山下達郎 PERFORMANCE 2013の全公演が終了しました。
コンサート後に書いた達郎のMC編を紹介します。
思い出しながらなので、間違い、思い違いがあるかも知れませんが、宜しくお願いします。

今回は長いです。

■セットリスト
１年７か月ぶりの札幌です。寒いと思って、ヒートテックをたくさん持ってきました。今年、還暦を迎えた。役所から国民年金の書類が来て、６５歳から受給になるが、繰上げの申請ができるとか。３０歳の頃は６０歳でライブをしているとは考えもしなかった。
セットリストを考えるのに困ります。オーパスから入った一見さんから古くからのファンまで、あちらを立てれば、こちらが立たず、結局は自分がやりたい曲をやることにしました。今夜も長いよ！

■メロディーズ
３０歳の時に小さなレーベルに移り、メロディーズを出しましたが、当時はＬＰで発売。ＣＤ化されましたが、単純に変換するだけで、今のようにデジタルリマスタリングの概念がなく、（不満足な音が）すごく気になっていた。今回３０周年を記念して発売できて肩の荷が下りた気がする。そのメロディーズの曲から何曲かやろうと思いますので、オーパスで予習してきた方は身の不幸と思ってください。
一時期、リゾートミュージックの代表格として「夏だ！海だ！達郎だ！」という扱いを受けましたが、僕はTUBEにはなりたくない。あれはあれですごいけど。それが嫌で、メロディーズを作りました。

■クリスマス・イブ
先日、クリスマス・イブの３０周年記念バージョンを発売したら、オリコン初登場で１０位以内に入り、８０年代、９０年代、００年代、１０年代の４デケイドでトップ１０入りを果たしました。これまで３０年かけて１８０万枚のヒット。何とも山下達郎らしいと思います。

■PAPER DOLL
スプリンクラーは、情けない男の歌で、ほかにも何曲か情けない男の歌がありますが、元祖はこれ（PAPER DOLL）かなと思います。

■カバーアルバム
最近、カバーアルバムが流行っていますが、ベタなカバーばかりで、全部同じ。カラオケの延長としか思えない。今日は、山下達郎がカバーの神髄をお聴かせします。

■スベイベル
これは、スレイベルという楽器で、色んな演奏方法がありますが、叩くのが一番いい音がします。だけど、素手で叩くと痛いし、叩いた後にギターを弾くには困るので、軍手や野球のグローブで試したけど、ＧＫグローブが一番おしゃれな気がして使っています。運動は苦手で、短距離は全くだめ、１５００が何とか人並みに走れます。（ＧＫのポーズをとる。）

■光と君へのレクイエムへ
１０月８日に新曲を発売しまして、ツアー中に練習しようと思っていましたが、まりあのレコーディング（「安堂ロイド」の主題歌Your Eyes）に忙殺され、メンバーに渡すスコアが書けなくて、スコアがないと演奏できないので、せめて弾き語りでやろうと思い、鹿児島の時ギターでやったら、大こけしたので、ピアノ（Fender Rhodes）でやります。

■アカペラ
SEASON'S GREETINGSは、クリスマス・イブのヒットにあやかって作りました。最初はオン・ザ・ストリート・コーナーのようなアカペラだけにしようと思いましたが、なかなか適当な曲が見つからず、「じゃ、オケ入れたら」とアドバイスをもらい、アカペラとオーケストラ入りのアルバムになりました。２０周年記念で発売するにあたり、こちらは柔らかめのマスタリングにしました。
My Gift To Youは非常に難解な歌詞で、覚えるのが難しいけど、プロンプターを使ったり、口パクでやりません。歌詞はウォーキングしながら覚えました。
Bella Notte（素敵な夜）は、わんわん物語の曲。レディとトランプがイアリアンレストランでパスタを食べるシーンで、いつの間にか１本のパスタを両端から食べていて、気がついたら唇が触れるシーンで、太った店の主人が歌う曲です。（はい！はい！覚えています。）
そして、Have Yourself A Merry Little Christmasは、一番好きなクリスマスソングとのことです。

