~進化~  愛媛戦 事前点検

2016年10月12日

愛媛戦を皮切りに、ラスト7戦を一気に駆け抜け、連勝継続で【自動昇格・優勝】確定に向けた戦いの開始です。
恒例の、対戦試合を挟む5ステップ、
「対戦チームの事前点検」 ⇒ 「対戦試合の戦術・メンバー・試合展開予想」 ⇒ 「試合直前確認」 ⇒ ≪対戦≫ ⇒ 「試合直後感想」 ⇒ 「試合総括」も、残り7回となりました。 
 昨日掲載のコンサ2016データに関連し、少しだけ追加です。
JFAで8月リリースのPUBリポート2016夏版で、Jリーグ(J1)と世界平均対比データがあり、コンサ2016実績データと対比してみます。
    〔試合平均です。詳細は同レポートをご確認下さい。〕
 ①タックル数(自陣守備エリア)
   コンサ20.9回 - J 11.0回 - W 9.6回
   ・・守備での優先順位の低い「タックルによる守備」が、コンサは極端に多い。
      =その前の守備(インターセプト・チェック)での防御が低い、という事。
 ②ドリブル数
   コンサ12.4本 - J 13.3本 - W 20.7本
   ・・コンサとJは、ほぼ同程度、しかし、Wとは、大きく乖離・ダウン。
     武器化が足りません。
 ③パス成功率
   コンサ74.4% - J 77.5% - W 82.8%
   ・・コンサは、Jに比べ、▲3.1%で課題。Wは、一段レベルが違っています。
     コンサのデータは不明ですが、
     JとWの成功率の乖離理由をパススピードに置き、
      ショート J 8.29m/秒 - W 9.45m/秒 +1.16
      ミドル  J11.37    - W12.22    +0.85
      ロング  J13.70    - W14.45    +0.85
           との分析。
     JとWとで、「1m/秒」の差があり、その差が成功率の差となっています。
     コンサの成功率から、推定すると、コンサのパススピードは、
       Wと「1.5m/秒」Jと「0.5m/秒」差で、大課題です。
       仮に、「1秒のプレー」とすると「0.5m」到達位置が縮まります。
        当然、パスカット等の失敗が多くなり、成功率低下の原因ですね。
 ④シュート数
   コンサ12.7本 - J 12.7本 - W 17.1本
   ・・コンサとJは同レベル。Wは、+4.4本で、より攻撃的です。
 以上の4データを参考対比してみました。

では、「愛媛」のチーム点検です。
1.現状
順位9位 勝点47 10勝17分8敗 33得点 33失点 得失差0
試合平均 勝点1.34    0.94得点 0.94失点
 
ここ5試合は、勝点8 2勝2分1敗  8得点  5失点
試合平均 勝点1.60    1.60得点 1.00失点
やや持ち直した戦績となっています。

昨2015シーズンは、最終
順位5位 勝点65 19勝8分15敗 47得点 39失点 得失差+8
試合平均 勝点1.54    1.11得点 0.92失点
で、試合平均失点は、同数値で、守備はそのままでしたが、得点力が若干低下。
現時点、特筆は、
先ず、「引き分け数」の多さで、「得点不足で、勝ち切れない試合が、7試合残す現在、既に+9試合発生」となりました。
一方で、「守備主軸戦術の徹底、とそのための守備戦力」により、敗戦数は▲4.5試合分減少しましたが、勝利数が約▲6試合の急減少となり、昨順位から、大きく低下した戦績となっています。

今シーズンの得点不足は、キャプテン・昨年チーム得点王「FW西田剛」の昨年11.30負傷・長期離脱に尽きるもので、今年7.16に復帰するも、スタメン起用ではなく、勝利・引き分け試合のみに後半平均5分間(85分~)の超限定起用で戦力化出来ず、代替FWで起用結果は、チームシュート数は、昨年と同レベルとなるも、「西田」のストロングポイントだった「ラストパス・アシスト」の喪失から、シュート決定率は、昨年10.9%(4位)⇒今年7.7%(18位)に激減・低下で、得点も、昨年7位⇒今年19位で回復・代替出来なかったものです。

「守備主軸・速攻」型戦術で、「守備力」は昨年と同レベルを維持しましたが、速攻主軸のFW喪失により、「攻撃力」低下により、「勝ち切れない」試合が急増=「勝利数」減少したものです。「あと『1点』が取れず、引き分けに陥る、この結果」でした。

