2005年11月11日
夜の国道を札幌に向かって車を走らせる。もう試合は終わった頃と思いつつ、自分から結果を知ろうという気にはなれない。今にも降り出しそうな夜空に向かって走り続ける。
* * *
胸元で携帯が鳴る。運悪くコンビニの駐車場に入ったところ。運転中なら無視したのに。この間の悪さ、明るすぎる照明の作る闇に、空しくメロディが消えていく。足を止め、画面を確認し、ポケットに戻しかけ、三歩あるいて立ち止まり、そして、…
その瞬間にわかってしまう。それはなんともいえない間の悪さだ。普段すれ違っているのに、都合の悪いところだけお互いに気がついてしまう倦怠期の夫婦のような…。
電話の向こうでは、まだなにか話していたが、もう聞こえてはいなかった。自然に、口ずさむように、独り言ともつかないつぶやきがもれた、みあ~げて~ごらん~ よ(ry ・・・・ でも、そこには、コンビニの看板が冷たく輝いているだけだった -- ポツリと最初の雨粒が頬に落ちてきた。
ん~、だめでしたか。可能性はあるとはいえ、あくまでも超他力な状況。非常に落胆している一方で、なんとなく落ち着くところに落ち着いたと感じてしまうところがなんとも…。
去年は結果を求めず、ステップアップを目指し…、その通りに最低の結果。今年は結果にもこだわり、その通りに昇格争い。混戦J2故の成績、運や勢いに恵まれた結果と見ることもできるけど、それでもこれは大したこと。何せぶっちぎり最下位のチームが(あくまでも数字の上では)6チームをごぼう抜きして、さらに上に手を伸ばそうとしているんだから。
ただ、ほんとに強くなったのか?と聞かれると、間違いなく成長はしているのだろうけど「ほんとに強いって感じじゃないね」と。まあ、去年までヨチヨチ歩きだった子供が、大人にまじって対等以上に渡り合っているような。それはそれですごいことなんだけど、所詮おこちゃま。クラスにひとりは居るであろうマセ餓鬼大人びた生徒みたいなもので、修羅場をくぐり抜けてきた連中から見れば、付け入る隙はいくらでもある、というところかもしれない。
でも、これは悪いポジションじゃあない。"おこちゃま"が大人になるのに、チームが成長するのに、足りないもの、どれだけ手を伸ばせばそれが手にはいるのか、それがすぐ上に見える。最下位なんかじゃ絶対見えないものが、目の前にあるのだから。
そこに届くのか、届かないのか?数字だけ見れば絶望的でも、最後まであきらめる訳にはいかない。雛鳥の巣立ちは、まず空腹を、空への渇望を苦しみの中で実感して初めてかなうもの。そう、だから雛鳥はいつもお腹をすかせていなくちゃ…(と、これがblogの名前の所以)。
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