プレス。

2009年01月24日

私の1月21日(「石崎監督は、ホームとアウェイの戦い方を変えるのか?」)の記事で、

前線から積極的にプレスをかけるという前提であるなら、
4バックを採用する可能性が高いと私は考えている。
なぜなら、ピッチの縦方向、上下から相手を挟んでプレスをかけて
ボールを取るためには、全体的に縦にコンパクトである必要がある。
そのためには、DFラインを高く維持しなければならない。

従って、確かに現在の札幌の戦力だとSB候補は少ないのだが、
3バックは、二人のストッパーの後ろに、カバーリング専門のスイーパーを置くため、
オフサイドをとりにくく、ラインを高く維持するには向いていない。
そして、3バックだと左右両ストッパーの横の両サイドにスペースを作ってしまうので、
相手がサイドに逃げると、全体的にボールサイドに選手がずれてバランスが悪くなり、
効率的にプレスをかけられない可能性もある。

↑のように書いたのですが、↑の部分について、もう少し詳しく書こうと思います。


ボールホルダーをプレス(プレッシャーをかける)してピッチの縦方向から
上下から挟み込んでボールを取る場合を分かりやすい様に、
自陣の左サイドという前提で、図示してみます。


・図1(※○…味方の選手、◎…ボールホルダー、矢印は進行方向。)


(※センターライン側)


 ○
 ↓

 ◎  ←○
 ↓

 ○
(※↑のDFの選手が、まずしっかりボールホルダーを止める必要がある。)

(※味方ゴール側)



まず、図1のように、相手ボールホルダーを追い込む必要があります。
そのためには、まず相手が縦方向に進むのをしっかり止める必要があります。
最初にディフェンスする選手がしっかり相手を止めないと、味方が寄せる時間がありません。
(従って、SBにもそれなりの守備力が求められることになります。
よって、特に自陣後方で軽い守備をする選手を起用するのは難しいことになります。)


しかし、3バックの場合は、最初から両ストッパー(DF)の横に大きなスペースがあります。


・図2:代表的な3-5-2の布陣
(○…選手、●…スペース)


   ○   ○

     ○

 ○       ○

    ○  ○

● ○  ○  ○ ●

     ○



よって、3バックの場合、また左サイドで考えますが、
図3のようになる可能性が高くなり、
相手を効率的に挟み込むこと(プレス)が出来なくなる可能性があります。


・図3(※○…味方の選手、◎…ボールホルダー、矢印は進行方向。)


○
↓

◎  ←○
↓
↓
   ←○(DF)



例えば、このような図3の状態を防ぐために3-5-2のまま、
全体的にボールサイドに選手がずれたとします。


・図4:ボールサイドに寄った3-5-2の布陣。
(○…選手、◎…ボールホルダー(相手)、●…スペース)


   ○   ○

     ○

 ○       ○

 ◎  ○  ○

 ○  ○  ○ ● ●

     ○



そうすると、図4のようになって、
今度は逆サイドに大穴(スペース)を開けることになり、
相手にサイドチェンジされたら、大ピンチに陥ります。

従って、上下からプレスをかけるという前提なら、
3バックはピッチの横にバランス良く並んでいる4バックよりも
向いていないと考えられるわけです。

また、最初でも触れましたが、上下からプレスをするためには
全体的に選手の配置が縦にコンパクトである必要があり、
そのためにDFラインを高く維持するには、4バックの方が向いているという面もあります。




現代サッカーの場合、SBに何を求めるかによって、
何を優先するのかが変わってくると思っています。

攻撃も守備も出来て、足も速くてスタミナも無尽蔵・・・
レアルのセルヒオ・ラモスみたいな選手であればいいのですが、
そんな選手は多くありませんし、給料が高い!(笑)
ですから、SBの選手に何を優先して求めるか考える必要があります。

攻撃は出来るが、守備が出来ないという選手を入れるとバランスを取るために
その選手を守備面でカバーする人材が必要になってきます。


上記のことから、総合して考えて、石崎監督は、4バックで、
SBには守備ができる選手を置くのではないかと
今のところ、勝手に予想しております(笑)。


post by whiteowl

22:06

Tactics (戦術) コメント(2)

この記事に対するコメント一覧

プリオール

Re:プレス。

2009-01-25 21:45

この手の記事見ると WHITE OWL復活だなと感じます! 誰に何を言われようと このスタンスは変えずに頑張って欲しいです。 コメント的には、なにも言う事はございません。 間違いありません! ただ今年の外人選手が、実力を最大限発揮してくれることを願います。 日本に来る選手は、能力が高い選手ばかりなはずだから!? みんなが周りの個性を生かして自分も生かせられるとそれだけで、チームになるはずです!?   サッカーと言う競技に、共通言語など必要ではないはずです。 ボールを共有する事が最大の共通言語なはずだから!

whiteowl

Re:プレス。(プリオールさんへ)

2009-01-26 13:17

更新は続けていたので、復活したつもりはないですよ! プリオールさんのコメントが見れないのが、寂しかったですけどね!(笑)

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