■ＭＣ
むかしは、４９回公演なら４９回同じMCをしていたけど、言うのを忘れたりすると夜も寝られないし、覚えるのが面倒くさいので今回は台本なしでやっています。

■パンフレット
パンフレットは、最近は写真ばかりで文字がほとんどないけど、僕はそんなことはしません。とにかく文字を詰め込むことだけを考えて、今回は４万字あります。パンフレットは対談形式で、メロディーズはクリス松村さんと対談。クリスさんは非常に音楽への造詣が深い方です。SEASON'S GREETINGSは服部克久さんとの対談になっています。

■政治のこと
７０年安保に片足を突っ込んでドロップアウトしましたが、政治の裏側の醜さを垣間見たことから、政治と関係ないところにいました。右でも左でもありません。ただ、文化活動は平和でないとできません。平和な世界が続けばと思います。（その後、最近の隣国との関係や在日朝鮮人だった友人の話がありました。）

■コンサート会場
あと２年で４０年になります。おかげさまで、身体は健康でオリジナルキーで歌うことができます。ただ、声を出す長さは短くなっていますが。「テレビに出ない。武道館でやらない。本は書かない。」を貫いています。アリーナは自分で観たいと思わない。野球場やスケート場はまっぴら御免だ。ここが、自分の東京ドームであり、武道館です。
このホールにはオーケストラピッチがあるので、そこを空けてくれるように頼んだが、厚労省所管の時はだめだった。民間になってやっと空けてくれた。客席とすごく遠かったけど、これで近くなった。前の２列は座布団付きの椅子で、前が広いから落ち着かないと思います。もう１列あっても良いのだけれど。
３３年ぶりの旭川市民文化会館でのコンサートも無事に終わりました。ニトリの稼働率は良いですが、旭川の１１月の公演は、天童よしみと南こうせつと私だけでした。
来年は、もっと地方にも行こうかと考えています。夏フェスでは、ライジングサンに出演したいと思っています。

■３時間コンサート
どうしてコンサートがこんなに長くなったかというと、デビューした頃は、地方公演だと前の方しかお客が埋まらず、この会場に来るのも最後なのかなと思うようになり、そう考えると、やれるだけやろうと思うようになり長くなりました。

■ネタバレ
これから、まだ公演が続くので、ブログやツイッターに書くなとは言いませんが、これから観る方のためにネタバレには十分に配慮してください。開くとセットリストがズラリなどというは、火炎放射器で焼き殺したい。

覚えているのは、このぐらいです。

今回のコンサートでは、帽子をかぶったままの方とか団扇でアピールする方がいましたが、達郎から「後ろの方に気を遣ってください。」と声がかかっていました。流石ですね。そのような中、私ども夫婦の中央寄りのお客は、手拍子を叩くとき異常に手を広げるので邪魔でした。（赤の半袖のご婦人でした。半袖ねえ。）その隣の男性は達郎に「人間国宝」と声をかけていました。たぶん超常連さんでしょうが、シラケました。単なる愚痴です。

[注] 2013.12.01 12:22作成

- setlist -
01. 新・東京ラプソディー
02. SPARKLE
03. LOVE SPACE
04. ずっと一緒さ
05. あしおと
06. ひととき
07. スプリンクラー
08. PAPER DOLL
09. FUTARI
10. God Only Knows (The Beach Boys Cover)
11. Groovin' (The Young Rascals Cover)
12. 光と君へのレクイエム
13. My Gift To You (Alexander O'Neal Cover)
14. Bella Notte
15. Have Yourself A Merry Little Christmas (Judy Garland Cover)
16. DANCER
17. 希望という名の光
18. メリー・ゴー・ラウンド
19. LET'S DANCE BABY
20. 硝子の少年
21. アイ・ガット・ア・ウーマン
22. アトムの子 (+アンパンマンのマーチ)
23. LOVELAND ISLAND

- encore -
24. クリスマス・イブ
25. RIDE ON TIME
26. 愛を描いて -LET'S KISS THE SUN-
27. YOUR EYES