グラン・トリノ GRAN TORINO

2009年04月02日

先日、STVホール試写会でイーストウッドの監督・主演映画「グラン・トリノ」を観ました。

イーストウッドの作品としては、「ミリオンダラー・ベイビー」以来4年ぶりとなります。すでに78歳ですが、すくっと立った姿は年齢を感じさせませんし、格好いいです。

映画のタイトルのグラン・トリノは、ウォルト(クリント・イーストウッド)がフォードの工場従業員だった1972年に自ら部品(ラジエターだったと思いますが・・)を取り付けた自動車の名称です。映画のタイトルにするぐらいですから、とても大切な車です。

映画は、ウォルトの愛妻の葬儀の場面から始まります。2人の息子家族と上手くやっていけない頑固なウォルト。朝鮮戦争従軍経験者で、黒人をブラック、アジア系をイエローと呼ぶ、一見偏見に満ちたウォルト。

しかし、人間の内面は決して分かりません・・。そんなウォルトが、隣に引っ越してきた少数民族マオ族(ミャオ族)一家の長男タオ(ビー・ヴァン)と姉のスー(アニー・ハー)に関わり合いを持つようになり、自分の生き方や偏見に葛藤する姿が描かれていきます・・。とにかく観て欲しいと思います。

映画が好きで試写会にも何度も行っていますが、大概の場合エンドロールが始まるとドタドタと帰る客が多いですよね。残念なことです。

しかし、この映画のエンドロールが始まっても、ほとんどの方が席を立ちませんでした。お喋りをする方もいませんでした。アンケートに、多分、感動(抑えられない気持ち)と呼ばれるものを言葉にして帰られる方がとても多かったように思います。


イーストウッドにお礼を込めて