“コンサドーレ・スピリット”実現のために、来季は敢えて選手数を増やすべき。

2009年10月18日

昨年のちょうど今頃、J2降格が早々に決まり、それから色々あって、

前々回の降格から5段階計画を中心となって担ってきた村野夫妻もいなくなり、

今年の1月にHFCが出した中期計画。


北海道フットボールクラブ 中期経営計画2009-2011 (※以下抜粋)



☆コンサドーレ・スピリットを有するチームの基盤構築強化
北海道にアイデンティティを持つ人々が誇りを持てるチームとするため、ユース世代を
含めた育成を重点にコンサドーレ・スピリットを循環させる体制を構築、チーム強化を図
ります。

◇メンタルとフィジカルの強化
・本番に強いメンタリティを高め保持するため、各世代に適合した教育プログラムを研究
し、推進します。
・J1で安定的に戦うことができる強さを、個々の持つ特長を伸ばす形で指導し、フィジ
カル強化を図ります。
・栄養や休息を含めた生活習慣指導の徹底で、メンタルとフィジカルの強化を補完します。
経営理念

◇コンサドーレ・スピリットの醸成教育の徹底
・コンサドーレの歴史、支えてくれている人々や団体・企業、市民クラブについての背景
教育を実施します。
・コンサドーレの一員として自信を持って発言できるよう、情報発信教育を行います。

◇リーダーシップを向上させる社会性教育の強化と魅力ある選手の育成
・全選手を対象に社会人としての基本教育を強化します。
・それぞれの世代でリーダーシップを発揮できる選手を育成します。

◇コンサドーレ札幌強化計画ステップ5に達成可能な選手強化
・チーム内の競争を促し、各ポジションで複数人の強化選手を育成します。
・各世代で日本代表候補として選出される選手の育成強化を行います。




その1年の成果が昨日の第45節の徳島戦だとしたら、
HFCは、もう少し考え直さなければいけないのではないだろうか。

今までのレギュラーが5名抜けて、サブが5名出て、
徳島戦でチームが機能しないのは当たり前かもしれない。

しかし、あのサブ組の活躍では、
普段からチーム内の競争が促されていたとは到底思えない。






サブ組だけではなく、シーズンを通じて、
札幌のスローインは、自分からボールをもらいに行こうとしなかった。
結果的に、相手にマイボールのスローインからボールを奪われることもしばしば。
タッチラインからボールが出ても、マイボールをアピールする選手もいない。

スローインだけでなく、パスをもらいに自分から動かない。
高い位置で勝負をしないで、パスを選択する。
そんな姿もシーズンを通して何度も見てきた。

それが中期計画で目指した
“コンサドーレ・スピリット”のあるべき姿ではないだろう。



まして、HFCが育成型のチームを目指すなら、
“コンサドーレ・スピリット”を画餅にしてはならないはずだ。

まず、そのためにも、“激しいチーム内の競争”が必要だろう。

特に、何としても“サブ組のモチベーションを上げる仕組み”を作らなければいけない。
今季、若い古田の台頭、石川の加入がチームを活性化したことは間違いない。

確かに、サブ組が練習でもっとアピールすれば良いかもしれない。
しかし、基本的に、“サッカーは、サッカーでしか上手くならない”サブ組がもっと試合をして、アピールする場を増やす必要がある。
(※現状のサテライトの試合数だけでは、サブ組の大きな成長は望めないだろう。)


しかし、練習試合をするにしても、北海道は対戦相手という点では恵まれていない。
HFCも札幌大学と提携を始めるなど
道内サッカーの強化に取り組み始めてはいるが、即効性は期待できない。

したがって、強いチームが道内にいないのなら、
今まで資金不足を理由に選手数は縮小傾向にあったが、
強化のためにコンサドーレ札幌の中にもう1チーム作るなど、
“発想の転換”が必要だろう。

確かに、来季、トップチームの人件費は削減されることが予想され、
Jリーグとしては、保有選手を制限する方針のようであるが、
少なくとも、チーム内の競争を各ポジションで分かりやすい形で煽るためにも、
11対11で紅白戦が日常的に出来るような環境にする必要があるのではないだろうか。


そして、そのもう1チームには、実戦経験をたくさん与える。
今季は選手不足から参加しなかった北海道チャンピオンズスーパーリーグにも参加する。
強い相手がいないのであれば、関東や関西、場合によっては外国に
遠征に行くくらいでなければ、変わらないのではないだろうか。
ブラジルへの留学も、西、岩沼以来おこなわれていない。


確かに資金はないかもしれないが、チームとして育成を標榜しながら、
そこをケチっていては強くならないだろう。

HFCが、そこにお金をかける気も、アイディアも、覚悟もないのなら、
育成など止めて他所から選手を連れて来た方がいいとすら思う。
選手の自助努力に期待するにも限界があるだろう。



