U-20W杯を見て思い出した岡山国体のときのこと

2007年07月02日

今朝のFIFA U-20ワールドカップ カナダ2007 日本vsスコットランド戦で、明るい広島の選手たちにのせられて(?)一緒にゴールパフォーマンスをしている征也の笑顔(こちらをクリック!→ http://www.jfa.or.jp/archive/images/070702.jpg)を見ていたら、岡山国体で広島代表と対戦したときのことを思い出しました。
それでつらつらと思い出話です。


征也が高校3年生のときの国体は、岡山で開催されました。晴れの国おかやま国体です。サッカー少年男子が各県のU-18選手で戦われた最後の年です。翌年からは国体の少年サッカーはU-16の大会と位置づけられるようになりました。(ちなみに、昨年ののじぎく国体を見てきたエントリはこちら)
それでこの年の北海道代表はそれまでの年と比べて2年生の割合も多かったのですけど、ともあれ征也は背番号10番をつけて北海道代表の選手として選ばれました。他のコンサユースの選手数名とともに。

2005/9/9(金)11:20から岡山市灘崎町総合公園多目的広場で行われた1回戦、北海道の対戦相手は広島県でした。
広島県の代表選手は、監督以外全員が広島ユースと広島皆実高校、広島観音高校の選手たちで占められていました。16名の登録選手の中には、今回征也のチームメイトとしてカナダに行っているメンバーが4人。槙野智幸(広島ユース→広島)、森重真人(広島Jrユース→広島皆実高→大分)、柏木陽介(広島ユース→広島)、平繁龍一(広島ユース→広島)の名前があります。
メンバー表では柏木は10番をつけているのですが、当日は出場しませんでした。怪我でもしていたのでしょうか?槙野(CB)と森重(トップ下)はスタメンで、平繁(FW)は後半途中から出場していました。

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選手入場。
サンフレッチェっぽい色のユニフォームは広島じゃなくて北海道代表(2ndユニ)です。
アントラーズっぽい色のユニフォームが広島県代表。

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10番をつけているのが征也です。

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キャプテンマークを巻いている3番は槙野。

会場は普通の芝生のグラウンドのメイン側とバック側に仮設スタンドを組んだだけのこじんまりしたものでしたし、平日の昼間の試合をわざわざ見に来る物好きは少ないようでした。第一試合の兵庫県vs茨城県が終わったので仮設スタンドの適当なところに座って北海道の試合が始まるのを待っていると、私の周囲の席に三々五々集まるように腰を下ろすのは地元の(?)指導者の方たちのようでした。今思うと第一試合を終えたばかりの兵庫県のサッカー関係者の方もいたのかもしれません。互いにいろいろ挨拶をしたり、選手の動向について情報交換したりしています。
会話の中に「ああ、サンフレッチェに行った子ね」みたいのがけっこう出てくるので私は「岡山と広島はやっぱり近いんだろうなあ」と思いながら聞いていました。代表にも選ばれている柏木はやはり有名選手のようで、「今日は出れないんだよなあ」と残念がられていました。選手の家に日参してお母さんともずいぶん話したけれどサンフレッチェ(←ここではユースのこと)に行ってしまったなど、互いの苦労した思い出話にも花が咲いています。
そんな通なおじさま達の感想・つぶやきに囲まれながらサッカーを見るこのぜいたく!すっごくおもしろい経験でした。

試合は35分ハーフで行われますが、前半は終始広島のペース。中盤でボールを支配され、北海道はほとんどよい形を作れませんでした。前半15分くらいにFKからパンパンパンと素早くボールを回されて横竹翔(当時1年生)のビューティフルゴール。前半20分過ぎにFKから直接の森重のゴール。0-2で前半を終了しました。
周囲のサッカー関係者の感想は広島の選手についてのものが多かったですが、その日の征也は私の目から見て「いい征也」でした。あのころの征也はまだそのときによってプレーにかなり波があって、「いい征也」のときと「悪い征也」のときがはっきりとしていたのです。

後半の立ち上がり、明らかにどう見ても「オフサイドだ」としか言いようのないオフサイドで北海道のゴールが2回揺らされますが、あまりに明らかなオフサイドだったせいか、チームに動揺も見られず、後半5分くらいに北海の蟻川くんのゴールで1点を返したのを皮切りに、そこから後は北海道のイケイケタイムになりました。このときは私の周囲にいたおじさまたちも後から「北海道はあのときにゴールを決めておきたかったねえ」と振り返る時間帯になるわけですが。
このときは征也の動きもとてもよくて、征也は私たちから見て向こう側の遠いサイドにいるにもかかわらず、おじさまたちの間で「ほお・・」と征也のプレーにところどころ感嘆の声があがります。
しまいにはごそごそとパンフレットを取り出して、北海道の登録メンバーを確認して、「ふじたまさや・・・。コンサドーレか・・・。」などとつぶやいたりしています。
内心うひょひょと思いながら、「『まさや』じゃなくて、『せいや』です。」と心の中でつぶやく私。
そんな周囲の会話を知ってか知らずか(知らないって)、ピッチ上の征也は残り時間が少ないのにリードしている広島の森重がゴール前で倒れて起き上がれず、GKがなかなかボールを蹴らないのにイライラして、「レフェリー!」と大きな声で叫んだりしているわけですが(笑)。

あのときのおじさまたち、「コンサドーレの藤田まさや征也」のことを覚えていて今日の試合を見て「ああ、あのときの!」とか思ってくれているかなあ。
今朝は思わず、そんなふうに思い出に耽ってしまいました。


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征也と槙野のマッチアップ?



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