明日の天皇杯 札幌vs山形 佐藤円さんの「見どころ」 

2024年07月09日

Jリーグ公式HPに掲載されています。


    見どころタイトル 「苦境が続く札幌。好転に向けてつかみたい勝利」


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天皇杯3回戦、J1札幌とJ2山形の対戦。会場は山形の本拠地・NDソフトスタジアム山形になる。

明治安田J1を戦う札幌とJ2にとどまる山形の公式戦での対戦は2017年以降なく、8年ぶりの顔合わせということになる。互いに直近のリーグ戦から中3日。だが、札幌はリーグ次節・神戸戦が中2日で控えているため、選手起用や交代についてはやや神経を使う状況になりそうだ。

現在、札幌はリーグ戦で最下位、8連敗中、さらに5試合無得点と極めて苦しい状況が続いている。それだけに、この天皇杯で得点、さらに勝利を得ることでリーグ戦への絶好の橋渡しとしたいところだ。

リーグ戦ここ4試合は前半を0-0で折り返すことはできている。どの試合をとっても粘り強く戦い、シュートシーンも作れているが、決め切ることができずに先にスコアを動かされている。直近の第22節・鹿島戦もスコアレスで折り返したが、61分にコンビネーションで中央を割られて失点を喫すると、その5分後にはアーリークロスからシュートを決められて追加点を奪われた。

浅野 雄也やスパチョークなど負傷離脱者も依然多く、鹿島戦では小林 祐希が負傷により交代、駒井 善成はリーグ次節で累積警告により出場停止と、この先も立て直しと状況好転に向けては暗雲が立ちこめる。まずはこの一戦の勝利できっかけをつかみたい。栃木シティと対戦した天皇杯2回戦は、3日前に行われたJリーグYBCルヴァンカッププレーオフラウンド第2戦・富山戦から西野 奨太以外の10人を入れ替えて臨み、9分のキム ゴンヒのゴールを皮切りに3-1で勝利した。どの試合であっても、先制点が払しょくしてくれるものは大きい。

山形もリーグ戦では成績が低迷していたが、直近2試合は勝利した。理想のプレーモデルをようやく体現できるようになり、それが結果にも結びつき始めている。そうした良い流れのままこの一戦に臨み、その先のリーグ戦への加速につなげるのが理想だ。

山形はこの試合のあと、リーグ戦まで中3日。出場時間をコントロールできれば、選手を連戦で起用することも不可能ではない状況だ。一方で、出場機会が少ない選手たちのモチベーションも高い。どういったメンバーをそろえてくるのか、注目される。天皇杯2回戦はJ3相模原と対戦し、前半だけで3点を奪うなど3-2で勝利している。

山形の渡邉 晋監督は駒澤大卒業後にプレーしたのが、当時ジャパンフットボールリーグに所属していた札幌。また、札幌の三上 大勝代表取締役GMはかつてNEC山形(モンテディオ山形の前身)に選手として在籍し、現役引退後は山形のクラブ設立やJ2参入に尽力した。ほかにも多くのつながりを持つ両チームの対戦、キックオフは19時だ。


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