前座試合だけで満腹

2005年11月20日

札幌ユースU14と旭川ユースU14との前座試合を観るために、霰がバラバラ降る天候の中を札幌ドームに向かいました。
旭川のメンバーは、9時半に花咲競技場を出発してドームに来たようです。途中の道路はマトモに走れたのだろうか?という心配もありましたが、11時45分に入場した時には、双方のチームの選手達がホバリングステージの脇でアップしていました。

試合は予定通り始まりましたが、両方のチームのメンバーとフォーメーションを記録するのは難しい作業です。しかも、今まで旭川の1年生を見る機会があまり無かったので、顔と名前が一致しない選手もいます。覚えている顔であっても、しばらく見ていなかったり髪形が変わったりすると、別人に見えてしまうことがあります。

札幌のメンバー(敬称略)は、GKが安田、DFが黒谷・島田・十川、MFが神谷・高本・古田・西田・菅原(康)、FWが松野・大地で、普段よく見る3-5-2になっており、ボランチの西田と左サイドの菅原は1年生です。
1年生を除いては、普通に考えられるメンツで、春に行われたナイキプレミアカップの全国大会でも、こんな感じの布陣だっただろうと想像されます。
対する旭川も3-5-2で、確信が無いので選手の名前はあまり書きませんが、ベストメンバーに近いメンツで、背番号も1から11まで揃えてて三浦監督が自信を持って送り出す人選でしょう。

トップ下の古田のテクニックにはいつも魅了されますが、ボランチ西田から前線への良いフィードが何回かあったのが新しい発見でした。
前半終盤に、神谷に代わって森が右サイドに入り、旭川もボランチを交代しました。前半終了間際の28分頃(前半は30分)に、古田が蹴った左CKからのこぼれ球を菅原(康)が押し込んで札幌が先制しました。

後半(20分)開始時に、GK安田に代わって上西、十川に代わって岡本が中盤の左サイドに入り、菅原が左SBに下がりました。旭川はどうするのかな?と思ったら、藤田・箭原・木島を並べて3トップにしてます。フラットな3列を並べた3-4-3で、「点取らないで旭川に帰れるか!」という三浦監督の意志を感じる采配でした。これが功を奏したのか、後半5分頃に右からのクロスに藤田が合わせて同点とします。
しかし間もなく、旭川ゴール前での混戦になり、左寄りから入れたクロスに松野が足を合わせて追加点を取りました。ここで札幌はボランチ高本に代えて1年生の中山を投入、旭川もMFを下げてDFを入れ、DFの菊池を中盤に上げたことにより、体格のいい菊池が攻撃に参加する機会が増えました。 
札幌は左サイドからドリブルで駆け上がった岡本がロビングのようなシュートを放ち、これがゴールの右上に入ってさらに突き放します。
FWの松野に代えて1年生の三上と、右サイドの大地に代えて飯塚を同じポジションに入れた後、再び岡本が左サイド深く突き進み、やや押さえた浮かしぎみのシュートをゴール右上の先程と同じような場所に打ち込んで勝敗を決めました。
それでも旭川は1年生を続けて投入し、札幌も黒谷に代えて小松を入れました。試合はそのまま終了して札幌が4-1で勝利し、旭川の初勝利は来年に持ち越されました。

旭川は是が非でも札幌から勝ち星を上げたかったのは山々ですが、今日・明日の勝利ではなく、1年生に経験を積ませることを選んでいるのでしょう。来年は旭川の1期生が3年生になるので、旭川地区では好成績を残せるものと期待されます。

正直言って、札幌と旭川とはまだ力の差があるように感じました。膨大にあるチーム数の中で揉まれる札幌では、それだけの人材が育ち、レベルも上がるのは当然の結果でしょう。しかし、地方都市のチームが強くなることは道内全体のレベルを上げる効果があり、北海道の代表チームが全国大会で勝てるようになるはずです。
U18のプリンスリーグが、出場チームの属する地元で開催されるのは、単にホームアドバンテージを平等にするだけではなく、レベルの高いプレイを各地の選手や指導者に見せるという効果もあることを知りました。
近年は地方のチームが勝ち上がって北海道代表になる例が出てきていますが、旭川ユースが札幌ユースを負かす日も近いことを(不本意ながら)期待しています。

前座試合だけで満腹になり、この後行われたトップチームの試合は寛いで見てました。



post by 雁来 萌

02:13

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