2016年12月26日
初めましての方もこんにちは(笑)、 football_tamagoと申します。 2013年から3年間、そして今年も北海道コンサドーレ札幌 Advent Calendar 2016に僭越ながら参加させていただきました。 コンササポになってはや10年目の今年。 智将四方田ゲーフラを掲げ 足しげく通ったゴール裏で念願のJ1昇格を果たすことができました。 ※いつも邪魔くさかったと思ってた方、すみませんでしたw 今回はいつもの「ゲーフラ作成記」は置いておいて。 某番組の名物コーナーを模倣し、 「北海道コンサドーレ札幌の新三大○○!」 と題して、 饒舌で目立ちたがり屋(爆)のあの方を取り上げます! どうぞ脳内のナレーションをナイツ・塙の声に変換してご覧くださいw (↓どうぞ続きをクリックしてください!)
◆2013年シーズン コンサドーレは前年J1で戦うも、悪夢のJ2降格。 2013年はリスタートの年と銘打って 監督にOBの財前恵一が就任。 そして同じくOBの野々村芳和がHFC(当時の社名)の代表取締役社長に就任するのです。 スローガンは「北海道とともに、世界へ」。 また戦力には、ユースカップ制覇メンバーである中原、深井ら6人をトップへ昇格、 さらにシーズン中盤ではフェホやレコンビンなど個性派の助っ人外国人を獲得。 チームは幸先よくスタート。 開幕戦ではATに内村決勝弾で千葉を撃破! その後一旦順位を落とすも、後半3連勝などでプレーオフ圏内に浮上。 最終節・北九州戦に勝利すれば自力でプレーオフ進出が決まるところまで迫るものの、 残念ながら0-0のスコアレスドローで終わってしまうのです。 プレーオフを逃し、静まり返った、まるでお通夜状態の札幌ドーム。 野々村社長も、初めての最終戦の挨拶を前に憔悴しきった表情。 果たしてこんな状況でスピーチできるのか!? しかしそんな心配をよそに、サプライズ過ぎるスピーチの伝説はここから始まったのです!! <2013社長スピーチ> いやぁ悔しいです… あのぉ~… ま、あの今財前が、あの色々お礼を言ったので、 ま、あの繰り返すことはしませんけども、もちろん僕も皆さんにホント感謝してます。 ただ…、シーズン始まる頃、3月の時点では 今のような実力はトップチームにはなかったと思っています。 で、着実に成長しているその選手たち、 その成長をいつも、こう、グラウンドで助けてくれているサポーター、 (ゴール裏を見ながら)いつも一緒に戦ってくれて本当にありがとうございます! (拍手) やっぱり勝ちたいんで。 来年は勝負できるような体制をしっかりと整えたいと思っています。 僕、社長になってからまー、7ヶ月8ヶ月くらいですかね、 魅力のあるクラブだと言う風に感じてます。 でも僕ら、選手たち、ここにいるサポーターがいつも応援してくれて、 それだけでも充分魅力的なんですけど、 もっと魅力的にならないと、勝てないと思います。 みんなの地域にある、みんなのチームなので みんなで強くなっていきましょう! (大拍手) 本当に悔しいですけど… 来年、もう一回、今からみんなで作っていきましょう! ありがとうございました! (拍手) 計2分24秒
静まり返っていたすっかり暗くなっていた札幌ドームを、 明るく希望の光を灯したのは野々村社長の言葉。 魅力のあるクラブと戦うサポーターに感謝を伝え、 そして来年はもっと魅力的になろうと前向きなメッセージを送ったのです。 さらに今でも語り継がれる名文句、 「みんなの地域にある、みんなのチームなので みんなで強くなっていきましょう!」 普通の社長では思いつかないような言葉で、 一気に雰囲気を変えましたのであります。 そこには2度繰り返した「悔しい」と言う想いがあったからこそ、なのです。 当然、他クラブでよく見られる、 社長の挨拶に対してブーイングするサポーターは皆無。 最後は全員拍手で締めくくったのです。 というわけで、このスピーチを、 新・三大野々村社長のサプライズ過ぎるスピーチのひとつとさせて頂きます。 ◆2014年シーズン 野々村社長二年目のこの年は、 フェホやレコンビンなど前年活躍した選手が退団する中、 後に昇格の重要なキーマンとなるFW都倉やGK金山が加入。 またMF石井が愛媛から復帰、その他にも他チームへレンタルしていた選手が 続々と戻ってくることとなりました。 そしてなんといっても、シーズン中盤には小野伸二が加入。 