4-3.5-2.5。 【第4節 vs 岡山】

2010年03月29日

日時:2010年3月28日(日)13:03キックオフ 会場:札幌ドーム
[入場者数] 11,805人 [天候] 屋内、気温20.7℃、湿度32%
[主審] 今村 亮一 [副審] 浅野 正樹 / 伊東 知哉

前半36分 近藤 祐介
後半38分 近藤 祐介


札幌2-0岡山



○札幌のスタメン(4-4-2)


     近藤  キリノ 

内村               藤田

        芳賀 宮澤  

岩沼 石川 藤山 西嶋

       高原





近藤の2発で、今季、ホーム初勝利!


なかなか点数の取れなかった前半の終盤に先制。
後半、押し込まれた時間帯に、カウンターから欲しかった追加点。

得点を決めた近藤を中心に、キリノ、内村、藤田の攻撃陣には、
シュートまで行くという強い意識と迫力が出てきた。


ただ、この前のFWと両SHの4人の配置には、
まだ改善の余地があるように感じた第4節でした。


それが、4-4-2でも、4-3-3でもないという意味で、

タイトルでも書いた“4-3.5-2.5”というちょっと中途半端な状況。






バランスが悪い原因は、左SHの内村の位置どり。

内村は左SHのはずが、左サイドで縦に上下動するよりも
左サイドから内側に入って中央に切れ込むことが多い。
そして、そのまま中央でボールを受けることも多い。

攻撃面だけ考えれば、内村のところでタメが出来るし、
フィニッシュまで行く強引さも持っているので、
相手にとってもかなり脅威であることは間違いない。


しかし、問題は守備面。
内村が中央に流れた結果、札幌の左サイドで数的不利になる場面が数度あった。

岡山は4-3-3。岡山の右サイドバックがボールを持った瞬間に
内村が中央にいっていて、右SBにプレスがかからないと、
岡山は、右SB、中盤の選手、FWの右ウイングと右サイドに3人いるのに対して、
札幌は、左SBの岩沼しかいない数的不利な状況になる。

この札幌の左サイドにできた広大なスペースをボランチの芳賀と宮澤が必死にカバーしていた。

岩沼がボールホルダーに対してプレスに行くために前に出るとDFラインに穴が開くので、
今度は、CBの石川が岩沼が前に出た後のカバーリングに入っていた。

このように、現状、札幌の左サイドの守備のバランスがあまり良いとはいえない。


一応、図にしてみると…


・札幌の左サイドの状況。


(※ ◎…ボールホルダー(岡山の右SB)、〇…岡山、●…札幌)


       ↑ 岡山ゴール方向


 ◎ →→→→→●(内村)

      〇

         ←●(芳賀)
    
 ↑    〇 
 ●(岩沼)
     
         ←●(石川)




例えば、前半の終盤に左サイドを突破されかかって、石川が試合中怒っていた。

また、後半19分の札幌の最初の交代が、攻撃の起点として機能していた内村を敢えて下げて、
右SHに古田を入れて、左サイドに藤田を持ってきたことからも
石崎監督が、この左サイドのバランスを気にした修正だったと考えられる。


ただ、バランスをとった結果、守備のバランスは良くなっても、
内村が担っていた前でタメをつくることが難しくなったために、
相手が負けていて前がかりになっていたこともあり、
それを受ける形で、カウンター一辺倒になってしまった。

だから、その押し込まれていた中で決めた、近藤のカウンターからの追加点には非常に価値がある。



後半15分過ぎから、札幌のプレスがワンテンポ遅れるようになり、
岡山にボールを回されるようになってから、攻守に主導権を握れなくなった。

そこで、危険と見て後半19分に守備のバランスを整えた交代だったのではないだろうか。


この左サイドの状況は、言い方は良くないかもしれないが、
岡山だから大丈夫だったともいえる。このままで、上位相手にも通用するとは思えない。


しかし、諸刃の剣の面もあり、攻撃面で内村がいなければ、前でキープできない。
この先、内村をどこに置くか、チームとしてどうフォローしていくかが
ポイントになってくるのではないでしょうか。




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