Jリーグが地上波で放送されない理由とは?(その7/制作費)

2013年12月06日

前回までの記事
Jリーグが地上波で放送されない理由とは?(その1)
Jリーグが地上波で放送されない理由とは?(その2/神奈川・千葉は放送ゼロ)
Jリーグが地上波放送されない理由(その3/札幌vs北九州どっちが放送多い?)
ホームゲームの地上波放送回数は規制されているの?(地上波分析その4)
Jリーグが地上波で放送されない理由とは?(その5/地上波と放映数規制)
地上波のホームゲーム市場(Jリーグが地上波放送されない理由その6)

J1の地上波放送回数
J2の地上波放送回数


■制作費
テレビ向け制作費の元を取れるだけの広告を取れるかどうかと、
スモールパッケージ(正面のカメラのみ+実況)化することの2点。

前者は「スポットCM単価とのからみ」で触れるとして、
後者はネット配信専用にして、制作費も抑えることで実現性はあると思います。
根底にあるのは、どんなにコストを落としても、結局は「テレビ局価格」なので
テレビ局向けに作るから高いのであって、
2人いれば番組として成立する品質でも許される市場に打って出る。

昨年JFL入れ替え戦を現地からUst中継している方がいましたが、そういうノリです。
「地上波放送」からは脱線してしまいますが、テレビ仕様にするから要求が高いのであって、
テレビ局orホームのクラブが撮影し、ネット配信にして画質もアングルも割り切ってしまえるか。
ネット配信の放送許諾料がいくらなのかわかりませんが、
閲覧可能なのが、都道府県内限定にして、
スモールパッケージ放送(撮影1人+実況1人)が安価で行えると、ネットユーザの需要を掘り起こせるかと。
生中継に配慮するため、15分遅れとか45分遅れて配信といった仕組みで十分かと思います。
J3の成功のカギはこれだと考えていますが、あまり情報が表に出てきませんね。


これを踏まえて、motoさんのご意見を改めて読ませていただくと・・・

>制作費が掛かって敬遠されるなら、それこそ、その地域のホーム戦を域内で放送する場合に限る条件で、
>Jを通じてスカパー製作の映像を各ローカル局に低額で番販してしまうのも手ではないかと。
北海道のような島国ならできるのですが、関東や関西だと他県にも電波が届いてしますので少々ハードルが高い。
B-CASで地域限定できた気もしますが、テレビ局側がそこまでやるとは思えません。
そこで、私はネットのIPで分けちゃう方式の方が、ローコストと考えています。

>ただ請け負ってる各地のローカル局に、Jを通しても「ライバル局に映像を売るというのは」という抵抗感はあるかもしれません。
これはさすがに抵抗感高いでしょうね。

>
>放映権を売って自社で製作させるのではなく、近いのはオリンピックなんかの国際映像方式ですが、
>実況、解説と最小限のスタッフ・機材があれば中継できて放送枠が埋まる、それこそ実況解説は現地でなく局舎スタジオでつけるのもいいでしょう。
>局側はコストかけずに放送できる、Jは放送してもらえるというそれぞれのメリットを享受する一つの手ではないでしょうか。
この認識は、私と非常に近くて、いかにしてコストをかけないかというところに尽きると思います。
スカパー向けに制作するとなると、どうしても一定の品質を担保せねばなりませんから、
都道府県内+ネット配信+広告モデル+低品質でも許される層向け、というのが私の考えです。

地上波テレビ市場がまだ大きいうちはよいですが、
ターゲットを分析すると、ピンポイントな広告価値って意外と低いんですよね。
こんな考え方もあって、どうにも地上波民放への放送というものに実現性を感じません。

ふと思い出しましたが、昨年のロンドン五輪で、
テレビ放映しない競技をネット配信して、実況なしでやってましたね。
「映像品質が低くてよい+実況不要+その競技が好きな層向け」
と考えれば、答えはネット配信と思います。


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