僕の思いは目的もなく月に刺さる。

2012年08月15日

心の中にどうしても残っている人たちがいる。
もうこの世にいない、まだまだ将来があったはずの人たち。
そう思うと、心が締めつけられる感じ。
近しい人も、そうでないけどなんだか近くに感じてた人も。

例えば、祖父母のようにおよそ天寿を全うしたのであれば、お疲れ様でした、安らかにと言えるし、締めつけられる感じはないんですけどね。

で、ふと今浮かんだのが上田現さんの曲。

「僕の思いは目的もなく月に刺さる」

元々は藤岡正明さんというアーティストへ提供した曲だったんですね。
すみません、そこはわからなかったんですが…

上田さんは、私が思う数少ない天才のひとり。
47歳の若さで2008年3月、自分の誕生日を迎えた後に亡くなりました。
夜中に先輩からの電話で告げられた悲報は、今でも忘れられません。
まさかぁ~? 何言ってんですか?
…
その後、無言で30分以上いたこと。
朝、ニュースになっているであろうその事実が怖かった。

そんなことを思い出した夜に、ふと頭に流れる曲。

上田さんは夜が似合うと思った。
深夜、それも人が寝静まったような。
(たぶん、「回想列車」とかのせい。個人的には「夢のブランコ」で泣く)
いくつかの窓の灯りがそれでもついてて、空を見たら月が雲間に見えて。
車もほとんど通らないし人影もないから、思わず子供みたいに縁石を平均台みたいにして歩いちゃったり、点滅する横断歩道の白線を踏まないように飛んでみたり。
(実際にやっちゃうタイプ)

そんなことをしていたら、いろんなものが見えてきたんだろうって。
はちゃめちゃだけど、あたたかくて。
破天荒なんだか、シャイなんだか、本当にわからない不思議な人だった。
やさしくて、いじわるで、面倒見がよくて。

ああ、思い出すとまた泣けるな。

別に命日でもなんでもない日に、ふと曲が流れるだけでいろんなことを思い出す。
きっと、このくらいの時期によくライブ行ってたからかな。
そしていつも、「おうっ!」って笑顔を見せてくれたからかな。

今日はちょっと(かなり?)おセンチ。
見たくても、もう絶対に見れないライブがある。
後で後悔したって、どうにもならない。
今、手にできるものはその手の中で目いっぱい愛しんで、思い切り楽しまなくっちゃと思ったわけだ。



いやあ、関係ないけど、あの頃のバンドブームはやっぱいいわ。
個人的には最高。
もう、ワクワクしてライブ楽しくて、無茶苦茶で、格好いい!


post by ゆっきぃ

12:29

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