2010年03月02日
いやま、久しぶりに晩飯を俺が作りましてね。 まあお酒も飲んだりして、がやがやと3人で食べておりましたのです。 息子は10歳。 どうもラス前の乳歯がぐらぐらしてる、と食の進まない様子。 食べたのだか判らない程度に手を付けて二階に上がってしまった。 まあ、歯が抜けようなんて時に無理に食べさせてもなあと怒りもせず放っておいて。 そのうち「ちょっと抜けた」なんて言っていたから、ずっと触ってたんだろう。 永久歯でもないから既に神経も切れているらしく、ちっとも痛くないとは彼の弁。 でまあ、彼の寝た後の話。 週に一度のお楽しみ、タモリ倶楽部をビデオ鑑賞していた時の事。 目の前のティッシュの上になにやら欠片が乗っていて、その隣のティッシュの上には柿の種が載っていたから、柿の種の端っこ発見!とか思って口に入れたら。 思いっきりゴキッていって、何やらすごい遠い記憶の味がして。 息子の歯の欠片でした。 芋虫が何度も皮を脱ぐ様に、もがきながら大人の身体になってきた事をちょいと忘れていたような気がしました。 身体だけじゃないですね、心もです。 息子ももがいている様にみえるんです。 あの地に足の着いてない感じ。 もう思春期の入り口にいるんでしょう。 余りに勉強しない息子を気にした嫁が塾にでも通わせた方がいいのでは、というのですが。 小学校の間は止めようよ、という結論に達しました。 寝ている間は赤ちゃんの時のようなあどけない顔をしているけれど、素振りや言う事は結構いっちょまえ。 だけどまだ何者でもない彼をもうちょっと見ていたいし、まだ何者になる必要もないんじゃないかと。 二十歳を超えて、道に迷って、何十年も遠回りをしてやっと何かを見つけられた親だから、今最後の子供の頃を生きているあいつの中に余裕を作ってやりたい。 っていうのでもないのかな。 子供の時は子供なりでいいじゃないか、と。 あいつが子供でいてくれたから、がんばれたし。 まあ、もうちょっと親の付属物でいてくれよ。 お前が大人になっちゃったら、つまんないからさ。 何言ってるんだかわかりませんね。 ごめんなさい。 普通は自分の轍を踏ませたくないのかもしれないけど、俺はそうでもないんだろうな。 酷い親だ。