フットボール大学院 第2回 

2006年03月06日

ルール演習 その2

 最初に前回の演習の宿題についての解答です。①は、W杯アメリカ大会のアメリカVSスイスです。試合結果は1-1のドロー。試合会場はデトロイトのポンティアック・シルバードームでした。ドーム球場といっても札幌ドームとは違い、気温33度、湿度52%といった悪コンディションで行われた試合でした。
 ②については、フラッグポストは立てても、立てなくともよい。つまり任意設定ということになります。最近では競技場の中心から選手が入場してくるので、フラッグポストを立てていない場合が多いと思われます。③は、最小人数は7人以上が必要です。つまり6人では試合が成立しません。私が中学生のころ、ある中学チーム(ツッパリ)が当初7人で試合をしていたのを見たことがあります。最初は、当時としては珍しい1トップをやっていると思ったら、要は3-2-1だったのでした。


 
 それでは、競技規則の第2条のボールと第4条の競技者の用具について演習を行いたい。ボールの品質と規格については、球形で皮革または他の適切な材質。外周が70㌢(28in)以下、68㌢(27in)以上で、重さが試合開始時に450g(16oz)以下、410(14oz)以上。空気圧が、海面の高さで0.6~1.1気圧(600~1100g/c㎡)と細かく規定されています。ボールの品質と規格については、審判員資格を取得する方は必須事項でしょう。さて、その他の方に是非知っておいて欲しいことがあります。実はサッカーボールの7割はアジアのパキスタンで製造されています。これらのサッカーボールは、パキスタンの子どもたちの手によって作られており、過酷な児童労働の実態となっています。98年にFIFAが主催する大会では児童労働で作られたサッカーボールは使わないと決定したが、FIFA主催以外の大会で、これらのボールが使われていないという保障はありません。

 競技者の用具については、ジャージやショーツ、ストッキングと靴、そしてすね当てを身に付けなければなりません。すね当てについては、20年くらい前に着用が義務付けられたと記憶しています。また、国際評議会の決定事項として、スローガンや広告のついているアンダーシャツを見せてはならない。また、それらを見せるためにジャージを脱いだ競技者は、大会の組織責任者によって罰せられるとなっています。ジャージには袖がなければなりません(これはカメルーン代表で有名)。


 今日の問題
①Aチームがドリブルし相手Bチームのペナルティーエリア内に入ったところでボールが破裂した。試合の再開方法はどうするか?

②1950年ブラジルW杯に出場が決まりながら裸足のプレーが禁じられ、W杯に出場できなかった国は?



post by パンターニ

22:47

大学院 コメント(2)

この記事に対するコメント一覧

こんびに

Re:フットボール大学院 第2回 

2006-03-06 23:18

サッカーボールの7割がパキスタンで作られているのですか。それは知らなかったです。この件に関して、興味あるので自分でいろいろ勉強してみようと思います。 今回の問題はネットで調べてわかりました。1問目のペナルティーエリア内というのは引っかけですかね?それとも・・・。問題を出して、自分で調べるという方式は確実に知識として残るのでいいですね。では、解説を楽しみにしております。 リンクさせていただきました。よろしくお願いします。

パンターニ

Re:フットボール大学院 第2回 

2006-03-06 23:49

 こんびにさん、いつもありがとうございます。 特別に出席点も成績に加味しておきます。  ボールと児童労働に関しては、フェアートレードを念頭に置いた確か六本木のベンチャー企業?調べると面白いかもしれません。以前、「ガイヤの夜明け」で放送されていました。  フェアトレードは大変素晴らしいことですが、それらで生産されたボールにはFIFAの承認が得られていないと思うので、FIFAがA社、AFCがN社のように大手スポーツメーカーに勝てないのが現状だと思います。

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