lucky

2009年10月25日

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いつもの様に二度寝の後の午前9時45分。
取るものも取りあえず、iphoneを左の尻のポケットに、両替金を右のポケットに。
右の胸ポケットにはsapicaの定期が入ってて、左にはニコーサウナの会員券。
冷めたコーヒーと行ってきますのちゅーで玄関を飛び出して、最初の角を曲がったらストロークの支点を腰のちょっと下に意識しながら、とにかく地下鉄駅まで10分以内で大通行きへ飛び乗るまでは気を抜かずに、何も考えずに、膝にかかる負担に気を捕われながらも早く歩く事だけそれだけ。

席を取れたならiphoneを横になで上げて、まだ寝ぼけた頭でその日のblogの更新。
少しずつ、前の日の事と今日の曜日と書いていい事と迷惑がかかる事をフィルタリングして、斜め前の女の子のスカートがミニなのかキュロットなのか。
はたまたどこからか漂う腐臭は隣の隣のご老人の口臭で非しめるのか等、20年前ならジンマシンもので嫌いだった電車通勤を奥歯でカリカリ梅をもてあそぶ様に噛み締めながらiphoneをなで上げる。

手元で木琴が鳴る。

ということは、俺が

1、スピーカーをオフにしていなかった。失敬失敬。
2、メールが着ていますよ。
という事で。
まあやっと指の滑りも良くなってきたのだからということで、とりあえずスピーカーだけをオフにしてそのまま大通についたら駄文送信、びゅーん。

焼そば屋の横をすり抜けて南へ。
スーツ屋の横で旗持ったオジサンがいないかを確認してからechoに火をつけて。
市電軌道を渡ったら一気に走る様に2条まで行って、サンクスの外の灰皿で煙草を消して、掃除のおじさんに返事を期待しないでオハヨウを言って。
店のカウンターの上の洗濯したダスターを4枚束ねて、明かりをつけて。
あれやこれやに火をつけて、またとりあえずechoに火をつけて10時半。
そういえばとメールをチェックしたら薫からだった。

つか、確か薫。

パソコン通信時代はメールアドレスなんかなくてIDだった。
ずっと使ってるから、とそれだけの理由で未だに当時のIDから始まるアドレスを使ってて、まあそれはもう20年近いんだけどもまあそれはそれとして。
素人童貞で、中学の時から女の子とつき合った事がなくて、何か出来ると思っていたのに何もできないまんま大学を出て、なんとなく故郷を離れて、気が付いてたら自分には何にもないって気が付く寸前に。
勉強が好きで沖縄から出てきて、お酒が好きであまえんぼでブサイクで可愛くて人見知りがないお前が。
空っぽだった俺のタンスに最初に入った服のタグにはみんなお前の名前が書いてあるよ、薫。

で、どう考えたって俺の頭の中でQGBで始まるのは薫のID。
恋の予感だってリビドーだって破滅だって夢だって、なんもかんもQGB。

おげんきですか。
おにいさん(ry

年下の男を捕まえて、もしくはこの俺をおにいさんと呼ぶのはこの世で薫だけ。
確定。
GOGOランプ。


俺と薫が、まだお互いにこの世の中にいて。
もう顔を合わせようたってお互いに忙しく、遠くてどうにもこうにも無理だってのに、知り合ったのだって、別れを告げられたのだってQGBから始まるメールで、でもこんな風にもしかしたらまたいつか忘れた頃にQGBで始まるメールで何かが伝えられるなんて。

boku to kaoru wa nante lucky nanndaro。

るー。

俺、すっかり頭薄くなっちゃったよ。

るー。

俺さ、

俺



ちくしょう、米研ぎ忘れた。
11時じゃん。




以上、ここ数週間敬愛するjason mrazに捧げます。





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