2019年01月06日
2018年シーズン、 札幌U-18出身者でリーグフル出場を果たした選手・・・ と、言えば、札幌の進藤選手!! と、もう一人。 J3ザスパクサツ群馬のGK、松原修平選手がいます!! ・・・という書き出しで 群馬移籍後の修平くんについて書こうと思っていたら 修平くんの湘南への移籍が決まり、発表された。 J3からJ1へ。 群馬で主力選手として頑張った1年は、 上のカテゴリーからのオファーを呼び込んで、夢の一つが叶った。 子どものころから大きかった修平くんは 小学2年生のときに学年飛び越えて4年生の大会でGKに抜擢。 その後、函館では選抜チームで正GKとして活躍。 誘いを受けて札幌U-15に加入後は札幌U-18にも昇格し、 2年生から正GKの座を掴んだ。 恵まれた体格と日々の努力で札幌U-18の守護神として結果を出した。 でも、札幌でトップへの昇格は叶わなかった。 2011年、岡山に加入し、プロ選手になるという夢は叶えたけれど、 ファジアーノ岡山ネクストに登録された修平くんが闘う場は地域リーグ。 その後、厳しい地決を経てJFL昇格を勝ち取り、JFLでは1シーズン闘った。 ネクストでの4年間は最初の1年以外は修平くんがほぼ唯一のGKとして 出場し続けたけれど、その舞台はJリーグではなかった。 5年目にやっと岡山のトップチームに登録されたけど、メンバー入りさえも厳しい日々。 トップ登録された2年間で修平くんはメンバー入りの経験はできたものの、 Jリーグ出場がないまま、6年間所属した岡山を契約満了となってしまう。 そんな修平くんを、修平くん曰く「拾ってくれた」のが讃岐。 三番手という立ち位置から修平くんはチャンスを掴んでいった。 メンバー入りし、とうとうJリーグデビューの夢も叶えたけれど、 そのデビュー戦以降の出場はなく、メンバー入り定着までで 2017年のシーズンが終わった。 岡山時代のコーチだった布さんとの縁で、群馬への移籍を決めた修平くん。 出場機会を求めての移籍。 実績もなく、群馬ゆかりの選手でもない修平くんは 群馬のサポーターさんたちにとっては「誰?」という感じだったと思う。 そういう位置から2018年はスタートした。 そんな修平くんが開幕でスタメンに。 ピッチに立つその姿を中継で見ながら、本当に本当に感動した。 そして、次も、その次の試合も修平くんがピッチに立った。 このままスタメン定着してほしい・・・と いつもスタメン発表をドキドキしながら見たけど、 毎回ちゃんと修平くんの名前があった。 夏を過ぎてやっと「スタメン定着だよね?」と思えるようになり、 修平くんはケガもなく、カードも溜めず、安定して出場を続けた。 アウェイでのC大阪U-23戦から群馬のコールリーダーが 修平くんのユニを身に着けて応援するようになった。 その様子をスタジアムで見て、鳥肌が立つほど感動した。 出場し続け、信頼を得ていくとこんな風に景色が変わるのかと いろんな場面で思った。 岡山、讃岐に在籍中、インタビューの機会があるごとに 「自分のどんなプレーを見てほしいですか?」 「ファン、サポーターのみなさんにメッセージを」 と聞かれてきた修平くん。 答えても答えても、その場での「言葉」でしかなくて、 得意なプレーを披露する機会はなく、 メッセージもお決まりの締めの挨拶にしかならなかった。 そういう現実がもどかしかったし、悔しかった。 だけど、群馬では違った。 修平くんらしい「1対1での対応」「体全体を使って跳ね返すセービング」を 「見てほしい」なんて言う必要もないくらい、 何度も何度もピッチで見せつけて、チームを救った。 ファン、サポーターへの思いはプレーで表現することができたし、 試合後に拡声器を渡され、熱気の中で思いを伝えることもあった。 岡山でも、讃岐でも口にしていた「昇格します。」という言葉が 群馬では本当に修平くんのものになった。 その言葉を発する重み、怖さも希望もちゃんと修平くんと共にあった。 出場し続けることで新しい景色に辿り着いた群馬での1年。 リーグフル出場を叶え・・・でも、昇格の夢は叶わなかった。 近道でもないし、駆け足でもなかったけど、 遠回りはしていないはず。 努力して、努力して、叶うことと 努力しても、努力しても、叶わないこと・・・。 一つ一つ前に進んで来た道の続きを今年は湘南で。 今年はどんな景色を見るシーズンになるのかな。 「カネの雨を降らせます!」と意気込む修平くんが どこで降らせてくれるのか。 どしゃ降りのカネの雨に打たれる日を楽しみにしてる。
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