いずれにせよ、今の札幌にはその辺りに根本的な原因があると言わざるを得ない。
そして、そこがネックになっている以上、
他のチームにはないくらい工夫しないかぎり、劇的に変化するとも思えない。


確かに、選手が変わるには時間がかかるかもしれない。
かといって、じっと選手の変化を待っているほど
コンサドーレ札幌に余裕があるとも思えない。


来季に向けて、“チーム内の競争を促す仕組み”
HFCが率先して作らなければ、“コンサドーレ・スピリット”の実現も、
その先にある、J1昇格、残留も難しいのではないだろうか。




この記事に対するコメント一覧

そのために

Re:"コンサドーレ・スピリット"実現のために、来季は敢えて選手数を増やすべき。

2009-10-18 07:29

給料泥棒の2人を解雇すべきだ。もしくはケガが治り働けるまでは無給の練習生とすべきだ2人の給料で最低3500万はあるはずだ。800万円クラスなら4人は雇える。

langu

Re:“コンサドーレ・スピリット”実現のために、来季は敢えて選手数を増やすべき。

2009-10-18 09:48

たしかに徳島戦はだらしない試合でしたが、1試合だけで判断するのは酷だと思うんですよね。 先日の営業の話もそうなんですが、先立つものがないので難しいですよね。現状は世の中の景気も含めて現状維持がやっとではないでしょうか? 打てる手は非常に少ないので、悩ましいですね。 技術は練習でも伸びるのでしょうが、試合観というか判断力みたいなのは試合でしか伸びないと私も思っています。高原が典型的な例だと思います。 北海道のアマチュアチームをジェフリザーブみたいにするのも手かな?でもジェフの今を見るとあんまり効果ないような・・・

はげお

Re:“コンサドーレ・スピリット”実現のために、来季は敢えて選手数を増やすべき。

2009-10-19 00:20

languさん同様、1試合だけで判断することには抵抗もあるのですが…。 >今までのレギュラーが5名抜けて、サブが5名出て、 徳島戦でチームが機能しないのは当たり前かもしれない。 ここがひっかかる点です。 中山、砂川はベテランですしね…。上里、吉弘だってそのポジションで初出場だったわけではない。柴田は、出場機会が少ないけれど。 これは、"チーム戦術"を体現できるプレイヤーが、11人+僅かしかいない(ひょっとしたら11人もそろっていないかも)ということ。 であれば、もはや"チーム戦術"とは言えないのではないかと。 終盤のこの段階で、"チーム力"は向上しなかったシーズンだった…ということを感じさせられるような、徳島戦だったので、正直、"対策"の必要性は強く感じてしまいますね。

whiteowl

Re:“コンサドーレ・スピリット”実現のために、来季は敢えて選手数を増やすべき。のお返事。

2009-10-19 13:33

>languさん 確かに、現実的には、現状維持がやっとかもしれませんが、 他と一緒のことをしてても、上にはいけないとも思うんですよね・・・。 >試合観というか判断力みたいなのは試合でしか伸びない そこの部分は、HFCがフォローする体制は必要なんじゃないかと思います。 私も、ジェフリザーブが頭をよぎったんですが・・・。 >はげおさん >これは、"チーム戦術"を体現できるプレイヤーが、11人+僅かしかいない(ひょっとしたら11人もそろっていないかも)ということ。 徳島戦で露呈したことって、ここだと思うんですよね。 そこのフォローをしないことには、 HFCが育成とかいっても絵に描いた餅だと思うわけです。

フラッ太

Re:“コンサドーレ・スピリット”実現のために、来季は敢えて選手数を増やすべき。

2009-10-20 13:32

 野球ではシーズン終了後も2週間ほどの教育リーグがあるようです。  試合勘は練習では身につかない。来年は最大で九州に5チームのJ2のクラブができるので、遠征かキャンプかはともかくとして出稽古に行って“サッカー漬け”の環境に追い込むというのも1つの方法なのかなという気はします。  天皇杯などの日程の問題や金銭面もあるのですぐには難しいでしょうが、  北海道に引きこもったままではダメなんじゃないかと。

whiteowl

Re:“コンサドーレ・スピリット”実現のために、来季は敢えて選手数を増やすべき。のお返事。(フラッ太さんへ)

2009-10-22 16:04

返事が遅れてすいません。 選手の人数に余裕がないと練習試合が多く組めない。 そして、各ポジションの人数にばらつきがある。 来季に向けて、せめて紅白戦ができる選手の数と 選手の適正にあったポジションの選手数のバランスは考えて欲しいですね。 >北海道に引きこもったままではダメ 強い対戦相手が道内にいないと嘆くくらいなら、自分から行くくらいの 発想の転換は必要なんじゃないでしょうか。

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