ウイニングマインド

2006年04月20日

ウイニングマインドを聞きなれている言葉に変換すると
「勝ちたい気持ち」です。
よくラモス監督や柱谷コーチなど、緑の血が多用する
言葉ですね。

この言葉を理論派の横浜FM岡田監督が神奈川新聞のコラム
◆岡田監督のコラム「ふっと ライフ」 忘れかけた「ベース」 
で語ったっていたのは少々驚きました。

既に目を通した人も多いと思いますが、このコラムを読んで
皆さんはどう感じたでしょうか。

「勝ちたい気持ち」という言葉を私がイメージする言葉に変換
すると「うさんくさい」と思っていました。

なぜ私はこんなにヘソが曲がってしまったのでしょうか。

それは簡単な事で、その言葉を多用した、または世に布教
していた人物が、そのチームで結果を出せなかったからで、
まさしく私(達)はその当事者であったからです。
 
 
岡田監督は「勝ちたい気持ち」をこのように語っています。

  • ひたむきに戦う姿勢
  • チームが一丸となること
  • 勝つことへの執着心
  • ミスやリスクを恐れない積極的なプレー
  • おごることなく
  • 恐れることなく
  • あきらめることなく
  • 最後まで勝つために厳しい戦いをする
  • どんな状況でも一瞬たりとも甘さやスキを見せないこと

大事マンブラザーズの歌ではないですよ。

そして岡田監督は、この「ウイニングマインド」はチームの「ベース」であり、
『この「ベース」が不安定だと、その上にどんなに高い戦術という
ビルを建てようが、どれだけ素晴らしい技術の塔を建てようが
倒れてしまう。』と締めくくりました。

果たしてこの「勝ちたい気持ち」とは「ベース」とまで言わしめる
モノなのでしょうか。

私が考えていた「ベース」とは「個の力」であって「勝ちたい気持ち」
ではありません。
どう頑張ってもキン骨マンはキン肉マン勝てませんからね。
むしろ「個の力」がなければ自信ももてず「勝ちたい気持ち」も
試合の中で強く持ち続けることは難しいでしょう。

技術の裏づけがあっての「勝ちたい気持ち」であって、
「ベース」にはなり得ない。

しかし、視点を変えててみるとこれまた話は変わります。
サッカーは言わずものがなチームプレイなくしては
成り立たないスポーツのひとつです。

大事マンブラザーズの歌「勝ちたい気持ち」を
チームとしての「ベース」、勝利のための「ベース」と
考えるのであれば、理解できそうな気がしませんか?

この違いは、指導する人が、選手達が、サポーターが、そのぞれの
立場の違いや、課題の違い等によって、その捉え方が変化するもの
ではないでしょうか。

横浜FMしかり、東京Vしかり、下部組織がしっかりしていて、
力がある選手が入ってくる器を備えているチームでは、
計算できる選手を多く抱えています。その中では、「個の力」は
「ベース」ではなく「当然あるもの」なのだろう。
 
 
ここ最近、柳下監督のコメントも技術的な内容がほとんど
だったものから、メンタルに関するコメントも多く聞かれる
ようになり、選手達の口からも勝負にこだわるコメントが目に
付くようになってきたように思いますし、サポーターから見ても
ゲームからそれが伺えるようになったと思います。

逆にそれは「個の力」が付いてきた表れであり、また柳下監督の
口から発せられる「勝ちたい気持ち」という言葉に、いつの間にか
アレルギー反応を起こさず受け入れることが出来るようになったのは、
私の視点が少し上に見据えられた証拠なのかもしれません。

ようやく岡田監督が言う「ベース」を組み立てるための
土地が整備され、そのスタートラインに近づいた気がする
今日この頃です。
 
 
まだまだ高層ビルを立てられる土地は無いですが、耐震構造が
しっかりとした3階建ての雑居ビルを建て、いいテナントを
呼び込み、実績を重ねて次のステージに進んで行きたいものです。

それを支える柱には、無論我々サポーターも含まれています。
手抜き工事は許されませんよw


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