アイルトン・セナ-音速の彼方に- SENNA

2010年10月11日

ユナイテッドシネマ札幌で、「アイルトン・セナ-音速の彼方に-」を観てきました。アイルトン・セナは、1960年3月21日サンパウロ生まれのF1ドライバーです。この映画は、彼が、1978年カートレースに出場するため初めてヨーロッパの土を踏んでから、1994年レース中に34歳の若さで事故死するまでを、レースの映像やプライベート映像で構成したドキュメンタリーです。

史上最速のF1ドライバー。史上最高のF1ドライバー。彼は天才であり、戦士。生きていれば50歳。24歳でトールマンからF1デビュー。その後の、ロータス、マクラーレン、ウィリアムズに至る名門チームでの日々。特に、ホンダのエンジンを搭載したマクラーレンチームで88年、90年、91年にワールドチャンピオンを獲得した絶頂期。その間のアラン・プロストとの確執やFISA会長バレストルの政治的圧力に苦悩する姿も丹念に描き出されています。

多くの天才ドライバーと呼ばれる選手がいますが、彼は特別な存在だと実感できます。端正な顔立ち、秘められた闘志。魅力あふれる人物です。ブラジルの経済状態が不安定な中、ブラジル人にとって彼が唯一の誇りであり、救いだったことがわかります。

1994年5月1日、サンマリノGP。彼はイモラ・サーキットを走行中の7周目にタンブレロ・コーナーでコースアウト。そのままコース右脇のコンクリートウォールに激突。制御不能となったマシーンは、まるで自ら壁にぶつかっていくかのように見えます。車体は大破し、破片が頭部を直撃。これが致命傷といわれていますが、事故の原因は明らかになっていません。

彼は、何のために、何を求めてステアリングを握っていたのか。確かなことは、常に新たな頂点を目指していたこと。そして、まだまだサーキットを走り抜けたかっただろうということ。34歳の死。やりきれないですね。

F1の世界を知らなくとも、セナを知らなくとも、彼の秘めたる熱意が伝わってくる映画だと思います。


20101011-01.jpg  2010年イギリス映画(108分)
  監督:アシフ・カバディア

  出演
  アイルトン・セナ
  アラン・プロスト
  フランク・ウィリアムズ
  ロン・デニス
  ヴィヴィアーニ・セナ(実姉)
  ミルトン・ダ・シルバ(実父)
  ネイジ・セナ(実母)etc