2009年03月19日
ここからの続きです。 練習に出てきた選手達が、準備の整ったゴール裏に挨拶にやってきた。 今年一番近くで見た、選手達。 引き締まった、やる気に満ちたいい顔をしていた。 こんなに近くで、試合前の彼らを見ることのできる幸せ。 ベストアメニティスタジアム、ありがとう。
試合は… 仙台戦に比べて、ミスが目立つ落ち着かない試合だった印象。 確かにうちのやりたいことをそう簡単にやらせてもらえるわけはなく、鳥栖もホーム開幕戦だし連敗したくないだろうし… しかしそれはこちらも同じ。 だから私も、必死で応援するのみ! 時間がたつにつれて、先制点を取った方が勝利する可能性が高くなってきた。 だからスナがボレーシュートを放った時、「入れ!!!」と念じた。 私はボールがネットを揺らすのを見てからでないと喜べない体質。 はたして、ボールはネットをするどく刺すように揺らし、ゴールの中に落ちた。 すばらしいシュートだった。 そしてゴール! 目の前で見た興奮で、私は首に結んだタオルマフラーをはずすのももどかしく、ぶん回してヨロコビを表した。 スナがゴール裏にやってきて、看板の向こうで私たちに笑顔を向けた。 チームメイトも次々と走ってきてスナに抱きつき、スナをたたえ、みんな団子になって喜んだ。 しかしキリノだけはちがった。 彼は団子のそばに来たが団子にならず、看板の隙間からこちら側にやって来た。 そして両腕を高く突き上げ、サポに向かって何か叫び、続いて胸のエンブレムをしっかりと握りしめ、得点した喜びを表した… しかし、キリノよ。 そんなに喜んでいるけど、君の得点ではないでしょうに(^^; とはいえ、彼が喜んでいる気持ちがすごく伝わってきた。 同時に、彼がチームの得点を喜んでいる、その気持ちが私は本当にうれしかった。 チームのことを第一に考えてくれるブラジル人なんだ。 それが何よりうれしかった。 さて、残り時間はあと少し。 いい時間帯の得点ではあったが、これで勝てるとは思わない私。 1点を追いかける展開になったホームチームの鳥栖、 これで一気に攻勢に出ることは火を見るより明らか。 この1点を守りきりたい、これからが本当の勝負! 私も気を引き締めて応援するぞ! …と思っているうちに、ありゃりゃ? うちのゴール前でファールがあった模様。 遠くてよくわからなかったけど、フリーキックを与えた模様。 うわ!まだ1分くらいしかたってないのに~~~(半泣) ボールはみごとな弧を描いて、うちのゴールマウスの角に吸い込まれていった… ゴールキーパーの優也が少しはさわったものと思いたい。 その優也はゴールポストにぶつかったのか、しばらく起きあがれない様子。 失点するわゴールキーパーが痛むわで、もう踏んだり蹴ったり。 がっくりしながらも、すかさず太鼓が鳴り、サポが声を合わせる。 こんなこと、こちとらなれっこよ!(おい) 凹んでなんかいられるかい! 時間はまだある!ぜんぜん大丈夫! もう1点! …と選手だけじゃなく自分「も」鼓舞するんだけど、 こういう展開になると非常に嫌な予感もするわけで… つまり、追いついた鳥栖の方が俄然元気が出ちゃうだろうことは想像に難くないわけで…ホームだし。 鳥栖サポも地元ファンも(うちらのエリア以外)スタジアム全体が俄然ノリノリになるわけで。 そりゃ逆の立場だったらうちだってそうなるってもんだ。 しかし。 ここからがいつもとちょっと違う感じだったんだよね。 痛んで治療していた優也が立ち上がり、キックオフ。 うちの選手達は少しだけ下を向いていたけど、キックオフの時はもう前を見据えていた。 そして蹴り出した、キリノ。 彼はいきなり前に蹴った。 パスじゃなかった。 かといってシュートでもなかった。 ただ、相手ゴールマウスに向かって左側に、どっかーん!!という感じに蹴ったのだ。 私はかなりビックリした。 キックオフってこんな蹴り方するもんだったかな? サポ友達にあとから聞くと、優也が痛んでいたからじゃないかという話だったのだが、 あのキックオフを見て私はなぜか 「おっ?やる気満々だな!よし!」 という高揚した気分になった。 それと同時に、今までだったらこういう時は選手もなんとなく意気消沈したように見えたものだけど、 これからまだ攻めるぞ!勝つぞ!という選手達の気持ちが見えた気がして、すごく頼もしかった… そしてピンチを迎えつつも何とかこらえ、そのあと怒濤のコーナーキック。 これで決めてほしいと思いながら、悲しい習性で 「このコーナーキックで決まらなかったら、直後の鳥栖の逆襲が怖い」とも思っていた私。 そんな心配は全く無用だった(^^) ボールがネットを揺らしたのは確かに見た。 でも、その前後のようす、誰が決めたのかさえその時はわからなかった。 帰宅してから録画を見て、どんなゴールだったのかわかった。 キリノ…すごいよ君は!!! 録画はヒーローインタビューも映していた。 彼は意外と無骨な感じで、ちょっと驚いた。 なんせゴールが決まった後、白い歯を見せてはしゃぐ彼を先に見たものだから。 サポーターに一言?と聞かれて彼は言った(通訳:ウリちゃん)。 「今年のコンサドーレは、こういう戦いをしていきます。必ず相手に勝つ、そういう闘争心を見せて、そういう戦いを今シーズン見せていくので応援よろしくお願いします」 うん、しかとこの目で。 私には、同点にされてからの「必ず勝つ」闘争心が確かに見えた。 あきらめない気持ちを土壇場のギリギリで形にすることができる強さを、私は確かに見た。 あまり良い内容ではなかったけど、勝った。 聞けば去年の7月以来だったそうだ。 そんなに長く勝ってなかったんだ…去年の惨状を改めて思った。 でも、だからこそこの勝利の喜びが身にしみるというものだ。 「好きです札幌」も気持ちよく歌えた。 歌うことになったいきさつは、あの時近くにいなかったからよくわからなかったけど、 みんなが歌い始めたので私も歌った。 このことも、いろいろ…本当にいろいろあったけど、 もうこの際、難しことは抜きにして、勝ったら歌うでいいじゃないか。勝利の歌なんだから。と思う。 私はずっとこの歌を歌いたくて、 つまり、勝ちたくて!これまで応援してきたんだもんね。 戦いすんで…いいお天気でした (続きはこちら)
プロフィール
東京の西、山の近くでコンサを応援している主婦「A小」。学生時代に旅行で北海道を訪れ、すっかり魅了される。初めてサッカーを見たのは、94年・W杯アメリカ大会。九州旅行の帰りのフェリーの衛星放送だった。その後コンサ誕生を知り、旅行がてら各地に試合を見に行き始め…。当初はサッカーに興味のない夫を置いて一人で出かけていたが、彼は2007年にわかに「各地のウマイもの」に目覚め、その飽くなき食欲と舌を満足させるべく、妻にくっついて遠征を始める(ただし留守番の猫が心配なので宿泊ナシの日帰り)。個人的にFC東京にはいろんな意味で負けたくない。
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