今年こそJ1昇格へ! その思いは一層強くなるのです。 チームも昨年同様好スタート! 開幕戦で今度は磐田を、砂川のFK弾で撃破! しかしその後は下位に低迷。 クラブは8月に成績不振を理由に財前監督を解任。 元愛媛監督のイヴィッツァ・バルバリッチ氏を招聘。 負けないチームを作り上げ、交代後わずか2敗のみという 好成績を挙げるもやはり前年同様J1昇格を果たすことは出来ず。 最終戦を前にプレーオフすら絶望になったことから、 前年にはスポンサーへの感謝を伝える弾幕があったゴール裏も 今回はフロントへの抗議をも思えるような弾幕が・・・。 「社長、GM、貴方達の本気の決意を示してくれ」 「自動昇格が至上命題?PO争いにすら加われない? 目標は言葉だけ?」 「この90分は何のため?昇格の望みが絶たれてから今日まで、 クラブには伝えることがあったはず」 ちょっと不穏な空気すら感じる試合終了後の札幌ドームで、 野々村社長は、 6分30秒にも及ぶ長時間のサプライズスピーチを実施するのです! <2014社長スピーチ> みなさんどうも、一年間ありがとうございました。 あの、バルバリッチ監督も言ってましたけど、 やっぱりスポンサーあって、サポーターあって コンサドーレに関わってくれた人に感謝します。 ありがとうございました。 (拍手) まず~、(ゴール裏に掲げられた弾幕を見ながら) ゴール裏の皆さんが、なんかこう…、 質問が書いてあるので後ほどちょこっと答えられるとして、 えークラブとトップチーム、もちろんトップチームが勝つ為に、 僕らも準備をして色々やってるわけですけど、 勝てる確率をどうやってあげるか。 やっぱりクラブがもっと大きくならないと簡単には勝てない世界なんですね。 ひとつ、まずクラブとして皆さんに感謝したいことは、 今シーズンコンサドーレ札幌は。債務超過を解消しないと Jリーグから排除されてしまって、Jリーグからピッチには立てないというようなシーズンでした。 本当に多くの人たちのおかげで、今日の集まっていただいた皆さんの人数からざっと計算すると なんとかクラブライセンス制度はクリアすることができそうな状況にあります。 本当にどうもありがとうございました。 (拍手) じゃあ勝てないくていいのかという質問だ思いますけど 当然僕もサッカー上がりですし、何とかして勝ちたい。 今のコンサドーレのクラブの大きさで、どうやって勝つか。 もうこれは…北海道出身の若い選手たちがどれだけ伸びるかにかかってます。 今シーズンもホントに松山光プロジェクトをはじめ、 多くの人に協力をいただいて、若い選手を伸ばす努力をして クラブとしてもしてきましたけど。 伸びた選手はたくさんいると思いますし、可能性のある選手はたくさんいるんだけれども あと一歩、壁を越えられなかったと言うところが事実あると思うんですね。 来シーズン、どうするか。 そんなに選手たちが劇的に変わるわけではない。 バルバリッチ監督、さっき、こう、しれっと来シーズンの話してましたけど、 えー正式に、まぁ僕の口から話してしまうと、 来シーズンもバルバリッチ監督で勝負したいという事を彼と話をして、まーほぼ決まっております。 (拍手) 来シーズン戻ってくる選手で、今100%近い確率で戻ってくるだろうと言ってもいい選手でいうと まー堀米戻ってきて、えー夢実戻ってきて、それから前貴之戻ってきて って言うところまでは発表できます。 (拍手) ま、それから、もうこの際だからちょっと言っちゃおうと思うんですけど えーー… 稲本選手にオファーしてあります。 (場内、驚きと拍手) ここではっきり、クラブが若い選手が伸びる為に何がしたいかというのを最後に話させてもらうと やっぱり砂川がいて河合竜二がいて小野伸二がいて… そういう経験もあって本当のプロフェッショナル かつメンタリティーを持つ選手たちを、 来シーズンは若い選手が なんとしてもその壁を越えて欲しい。 …ま、稲本どうなるかわからないですけど。 (場内苦笑) そういう経験があるベテランを来シーズンこそ若い選手が超えて、 その中で1週間をしっかりすごせれば、 彰吾も一点ぐらいは取れると思うんですよ! (大拍手) 繰り返しになりますけど、僕らは、技術的にこう、能力のある、 たとえばすごい外国人選手たちをすぐ連れて来れるクラブではまだないんで、 そこはクラブとしても努力しますけど。 今いる北海道の出身の若い子達、えー、来シーズンどのくらい伸びるか、 またそこに、うちのクラブの将来はかかっているということを もう一回、皆さんも頭に入れて応援してあげてください! 本当に今年も一年間ありがとうございました! (大拍手) 計6分30秒
