづけるのか?左サイドバックをどうするのか?この大会でつきつけられた課題は山のようにあります。

また銀メダルだったことで、マスコミへの露出が減ったり、各クラブチームへの企業の支援がへるようなことがあれば、なでしこがこの世代で終焉してしまいます。
そうならないためにも、協会と各クラブチームはよ、一層強力しあって女子サッカーを盛り上げてもらいたいと思います。


post by nango13

12:45

コメント(0)

この記事に対するコメント一覧

コメントする