なぜJリーグはインドネシアとようやく提携したのか?(リーグ分裂⇒合併そして)

2014年01月29日

Jリーグがインドネシア・スーパーリーグと提携しました。提携国は、これで6カ国目です。
インドネシアという東南アジアの中でも有数の国が6番目だったのはなぜでしょう?
今回は、インドネシアのプロリーグ「インドネシア・スーパーリーグ」「インドネシア・プレミアリーグ」について触れます。
数年前に分裂したので、2つあります。


前回記事
Jリーグ初のインドネシア選手イルファン・バフディム獲得
なぜタイへ移籍しインドネシアから獲得するのか?(背景はFIFA公認代理人数?)
なぜ甲府はイルファン(インドネシア)を獲得したのか?(インドネシアは大国?)
なぜJリーグはインドネシアとようやく提携したのか?(リーグ分裂⇒合併そして) ←★
インドネシアのプロサッカーリーグはどのくらい強くて、人気があるの?


2014年1月26日。
インドネシアのプロサッカーリーグにとって、歴史的な1日となりました。
Liga Indonesiaより(インドネシア語)

1994年に「リーガ・インドネシア」が創設。
2008-09シーズンから「インドネシア・スーパーリーグ(ISL)」を国内最上位のプロリーグとして新設。
以前の1部リーグであったプレミアディヴィジョンは2部リーグへと降格。
その後、「スーパーリーグ」の運営についてインドネシアサッカー協会に対して不満のあったクラブが離脱し、
2011-12シーズンより「インドネシア・プレミアリーグ(IPL)」を創設しました。
しかし「プレミアリーグ」は、FIFAから承認されてないリーグで、代表選手も軒並み加入しないなど、
問題を抱えていました。

そんなゴタゴタを経て、2014年シーズンから2つのリーグが統一し、
インドネシアのトップリーグが1つになることが発表されました。
Liga Indonesiaによると、ISLから18チーム、IPLから4チームの計22チームで構成され、東西11チームずつに分けて行うそうです。
↑のリリースの文章は、2014年から始まる新リーグについての説明なのですが、
写真には、なぜかJリーグの中西大介理事が入ってます。
その右にいるのは、在スラバヤ日本国総領事館の野村昇総領事ですね。
この写真、どこかで見たことあると思ったら、JsGoalに掲載されていたやつと同じですね。
提携会見・・・じゃなかったのか。

さて、Liga Indonesiaのリリースにありましたが、
スーパーリーグの公式ブロードキャスターであるBVスポーツが全ての生放送を製作し、95%を生中継するそうです。
放送はMNCグループとK-visionが担うと。
なんだか、地方局が製作し、スカパーが放映権を持つ仕組みに似ていますね(インドネシアと逆)。
MNCグループという企業名を聞いて、どこかで聞いたことあると思ったら、楽天と合弁会社作ったところですね。


MNCグループって?
「電通、楽天と組んですべてのメディアを制覇する」 
インドネシア最大の複合メディア企業、MNCグループCEOに聞く
from 日経ビジネス(2012/3/19)

インドネシアのMNCグループ、楽天との合弁を解消へ
from グローバリゼーション (2013/3/29)


というわけで、分裂していたリーグが統一され、2014年から新たなインドネシア・スーパーリーグが開幕します。
ってことで、ようやくJリーグが提携できる状況になったんですね。
その発表と同時に提携するとは、インドネシアを重要視していることがうかがえます。


まとめ
Jリーグのクラブにインドネシアが注目されている理由

1)FIFA公認代理人が東南アジアの中では多く、移籍市場の成熟度がやや高めであること
 ⇒しかし、選手への給与未払いが絶えず発生するなど、フットボール・ビジネスとしてはまだまだ未成熟

2)持続的な経済成長が予測され、潜在能力が高く、日本企業からの投資が今後も続くため
  ⇒投資を行う日本企業と連携が可能。スポンサー企業、パートナー企業の獲得。

3)人気No.1スポーツで日本よりもサッカーに関心のある人が多い
 ⇒潜在能力の高いフットボール市場が存在する

つづく


参考リンク
Jリーグアジア戦略:インドネシアスーパーリーグとパートナーシップ協定締結(2014/1/26)from JsGoal
インドネシアスーパーリーグとのパートナーシップ協定締結について(2014/1/27)from Jリーグ公式
インドネシアスーパーリーグの公式リリースこちら(インドネシア語)


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