今回サプライズの報告は債務超過解消の報告だけかと思いきや、 監督の契約更新、レンタル期間中の選手の復帰の報告。 そしてそれだけにとどまらず、 直前に川崎Fを戦力外となった稲本選手にオファーを出した事を発表! これにはサポーターだけでなく稲本本人や各関係者に対してもまさにサプライズ! 結果、その数ヵ月後、稲本選手はこの公開オファーを受け コンサドーレ札幌へ入団することとなったのです! またこの日、名指しで点を取ることを促された彰吾こと中原彰吾も 2年かかりましたがついに2016年のリーグ戦で初得点を決めたのであります! サポーターの不満を、先を見据えた言葉に変え、結果的に実現させてしまう野々村社長の言動力により注目が集まったのでありました。 というわけで、このスピーチを、新・三大野々村社長のサプライズ過ぎるスピーチのひとつとさせて頂きます。 ◆2015年シーズン バルバリッチ監督2年目となるシーズンは、 前回の昇格にも貢献したDF日高などたくさんの選手がチームを去る中、 稲本潤一が加入、そして後に重要な戦力となるGKク・ソンユン(具聖潤)、 川崎FからMF福森晃斗らが加入。 開幕戦は新加入のナザリトのゴールで快勝! 前半戦6位で折り返すも後半戦は失速。 7月にはバルバリッチ監督を解任、ユース監督を務めていた四方田修平監督を新たに招聘しました。 (手前味噌ですみません・・・w) しかし12戦連続勝利なしと勝ちきれない時期が続き。 前年同様の10位でまたしてもJ1昇格を逃したのであります。 最終戦、小野→堀米の美しいアシスト→ゴールが炸裂するなど4-1で快勝! しかしゴール裏には、昨年同様、2年連続で監督を交代しても結果が出ないチームに向け またしても弾幕が掲げられました。 「こんな所で留まるな 変わるも変わらないも自分次第 札幌の未来を変えていこう このままじゃ何も変わらねーぞマジで」 善戦むなしく、結果として、 3年連続でJ1昇格を逃した野々村社長。 昨年のサプライズ発表もあり期待される中、 今回も驚くべきスピーチが展開されるのです!!! <2015社長スピーチ> あのー、四方田が、すごく丁寧に言ってくれたので…。 僕はあの、まず、今シーズンコンサドーレに関わって頂いた方々、 本当に一年間ありがとうございました。 あのー、そして、すいませんでした・・・。 まぁ、まだまだ努力が足りないなぁと。 クラブももっと大きくなっていかなければならないし、 選手たちももっともっとやれるんじゃないかと言うことが結果として現れたシーズンだと思いますが。 じゃあこの3年間で進歩してるのかというと、 '僕は間違いなく進歩はしていると思います。 'まぁホントは今日ちょっとデータなんか用意したんですけど、 それは、もう…はしょります。 まぁ今日僕は一番よかった、ゲーム内容も良かったと思うんですけど、 ゴール裏に「変わるも変わらないも自分次第」っていう垂れ幕が立ててあると思うんですね。 僕も本当にその通りだと思っていて。 まぁ今日何を話そうかと考えていた時に、 この間、あの、ホリエモン、堀江さんとちょっと話す機会があったときに 薦められた本の中に、非常に…(ビジョンを見ながら)…出ますかね? え~、 「馬を水辺に連れて行くことはできても、 水を飲ませることは出来ない」 コンサドーレにぴったりかなぁと思ったのでちょっと紹介します。 ま、簡単にいうと最終的にこう、やるかやらないか。 ゴール裏にもあるように 「変わるも変わらないも自分次第」だよね、まぁこれは選手たちに言いたい事なんですけど。 前半部分で、馬を水辺に連れて行くことが出来る、 そこになっているのが僕らであり、皆さんなんじゃないかな。 クラブとしては強くて速くて美しい馬を育てたり取ってきたりなきゃいけないし、 選手たちがやるぞ、という風に思うために皆さんにはもっときれいな水辺に連れて行ってもらいたい。 まぁ、常にこのスタンスで選手はやらなきゃいけない、僕らはサポートする、 ということを一番うまく表現出来る言葉なんじゃないかなと思いました。 