【日本ハム】好投金村1失点

2006年03月26日

日3-1楽(25日) 好投金村1失点

 日本ハムは先発金村の好投と小笠原の本塁打などで楽天を下し、開幕戦で3年ぶりに勝利した。 

 一回、小笠原の本塁打で先制。四回に追いつかれたが、その裏、稲葉と高橋の適時打で2点を勝ち越した。 20060326-01.jpg
 先発金村は緩急を使った投球で7回1失点。九回を抑えたマイケル中村がセーブを挙げた。
 楽天・野村監督は復帰初戦を白星で飾れなかった。

◇札幌ドーム《1》 42,393人
日本ハム1勝
楽天
000100000-1
日本ハム
10020000X-3
勝 金村1試合1勝
S マイケル中村1試合1S
敗 一場1試合1敗
本 小笠原1号《1》=一場


                    <写真:7回を1失点と好投した日本ハム先発の金村=札幌ドーム>
金村で開幕ダッシュだ! 
プロ野球パ・リーグが25日開幕する。日本ハムは本拠地移転3年目で初めて開幕試合を札幌ドームで行う。先発は金村暁。最後の練習を終えた金村は勝利を呼び込む「なまらサイコータオル」を首から下げて会見に現れ、「お立ち台の第1号に立つ」と、開幕勝利を誓った。

 なまらサイコー! 本拠地を札幌に移転した04年の札幌ドーム初戦のお立ち台で雄たけびを上げてから2年。すっかりおなじみになったフレーズを今年も開幕試合で叫ぶ。
 「満員になると思うんです。一人でも多く、ぼくの応援のためにタオルを掲げてくれたら力になります」うっすらとひげを伸ばしたままの金村が笑顔で言った。
 昨年10月に持病だった右ひじを手術した。経過はまずまず。18日に札幌ドームで行った中日とのオープン戦でも6回を4安打無失点に抑えた。「万全とまではいかないが、現状の中で精いっぱいやっていきます」中日戦のMAXは138キロだったが、スライダー、パームで緩急をつけ得点を許さなかった。「ひじと相談しながら行けるところまで行ってほしい」ヒルマン監督も開幕戦を託すエースにゲタを預けた。
 野村新監督が就任した楽天は昨年までのチームとは違う。「ふつうの戦いはしてこないと思う。振り回されないようにしたい」金村は警戒心を強めている。
 開幕投手は2年ぶり3回目。過去2回はいずれもチームは敗れている。だから気合も入る。「最高の勝ち方でお立ち台に上がれれば…」全力を出し切り開幕戦を飾るつもりだ。


3年目の正直ハム爆走Vだ 札幌ドームでパ開幕戦
 プロ野球はパ・リーグが二十五日開幕、北海道日本ハムファイターズは北海道移転三年目で初めての本拠地・札幌ドームでの開幕戦で楽天と対戦した。日本のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝の余韻が残る中、満員の大観衆を集めてペナントレースが始まった。
 午後一時二分にプレーボール。日本ハム先発のエース金村が一回を無失点に抑え、その裏にWBCで活躍した小笠原道大内野手が先制本塁打を放った。
 トレイ・ヒルマン監督は「身の引き締まる思い。基本に忠実なプレーで戦ってほしい」と選手の奮闘に期待した。
 試合前のセレモニーでは、新庄剛志外野手らが大型バイク「ハーレーダビッドソン」などに乗ってグラウンドを一周するパフォーマンスを披露。「新庄サプライズ劇場」でファンを沸かせた。
 札幌ドームは早朝から約七千人が列をつくり、開場の午前九時半からヒルマン監督やダルビッシュ有投手、主将の田中幸雄内野手ら選手らが恒例の「ウエルカムハイタッチ」を行った。 20060326-02.jpg
 ハイタッチした北区の学生田中映子さん(28)は「昨年は時間切れでハイタッチができなかったから今年は早めに並んだ。すごいうれしい」と興奮した様子。
 午前七時半ごろから待った札幌市豊平区の松浦宙(ひろし)君(9つ)=札幌羊丘小三年=は「今年こそ優勝してほしい」と期待を寄せていた。
 シーズンは交流戦三十六試合を含む百三十六試合を戦い、プレーオフは十月七日から実施。セ・リーグは三十一日に開幕する。

