コンサドーレ決算分析(赤字?黒字?債務超過?)2014その2客単価は過去最高

2015年04月03日

コンサドーレ札幌の2014年度決算情報が公開されました。こちら
赤字、黒字、債務超過にばかり目が行ってしまいますが、
そこへ行く前に各費目に重要な内容がありますので、手短に分析します。
なお、分析に当たっては、5段階計画が動き始めた2004年度からの数字のみを扱います。
2001年はドーム開業特需、2002年はW杯特需、2003年はW杯余韻と、ほとんど参考にならないため。


前回記事
コンサドーレ決算分析(赤字?黒字?債務超過?)2014
その1入場料収入過去3番目
その2客単価は過去最高
その3広告料収入は過去最高


★客単価(入場料収入/入場者数)は2004年以降(J2期のみ)で2番目に多い。
年度 部 興行収入 入場者数 客単価
     (千円)  (人) (円)
2004 J2 378,194 208,241 1,816
2014 J2 390,356 232,255 1,681★
2005 J2 402,355 244,935 1,643
2007 J2 464,358 290,676 1,598
2010 J2 305,385 193,478 1,578
2011 J2 310,544 199,162 1,559
2013 J2 329,788 211,568 1,559
2006 J2 358,693 251,476 1,426
2009 J2 355,113 265,376 1,338
★これは高く評価したい。★
単価が1600円を超えたのは、2005年以来9年ぶり。
客単価だけでいえば、2007年をも上回っている。

(参考)
年度 部 興行収入 入場者数 客単価
     (千円)  (人) (円)
2001 J1 710,294 333,425 2,130(ドーム開業)
2002 J1 711,219 287,098 2,477(W杯)
2003 J2 481,240 236,861 2,032
2008 J1 520,248 247,305 2,104
2012 J1 396,819 204,114 1,944

この客単価1681円が、どのくらいすごいかは、他のクラブと並べてみるとよくわかる。
参考として2013年のJ1J2クラブと比較してみよう。

★2013J1客単価(=入場料収入/入場者数)(一部のみ)
クラブ客単価 入場料 入場者数 試合数
___(円)_(百万円) (ナビ含) (ナビ含)
浦和 3,132 2,132 680,641 19 サカスタ
仙台 2,868  757 263,901 18 サカスタ
木白 2,788  646 231,713 19 サカスタ
C大阪2,642  954 361,103 21 サカスタ+陸スタ
名古屋2,529  736 291,036 20 サカスタ+陸スタ
鳥栖 2,510  548 218,326 20 サカスタ
鹿島 2,386  748 313,498 21 サカスタ
磐田 2,166  446 205,908 20 サカスタ
J1平均2,124  693 318,948 20==
甲府 1,727  403 233,358 20 陸スタ
札幌 1,681  390 232,255 21 サカスタ★2014年度札幌決算★
大宮 1,670  341 204,189 20 サカスタ
川崎F1,603  540 336,894 22 陸スタ

★2013J2客単価(=入場料収入/入場者数)(一部のみ)
クラブ客単価 入場料 入場者数 試合数
___(円)_(百万円) (人) 
G大阪1,802  465 257,996 21 陸スタ
札幌 1,681  390 232,255 21 サカスタ★2014年度札幌決算★
千葉 1,680  353 210,078 21 サカスタ
京都 1,569  260 165,717 21 陸スタ
J2平均1,127  179 139,963 21==

2014年度コンサドーレ札幌の客単価1681円は、
J1親会社クラブ大宮や川崎F、J2トップクラブの千葉にも匹敵するレベルなのだ。
これら大都市圏(主に首都圏)のクラブと同等の客単価というのは、もっと誇っていい数字だろう。
J1平均にはまだ遠く及ばないが、少しずつ詰めるべく上昇していくことが求められる。
それにしても、仙台の2,868円という客単価は驚異的だ。
スタジアム規模がそれほど大きくない以上、客単価向上は重要な施策なのだ。
それにJ1の客単価が高いクラブの大半が、サッカースタジアムなのは特筆すべき点だろう。

なお、J1とJ2の客単価に差がある大きな要因の1つとして、「アウェイ客数の違い」がある。
J2だとアウェイ客がまばらな試合が多いが、
J1クラブのサポーターは大量に有料入場し、開幕戦や最終戦に至っては数千人が札幌まで来ます。
すごいですね。

その3広告料収入に続きます。


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