ま、最後の挨拶で、え~去年イナの話をしたので、 なんか言うんじゃねーかなと思ってる方も多いか思うんですけど… (拍手) いやいやいやいや・・・・・。 あの~いいたい事は結構いっぱいあるんですけど、大人の事情で言えないので、 えーひとつだけ言います。 来シーズンも引き続いて四方田監督でチャレンジしたいと思っております。 (拍手) …たぶん四方田が一番びっくりしていると思いますけど。 (場内苦笑) あの、さっきのことわざに戻りますけど。 やっぱり選手たちをそこまで連れて行って、 やるかやらないかっていう状況を作ってあげるのが 僕たちの、皆さんパートナーの出来ることだと思うので まだまだ選手もスタッフも力不足なところあると思いますけど ぜひサポートしていただいて、もっともっと強いチームになっていくように 来シーズンもよろしくお願いいたします! ホント一年間ありがとうございました! 計4分30秒
ゴール裏の不満を、またしても沈静化させ、 監督の続投オファーも本人の目の前でサプライズで実施! 前年の稲本に続き、異例のオファーに、ちょっとやりすぎでは? という声も少なくない中、野々村社長は、そのサプライズの他にも クラブはサポートなくして戦うことは出来ない ということを、 ことわざ用いてしっかりと伝えたのです。
そして翌年2016年。 四方田体制2年目を迎え、J1優勝を経験したDF増川を獲得。 またブラジル人トリオのジュニーニョ、マセード、ヘイスも加入。 開幕戦こそ敗れたものの、J2ホーム無敗記録をタイ記録の23試合まで伸ばし 終盤足踏みは続いたものの、 アウェー千葉戦では都倉内村の両エースの活躍で劇的逆転勝利! そして、ついについに!念願のJ1昇格を決めたのであります! ここでも野々村社長はサプライズスピーチを実施します! <2016社長スピーチ> 素晴らしいシーズンありがとうございました! (大拍手) 最後引き分けで終わった事をちょっと不満に思った方もいるかもしれませんが これはもうシーズン通した結果だという事で 選手を本当に、本当に褒めてください! (大拍手) いつもサプライズを期待されているようですがぁ~ (場内笑) 本日は今シーズンの前節までをまとめた、 コンサドーレの今シーズンの軌跡をVTRを 僕、責任編集してますんで それをみんなで見て泣きたい人は泣いてください! (拍手) それでは行きますか!VTRお願いします! (場内でサプライズVTRが流れ 前節までの試合のダイジェストが放映される) 10分ちょっとですけど、 やっぱり一個一個の積み重ねというのはわかっていただけたと思います。 (拍手) 今シーズン結果が出せたのは、ま、選手だけじゃ当然なく、 皆さん含めたパートナーのおかげだと思っています。 来年、もっとたくさんの仲間ともっと大きなコンサドーレを作って、 一個ずつ成長していきましょう! ありがとうございました! (大拍手) 計2分24秒(VTR部分除く)
なんと社長挨拶の時間に、自らが責任編集したというシーズンダイジェストを、しかも自らのフリで上映するという前代未聞の展開。 日本全国、いや世界各国を回っても、野々村社長その人しかなし得ない技術なのであります! ついに念願が叶い、J2優勝・J1昇格。 しかしまだまだ道半ば。 野々村社長と北海道コンサドーレ札幌は、 サプライズスピーチと共に歩み続けるのであります! というわけで、このスピーチを、新・三大野々村社長のサプライズ過ぎるスピーチのひとつとさせて頂きます。 ご静聴頂きありがとうございました。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*- 長々と纏まらないまま書いてしまって申し訳ありません。 でも、どうしてもこれは残したくて、昨年も計画したものでした。 構想二年、製作二日w 野々村社長がいかにこのクラブを考え、強くなりたいとしているのか。 充分すぎるくらい理解で来て、とても楽しい作業でした。 UPするのに時間がかかってしまったことだけがホント申し訳ありませんでした。 すっかりクリスマスは終わってしまいましたw さぁ皆様、少し早いですが、来年も良い一年でありますように。 いくぞJ1! 智将四方田采配がJ1でもバシバシ猛威を振るう事を祈っております!! どうぞ皆様良いお年を~♪
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