<写真:ハイタッチでファンを出迎えるヒルマン監督ら=25日午前9時30分、札幌ドーム>


WBCに続きVシフト!小笠原一塁
WBCのポジションを同じファーストでのスタメンになる小笠原(左)はセギノールと談笑
 世界一の勢いそのまま!日本ハム・小笠原道大内野手(32)が、きょう25日の楽天との開幕戦(札幌ドーム)から、99年から02年までの定位置だった一塁に復帰することになった。トレイ・ヒルマン監督(43)が、24日の練習後に「今季はファーストでいく」と明言。WBCでは不動の一塁手として優勝に貢献した侍が、そのバットと守備でチームに力を与える。
 全体練習のシートノック。小笠原が駆けだした先は、03年から3年間務めた三塁ではなく、WBCと同じ一塁だった。練習前には選手、首脳陣、スタッフ全員に世界一を拍手で称えられ、照れくさそうに「1カ月(チームを)離れていたので浦島太郎です。よろしくお願いします」とあいさつ。しかし激闘の疲労を感じさせないほど、軽やかに守備練習をこなした。
 ヒルマン監督は「あす(25日)もそうだし、今季はほとんどファーストだと思う」と明言。例外はDH制のないセ本拠地での交流戦で、セギノールが一塁に入って小笠原が三塁を務める方針となっている。この日の朝に告げられたという小笠原も「(WBCの流れで)入りやすいと思う」と快諾した。
 昨年は6年ぶりに打率3割を切る(・282)とともに、リーグワースト2位の13失策と、三塁守備でも精彩を欠いた。「打撃に集中させるため?」との問いに指揮官は「チーム全体を考えてのこと。副産物として攻撃に集中できるのならうれしいけど」と説明した。三塁転向にもチーム事情が反映されていただけに気遣いを見せたが、99年から02年まで4年連続でゴールデングラブ賞を受賞した「定位置」への復帰。守備とともにバットがさらに輝きを増す可能性は十分にある。
 帰国した22日は、夜遅くに自宅に戻ったため、前夜に札幌市内の飲食店で久しぶりの家族団らんによる会食。1日遅れのささやかな“祝宴”だった。大きな勲章を手にして臨む、区切りの10年目のシーズン。「戦う場所は違っても、やることは一緒」と淡々と語る表情に、貫録と闘争心がみなぎっていた。


先発金村いい緊張感 ひじの不安振り払い 20060326-04.jpg
 開幕投手の金村の言葉に緊張感が漂う。「はっきり言って万全ではない。現状でやれることはやった」。明るいキャラクターのエースが、ほとんど笑顔を見せずに本拠地初の開幕戦への不安と自信をにじませた。
 昨年10月に右ひじを手術し、春季キャンプは2軍からのスタート。なんとか開幕に間に合わせたが、まだ、思い切り腕を振れる状態ではない。投球の組み立ての中心となる直球のキレは戻っていない。
 それでもオープン戦では2試合に登板し、持ち前の制球力と緩急をつけた巧みな投球で相手打線を翻弄(ほんろう)。早くから金村を開幕投手に指名していたヒルマン監督を安心させた。
 岩本らのベテラン投手が抜けた今季は、投手陣の精神的支柱でもある。金村は「コンディションが万全ではなくても、そんなことは言ってられない」と、弱音は吐かない。オープン戦の好結果で、パームボールなどの変化球を駆使して相手打者をかわす投球には手応えを感じている。
 開幕投手は2001年と04年に続いて3度目となる。過去2回はいずれも勝ち星につながっていない。「最高の勝ち方でヒーローインタビューのお立ち台に立ちたい」と金村。本拠地からの開幕ダッシュの成否をにぎるエースが意地をみせる。
(山田 智)




post by dome123

06:52

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