マイ・バック・ページ

2011年05月12日

火曜日、HBCシネマ倶楽部試写会「マイ・バック・ページ」を観てきました。会場はユナイテッドシネマ札幌6番スクリーン。司会は佐藤 彩でした。

開場から開演までの30分間ほど、真心ブラザーズ+奥田民生が歌う主題歌“My Back Pages”を聴かされました。さすがに飽きますね。この曲のオリジナルは、1964年のボブ・ディランです。だけど、何といってもKeith Jarrett Trioの演奏が最高です。

この作品は、評論家の川本三郎がジャーナリスト時代の1969年~72年までに経験した事件を綴ったノンフィクションです。東大安田講堂事件直後ですね。当時13歳の僕はテレビで陥落の様子を見ていました。火炎瓶や投石を繰り返す学生、催涙弾で応戦する機動隊…だったような。

週刊誌記者の沢田が、梅山と名乗る活動家と接触します。「銃を奪取し武器を揃えて、4月に行動を起こす。」と告げる梅山。宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」が好きで、CCRの「雨を見たかい」を歌う梅山に妙な親近感を覚える沢田。そして、朝霞自衛官殺害事件が起きます…。

原作がどの程度反映された映画なのかわかりませんが、当時の風俗など細部にまでこだわって作られていると思います。懐かしさを覚えます。作品の評価はさて置き、ラストシーンの妻夫木君の演技を見ると、沢田ってアマちゃんだなとか、梅山は何て身勝手な男なんだとか、そんな印象も何もかも吹っ飛んでしまいます。全く妻夫木君はズルいなあ。

ダスティン・ホフマン主演の「真夜中のカウボーイ」を鑑賞してからこの映画を観ると一層よいと思います。


マイ・バック・ページ  2011年映画「マイ・バック・ページ」製作委員会(141分)
  監督:山下敦弘

  出演
  妻夫木聡(澤田雅巳:週刊東都・東都ジャーナル記者)
  松山ケンイチ(梅山:赤邦軍リーダー)
  古舘寛治(中平武弘:週刊東都記者)
  忽那汐里(倉田眞子:週刊東都表紙モデル)
  石橋杏奈(安宅重子:赤邦軍隊員)
  韓英恵(赤井七恵:赤邦軍隊員)
  中村 蒼(柴山 洋:赤邦軍隊員)