2019年07月15日
リーグ戦第19節は、コンサにとり、今シーズン大きな分岐点・試合となりました。
その内容は、2点に集約されます。
結論を先に記載すると、
(1)今シーズンチーム目標「リーグ戦上位・3位以内~AFC戦参戦資格獲得」は、通常内容では、「極めて到達不能」決定。
~僅かな可能性を賭けて暫くは「公式目標は維持」とするも、「チーム来年戦略は大きく低下したものに変更」となりますね。
(2)今シーズン、キャンプ時諸課題は改善しましたが、唯一残した課題「シュート決定力」改善は、改善の糸口・手法も無く、今シーズンでの改善は絶望的=今後試合での「複数得点獲得・攻撃型戦略」は完全機能とならず、「勝利・勝ち点3獲得優先の戦略」は不発となる事が決定的。
(2)により(1)となるとの連関ですが、当面は、チーム公式目標は維持されますが、来季チーム戦略は「大きく低下」内容として進行し、いずれ早い時期に「極めて困難」とのリリースから、チーム目標のフェイドアウト・フェイドダウンとなっていくとの事態です。
実は、ここ2試合戦績に「コンサ・今シーズン結果が懸かっていた」重要試合でしたが、「コンサのラストチャンス」を喪失したという事でした。
残念です!!
その理由・経緯、そして、そんなリーグ第19節公式データを点検しましょう。
1.コンサの現況~リーグ第19節終了時点~
現在のリーグ上位チームとコンサを確認しまする
順位 勝点 チーム 第15節・未試合勝点を
加算した修正勝点・順位
1位 39 F東京 39・1位
2位 36 横浜F 36・4位
3位 35 川崎 38・2位
4位 34 鹿島 37・3位
5位 32 大分 32・5位
6位 30 C大阪 30・7位
7位 28 広島 31・6位
8位 28 コンサ 28・8位
・ACF参戦の4チーム(川崎・鹿島・広島・浦和)は第15節未試合のため、勝点加算の可能性があり、4チーム対戦のため、全チーム勝点3はあり得ませんが、順位想定上では「4チームに勝点3加算」としたポジションとして算定。
順位は、1位FC東京・2位川崎・3位鹿島とに修正されます。
🔴修正勝点・順位から、「リーグ上位・3位」の「鹿島修正勝ち点37」がターゲットで、「コンサとの勝ち点差9」逆転を狙う事となりますが、その可能性を点検すると、「残り15試合で勝ち点差9逆転=残り全試合1試合(節)毎<勝ち点0.6縮小>」となります。これは、例えば、「コンサ勝-鹿島負~勝ち点3縮小」が4試合、または「コンサ勝-鹿島分~勝ち点2縮小」が5試合、それ以外は全試合、コンサ・鹿島は戦績合致となる、との事で、「奇跡が4~5試合必要」という事を意味します。更に、対鹿島との逆転以外に、コンサの上には4チームが存在し、鹿島と同様に「奇跡」が全4チームとの間に発生しなければなりません。このすべての「発生確率は、あって、2~3%」レベルで、ほぼ不可能となったという事です。
🔴もう一つ、有力目標・基準値があり、昨シーズン・3位勝ち点数「56」です。
現在コンサ勝ち点「28」に対しては、丁度半分で、「残り15試合で勝ち点<28>獲得で到達」となります。この実現パターンは、
➀10勝0分5敗・勝点30・・ 奇跡の連勝で、ギリギリ可能性
➁ 9勝1分4敗・勝点28・・ 同上
➂ 8勝4分3敗・勝点28・・3敗=5勝1敗を3回もほぼ不可能
➃ 7勝7分1敗・勝点28・・ほぼ全試合敗戦無しで、可能性は無し
➂➃は、ほぼ不可能で、唯一の方法が、➀・➁の「10勝か9勝獲得」しかありませんが、残り対戦・必要勝利数分を順位下位からカウントすると「鳥栖・磐田・神戸・清水・仙台・G大阪・湘南・浦和・名古屋・広島」に全勝する、という事ですが、全勝は無理そのものですね。
つまり、前シーズン・3位勝ち点到達は、ほぼ不可能という事となります。
ここ2試合での勝ち点喪失「△5」で、今シーズン目標へのへ最終チャンスを逃し、チームは一挙に苦境に向かい始めた訳でした。
本当に残念でした!!