2.戦術・個別スタッツ
①システム戦術
【3-4-2-1】【守備主軸・速攻】型。前線がコンサと異なる【-2-1】型で、「守備」時は、2名のOMFも、守備陣に入り、9名守備+攻撃1名で、攻守切り替えでの速攻時も、1名FWだけでは、「放り込み」しか有効戦術が無くなりますが、得点パターンは、セットプレー35.5%程度で、ロングフィードからの得点は「0」で、「放り込み」は不成功。
その中で、サイド攻撃などで、「攻守バランス」を狙うも、
戦術の不完全結果として、
引き分け17試合中「0得点」6、「1得点」9、「2得点」2となり、
「1得点」しか取れない試合での守備の甘さの「1失点」の試合パターン9と、
「0得点」試合での「1得点」獲得失敗試合6 の15試合での失敗が原因。

対システム戦績は、
【対3バックチーム】11試合  0勝 6分5敗  8得点
【対4バックチーム】24試合 10勝11敗3敗 25得点
 対3バックチームは、極端な程、苦手の戦績です。
 対4バックも、平均以下の戦績ですが、得点は増加するも、失点増加=守備低下です。

②支配率(ポゼッション)
平均支配率は、48.8%、戦術上想定している数値レベル。
では、平均支配率より高い試合と低い試合の戦績を確認。
〔48.8%以上〕
16試合 勝点15 2勝9分5敗 12得点 19失点 得失差▲7
試合平均 勝点0.93    0.75得点 1.18失点
〔48.8%未満〕
19試合 勝点33 8勝9分2敗 22得点 14失点 得失差+8
試合平均 勝点1.73    1.15得点 0.73失点

圧倒的な差で、平均支配率未満戦績が、上回ります。
支配率が平均以下の方が、倍に近い戦績で、得点微増・失点は大幅減で、「平均支配率以上試合は禁止」とも言えそうな結論です。

パターンにすると、「低支配率(相手に支配率・主導権を渡す)」で、「守備主導」で「堅守」し失点を減少、攻守切り替えの「ボール奪取」から、「速攻」を軸に、「その関連・こぼれからのセットプレー、サイド攻撃で得点」の狙いとなります。

③スタッツ
 攻撃項目は、ほぼ全滅の数値です。
  得点19位、シュート数17位、枠内シュート数21位、パス数9位、
  クロス〇これだけです。5位、ドリブル15位、30m進入回数11位、
  攻撃回数4位ですが、放り込みが実態です。(ショートパス型ではありません)
  本当に、低レベルで、改善しようがない状態=選手入れ替えしか無い?。
 守備項目は、一部平均レベル以上がありますが、個別は厳しい数値が並びます。
  タックル数15位、クリア最後の手段のみ〇7位、インターセプト14位、
  オフサイド15位、
  ギリギリ、最後に、
  クリアと、GK児玉のセーブ(率16位・ソンユン18位並み)で守備。
 警告15位

 得失点パターンは、
 得点 ・・セットプレー35.5%、クロス16.1%の2パターンで51.6%。
 失点 ・・セットプレー29%(非常に低い)、
      クロス・ショートパス・その他・こぼれと分散しており、
      DFの穴など、特定の弱点は少ない事を証明しています。
      守備力は、高いですね。

3.選手・選手層
 全28選手中、14選手にスタメン・交代起用が集中しています。
 14選手は、連続起用状態により、フィジカルコンディションはかなり悪影響状態で、戦績に直結し、調子の波を作っている現状。
特に、昨年得点王「FW西田剛」の故障長期離脱の代替は、浦和からのレンタル「FW阪野」で、「8得点」獲得の活躍。2OMF瀬沼・河原と攻撃陣は、定評ある布陣。しかし、「西田」のラストパス・アシスト・シュート数には到達せず、攻撃力は低下。守備選手は、GK「安定感の児玉」、3DF「浦和レンタルの茂木・浦田・林堂」もJ2ランクでも上位レベル、サイド「玉林・内田」はクロス能力が高く、クロススタッツが高かった所以の選手、2DMF「藤田・小島」が中盤の守備の要と同時に攻撃起点、交代の切り札で、サイド「ドリブルの白井」OMF「近藤」FW「クローザー西田」の3選手、との構成で、これ以外選手の起用は殆ど無い状態。起用選手は、J2ランク選手ですが、上位レベルで、本来能力の全発揮となれば、戦力・戦績は上昇してもおかしくない内容。バックアップ・選手層の薄さにより、本来能力とはならず、戦績低下となったものですね。
監督木山孝之は、1998年コンサのDFで、何故か?その当時の「サイン色紙」を持っています。いつも、ちょっとだけ、懐かしくなります...。

以上 愛媛のチーム点検・確認でした。 有難うございました。

 
      


post by yuukun0617

17:10

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