CHRIS BOTTI Japan Tour 2012 IMPRESSINS

2012年06月09日

待ちに待ったChris Bottiのライブに行ってきました。Bottは、2006年に買ったStingのライブDVDを観て知りました。その時の印象は「ハンサムだなあ。いい音色だなあ。」だったかな。最初に買ったCDは、バカラックの名曲“The Look Of Love”が入った6thアルバム“A Thousand Kisses Deep”でした。八雲町のアパートで良く聴きました。その後、過去のアルバムや新譜を買いそろえました。

彼の日本公演は、4~5年くらい前から東京や大阪で毎年のように行われており、東京まで観に行く気持ちはありましたが、日程の都合がつかず断念していました。今回の日本公演は、初の札幌公演があるということで、早々にチケットを購入しました。後は野となれ山となれですが、実際、行くことができて至上の喜びです。

さて、コンサートは6月7日(木)19:00開演で、会場はKitara。平日ということもあり、客の入りが心配でしたが、1階席は満席で2階席はCBがほぼ満席でした。お客が入らないと、次回来てくれないと困るので、一安心です。

コンサートは定刻に始まりました。上下黒のスーツで現れたBottiは、とても49歳には見えません。さすがにKitaraの音響はいいですね。艶のあるトランペットの音はもちろん、ドラムスのシンバルの小さな音までクリアでした。2曲目は、彼の名前を一躍有名にした7thアルバムのタイトルチューン“When I Fall In Love”。

3曲目でバイオリニストのAurica Ducaが登場。黒のロングドレスで登場したDucaは中々の美人です。曲は、とっても美しいメロディの“Emmanuel”。バイオリンの優雅な調べが会場に広がります。

Botti はStingの“Brand New Day Tour”に2年間同行し世界中で演奏。現在は、年間300本以上のコンサートを行っています。ここで、通訳のミチさんが登場。MCを通訳させる外国ミュージシャンは初体験です。「ポーランドには過去13年間で8回の公演を行っています。先日、2010年に起きた大統領を含む政府要人が多数死亡した旅客機墜落事故の哀悼とUA加盟を記念した式典に招待されました。その時にショパンの曲をリクエストされ、演奏したのが、アルバム“IMPRESSINS”に入っている“Prelude No. 20 In C Minor”です。」とのことでした。

続いて、ギタリストのLeonardo Amuedoを紹介。「Amuedo はブラジルの著名なミュージシャンIvan Linsのバンドで10年間のキャリアがあります。何か目新しい曲を取り上げようということで、Amuedoと相談して、Michael Jacksonの“You Are Not Alone”を選びました。」非常に柔らかいタッチのフィンガー・ピッキングの音が絶妙です。

Lisa Fischerは、グラミー賞を受賞している実力派R&Bシンガー。受賞後にRolling Stones のMick Jaggerから直々のお誘いがあり、12年間ツアーに参加していたそうです。その後、ここ2年間は、Botti のツアーに参加しています。“The Look Of Love”はバカラックの名曲ですが、通常は哀愁たっぷりに歌うところを、そこはR&Bシンガーですから、大声量・大迫力のナンバーに仕立ててしまいました。これはこれでありですが、チョッと残念。濃紺のロングドレスで熱唱しました。

続いて、“The Very Thought Of You”では、BottiとFischerが客席に降りて演奏しました。2階のCB-4-20に座っていたのですが、やはり1階席にすれば良かったかな。Bottiが、最前列の女性が楽器ケースを持っているの発見。中は、トランペットとのこと。彼女は、後で素敵な経験をすることになります。

再び、Aurica Duca が登場し、バイオリンをフューチャーした“Cinema Paradiso”と“ Contigo En La Distancia”を演奏。“Cinema Paradiso”は映画「ニュー・シネマ・パラダイス」の主題曲。映画音楽の巨匠エンニオ・モロコーネの名曲です。“ Contigo En La Distancia” はキューバの作曲家Cesar Portillo De La Luzの名曲。最近では、Christina Aguileraが取り上げています。2曲とも、まさにバラード。バイオリンが入ると、哀愁を帯びた曲が一層深まり、センチメンタルになっちゃいますね。

最後の曲は、先ほどの女性がドラムをたたくことになります。彼女はドラムは叩いたことはないそうですが、快く引き受けました。偉いですね。「4分間は何もしないで、その後、Lady Gagaのように、滅茶苦茶に叩いて!」とはBotti。実際には、手拍子のようにシンバルを叩くだけですが、楽しそうな彼女の顔が羨ましかった。

ちなみに、ドラムのBilly Kilsonは、Stingが「君(Botti)はそこそこ上手いけど、彼(Kilson)は最高だね!」と絶賛したそうです。ドラムソロは、圧巻でした。

全員がステージ中央で肩を組んでご挨拶。会場は拍手の嵐。スタンディングオベーション!鳴り止まぬ拍手にそのままアンコールに突入。アンコールの最後は、ピアノとのデュオで“My Funny Valentine”。「サイン会があるので、そちらでお会いしましょう。」と言われたので、帰るに帰れず、4月中旬に購入済みの新作“IMPRESSINS”を買い、すでに200人ほどが並ぶ列に参加しました。握手をしてサインをもらい、すこぶるご機嫌に帰宅したのでした。最高のステージをありがとう。


IMPRESSINS

[set list]
01. Venice
02. When I Fall In Love
03. Emmanuel
04. Prelude No. 20 In C Minor
05. Flamenco Sketches
06. You Are Not Alone
07. Hallelujah
08. The Look Of Love
09. The Very Thought Of You
10. La Belle Dame Sans Regrets
11. Italia
12. Cinema Paradiso
13. Contigo En La Distancia
14. Nessun dorma
- encore -
15. My Funny Valentine
16. Over The Rainbow

Chris Botti クリス・ボッティ (Tp)
Lisa Fischer リサ・フィッシャー (Vo)
Aurica Duca オリカ・デュッカ (Vn)
Billy Kilson ビリー・キルソン (Dr)
Geoffrey Keezer ジェフリー・キーザー (P)
Leonardo Amuedo レオナルド・アムエド (G) 
Richie Goods リッチー・グッズ (B)
Andy Ezrin アンディー・エズリン (Key)

[追記] 2012.6.19
14曲目ですが、プチーニの歌劇「トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ」と分かりました。



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