2.最後まで改善不能課題「シュート決定力」
コンサの攻撃力は、今シーズン順調に成長し、大きな進化となり、現在も更にその成長が続行しています。
ミシャも、公式数値の様な客観評価も、同一評価となっています。
つまり「攻撃型チーム・戦略」は順調な成長と進化となっているとの内容です。
特に、チームストロングポイントとして、しっかり定着した「ゲームメイク力・決定機構築力」は、リーグ随一・トップレベルチームにまで到達しました。
「攻撃」項目は、
➀ボール奪取=攻撃的守備
➁ゲームメイク=起点構築からパス交換し決定機構築
➂得点獲得=シュート決定力による得点実現 の3段階に分かれますが、➀➁ともに、大きく進化し、リーグトップ水準に到達し、なお成長過程中。
攻撃力は、➀と➁により、リーグトップ水準にまで到達という事です。
「成長方法」の観点から、
➀と➁は、適正戦術と選手起用があれば、「適正トレーニングと実戦経験累積」により、チームとして改善・向上していきます。
しかし、➂「シュート決定力」は、チームトレーニング課題ではありません。「シューター・シュート選手固有の属人能力」で、「選手の個々での成長・改善」しか方法はありません。「ベテラン・経験選手からの意識・認識改善」「実戦体験累積」はあり得、一気に急成長・改善もあり得ますが、キャンプ~7月まで「既に7か月間経過」し、現状では、即効的改善はこれ以上無い事が、明白となっています。また、得点源のジェイは、既に、シュートタイミングのずれ・遅れが発生し、「自己想定プレーは実現出来ない状態」まで低下し、「元得点源との存在にまで」年齢によるプレー低下が進行しています。フィジカル絶好調時での起用、中途起用に限定する今シーズン後半起用ですね。
ロペスは「フィジカル上昇で、自己想定プレーが実現し、得点源」に変身しますが、武蔵、さらに、岩崎・檀崎、更に、金子・菅・藤村も、「決定力能力」を掴めず、「得点源」に成長には至りません。
来季の最大強化ポイントが、ミシャ戦術の3つの基本「走る力・闘う力・規律を忍耐強く守る力」の条件を持ち、「得点力ある前線・攻撃の中堅~若手選手獲得」は必至ですが、全チーム共通の課題で、国内選手では最激戦区で、海外選手に期待するところです。この時点でこそ、開始しなければならない来季課題です。
いずれにしても、ロペスの復活以外、直ちに「シュート決定力」改善する方法は見つかりませんが、「日本代表VSタイ戦」で見た「タイの試合前シュート練習」;ゴール枠の「両隅上端の特定ポイント」を狙ったーポイントターゲット・全員シュート練習は、チームトレーニングとして「シュート決定力」改善に直結する「反復トレーニング」法で、「身体に染み込ませる決定力改善」も可能ではないでしょうか。
「PA(ペナルティエリア)内まで、侵入した決定機=シュートチャンス」も重要ポイントですが、そんな「決定的機会でのシュート練習」も必要ですね。
「得点源」選手が、1人では、その選手をマークで、阻止されるが、2⇒3人となると、マーキングは不能となり、一気にフリーシュート数が増加し、チーム戦略「複数得点獲得による攻撃型戦略」が成立となります。
やはり、ロペスに継ぐ、第2・3「得点源」の発見・開発・加入が、チーム成長・進化のキーとなります。
3.前節 コンサ課題
「決定力」以外にも、前節の課題は明白です。
大分とのチーム力差は、
前線 ~ 大分優位・・決定力課題
中盤 ~ コンサ優位
守備 ~ 大分優位・・ミスプレイ課題 との図式でした。
「守備のミスプレイ」の原因について点検します。
この2失点は、どちらも「コンサ守備選手のミスプレイ」によるものでした。
「ミスプレイを誘う<大分の球際の強さ・強度>」も高いレベルでしたが、誘発され「大分の思う通り・思う壺」の「ミスプレイ」を連発したものでした。
1失点目の「オナイウ阿道」ヘディング・シュートは「鮮烈プレー」として映像されましたが、良く見ると、両脇選手が全く反応せず「フリー状態プレイ」だった事が解ります。両脇選手は、5福森と20ミンテ。
2失点目も、19白井からの横パスの20ミンテのトラップミス、その脇に3進藤。
コンサの守備は「マンツーマン」ですが、エリアにより、その責任割合が変化します。自陣より前進した「センターライン」付近エリアでは「責任割合は7割」まで上がるも、自陣ゴール前エリアでは「自己責任割合は5割」となり「周囲選手がサブ・マンツーマンとして、カバーし、その責任割合が5割まで上昇」となります。
しかし、コンサの守備陣・選手は「マンツーマン」のサブ・カバープレイがも極度に低レベルで、「マンツーマン選手が外される」と、カバープレイは無く、確実に失点危機となってしまいます。
両失点ともに、ミンテのミスプレイ・マーキング誤りでしたが、本来在るべき、福森のカバー・競り合い、進藤のカバー・間に合わず、が発生しています。
コンサも、大分も、マンマークの同一にかかわらず、同一水準・レベルにならなかった理由・原因です。
コンサ守備選手の「認識・意識」問題で、大きい課題点です。
4.リーグ戦第19節公式試合データ点検~コンサ数値も
リーグ動向は・・・
恒例のここ3試合対比で確認です。〜リーグ平均から〜
得点 30m進入数 シュート数 枠内数 決定率
17節 2.2 43.5回 14.6本 5.7本 14.8%
18節 0.9 39.1 11.9 3.4 7.9
今 節 1.4 44.3 13.8 4.6 10.0
15節まで続いていた「攻撃・得点力アップ」動向は、16節低下あるも、第17節「攻撃料優先・得点力優先」傾向が炸裂し、攻撃回数は今シーズン1位、シュート数1位、枠内シュート数1位、獲得得点2倍・1位、決定率1.5倍・1位と「攻撃」でのシーズン最高点到達との注目「節」となり、「攻撃>守備」の結果としての「獲得得点・炸裂、失点最大」となれましたが、今節で、18節の「守備優先傾向は吹き飛び」、17節に並ぶ、今シーズンリーグ命題【攻撃優先の邁進】拡大節となり、今シーズンの潮流は更に拡大です。
今シーズンのチーム戦略は、
現在上位陣「堅守・速攻」チーム群(FC東京・鹿島・本来広島も)
VS
「攻撃最優先」チーム(コンサ・名古屋・大分)
VS
「攻撃優先・堅守も」チーム(横浜FM・川崎) の3つの戦略の勝負で、
これからのシーズン終幕への進行方針は、「勝ち点獲得」最優先となり、「勝利・勝ち点3」最優先の試合展開が更にリーグ動向となります。
最後に、コンサの第19節公式試合データを確認しておくと、
~リーグ順位で水準を確認してみましょう~
得点 シュート数 枠内数 PA内数 PA内率 決定率
8位 5位 10位 2位 4位 12位
パス 成功率 クロス 成功率
6位 5位 1位 6位
運動量 スプリント 失点 被シュート数
5位 11位 13位 2位
問題課題は、
攻撃は、枠内・決定率の「シュート精度・決定力」のみ
守備は、被シュート数の「最終ディフェンス力」
基本は、スプリント数の「攻守の移動スピード・規律順守力」となり、
他項目は、リーグ上位水準との数値が証明されています。
プロフィール
中学高校サッカー経験〜DF。リーグ発足前からサポーター歴を始め、96年札幌居住で、監督・選手と近所付き合いから、コンサドーレサポーターに定着。札幌在住10年はホーム戦、その後、東京~さいたま市へ移住後はアウェーと、時々のホーム戦参戦。 本ブログは、戦略・戦術をテーマ。 より深く、より正しい理解とその上でのサポート実践を、全サポーターの皆様と共に追求するものです。
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