〜進化〜 【課題解決】ハイライン裏被カウンター対策研究

2020年10月01日

コンサの2大課題①シュート決定率改善は前々ブログで検討、続いて、②コンサ攻撃時間帯(攻勢時)での「守備ライン裏大きなスペースの被カウンター守備」の低さの課題検討です。
この課題は、
今シーズン12チームが「ハイプレス戦術」を採用し、戦術上からの「ハイライン」で、「ハイライン裏スペースカバー・管理」は共通課題です。
どのチームも、「ハイプレスを外された、躱された瞬間」と「攻撃・遅攻=攻勢時間帯」での、「ハイライン・高い最終ラインの裏スペース」は、相手ボール保持となった瞬間、カウンターを狙われ、その対策が問題となります。
昨シーズン、リーグで逸早く、真っ先に戦術採用した「横浜FM」も、本来の持ち味「堅守」は跡形も無くなり「大量失点」に苦しみました。今シーズンになり、「高速DF・チアゴマルチンスと畠中定着」で、相手高速カウンターに、スピードで追随し、対人守備力も高い、<スピードと強さ>の両方を兼ね備えたCBを最終ラインに揃え、改善傾向・大量失点からは減少となりましたが、リーグ失点順位12位は「堅守復活」とは程遠い現状です。
同様、ハイプレス戦術チームの失点は、(数値は現在失点数);清水45・コンサ40・横浜FM35・仙台35・神戸35・FC東京27・鹿島27・鳥栖23・G大阪23・川崎18の順で、
G大阪・川崎の2チーム以外、8チームは、失点数増加に苦闘中です。

1.ハイプレス戦術概要
本ブログで、一度「詳細考察」をしています。詳細内容は(〜進化〜 Jリーグ最新流行・コンサも「ハイプレス」考察 2020-09-18 12:34)をご確認ください。
ここでは、その復習・概要を確認しましょう。
➀「ハイプレス」の特徴
相手を自陣ゴールから遠ざけ、失点リスクを減少し、高い位置でボール奪取で、得点チャンス増大を狙うもの。攻守連動・攻守同時狙い戦術。
➁「ハイプレス」の分類・型
【分類】
大分類は、
「目的」の違いからで、、
・「相手ビルドアツプ阻害のプレス」
・「ボールをロストした後のカウンタープレス」が大分類
小分類は、
・ビルドアップ阻止型が、
 a.ゾーンディフェンス型ハイプレス
 b.マンマーク型ハイプレス
・カウんたープレス型ハイプレス
 c.カウンタープレス
  ☆「ボールを奪われた選手」が「ファーストディフンダー」に変化して「即座に守備プレス」
  ☆「ボール奪取位置」を設定しそこへ「チームで相手を誘導」し「囲い込みボール奪取」 の2パターン
更に、ハイプレスの必須プレー
 d.カバーシャドー
   ハイプレスのチームプレーで、「1人で、相手2選手の選択肢を奪る守備プレー」。「前線選手のカバーシャドー」が、後方選手に「ボールの取りどころ」を与え、「ディフェンスラインを高く>設定のハイラインを可能とします。
➂ハイプレス戦術の「底流」からの分類・帰結
 ・「堅守速攻型」の「リアクションサッカー」からの帰結
  「堅守」=「ブロック・密集組織型」守備の「布陣位置」が、次第に「より高い位置」へ移動・変更、との傾向の終着点こそが、「ハイプレス・ゾーン型」となったというもので、「パスサッカー」の「ビルドアップ」のパス源にチャージ・ボール奪取する、との「ハイプレス」に帰結した、という事です。
詰まり、「堅守速攻」は今も不変で、その位置が「相手陣エリア」に布陣し「相手側ピッチでの自陣ブロック守備」と「極めて高い位置でのボール奪取からのカウンター」と、スタイルは「堅守速攻」型そのもので、その位置が、相手側エリアとなった。〔鹿島・G大阪・FC東京〕
 ・「パスサッカー」戦術からの帰結
  パスサッカーチームは、自陣ビルドアツプを狙われ、ボールロストは、一瞬にして、自陣ゴール前に大リスク事態が多発する事となります。そのための対抗策として、「自陣」をより高く、相手側エリアでの「パスサッカー」を図るというもの。(川崎・横浜FM)
 ・そのどちらでもない
  「パスサッカー」を「相手側エリアでのマンマーク守備とボール奪取からのカウンターと高い位置でのパスサッカー」を展開とのもの。(コンサ)
➃「ハイプレス」のメリット・デメリット~明確ポイント~
3つのメリット
・相手ビルドアツプ阻害
・敵陣内ボール保持率が上昇し、失点リスクが軽減
・ショートカウンターに繋げ易い、
   敵陣でプレーする事で攻守にメリットとなります。
3つのデメリット
・体力消耗度の高さ~極端なフィジカル低下
・ロングボールへの弱さ~ディフェンスライン裏の膨大スペース
・ドリブル・パス等でプレスを「外された時」の脆さ、
   
➄本日テーマ「ハイライン・DFライン裏スペース」リスク対策
方法は、2通りしかありません。
一つが、
・「裏スペースのカバー能力」を持つ「優秀DF」を揃える・・横浜FMのTマルチンス・畠中、川崎の谷口、などのスピード・対人守備・高さ・判断が全て揃うWクラス選手であれば、カバーは可能、かもしれませんが、豊富な資金力が絶対条件となり、一部チーム以外は、出来ても、一部選手のみで、通常レベル選手では、相手カウンターリスクへの成功率は、低くなってしまっています。
もう一つが、
・コンサの方法、裏スペースへのロングフィード自体を阻止する「マンマーク」で、相手ビルドアツプを、相手別選手へのパスコース消滅で完全阻止し、パス出しそのものを阻止する方法です。
➅「ハイプレス外し・躱し対策」
「球際の強度」~「寄せのスピード・強さ」が決め手で、その大前提条件こそが「フィジカルコンディション」となります。
また、コンサの「マンマーク型」で、「パスコース消滅」で「パスによるマンマークプレス外し」は不可能とする事が可能となります。
➆「ハイプレス」成功率~最重要ポイント~
最強川崎46.6%〜下位清水38.8%で、川崎でも、ハイプレス成功は、半分以下で、50%以上が「外され」<ビルドアップ成功>とされています。
この不成功回数の多さは、裏スペースの大カウンターリスクへ直結し、相当甘い阻止が現実成果です。
コンサの成功率も「40%程度」ですが、ボール奪取=成功には至らなくても、<パスコースを消し、無理なミスパス、出し所がなく持ち過ぎによる、ボール奪取でのボール奪取>も極めて有力な゛狙いです。
なにより「チーム全選手共通意識」が、成功の大前提条件で、どの選手の連動プレーも欠かせない「精密機械」の様なチームプレー」で、徹底した練習による「意識とプレーの共通化・統一」が必須です。

2.ハイプレス・リスク課題「ハイライン裏スペースリスク対策」改善
ポイント・概要も、相当深く、それぞれ意味が多い「精密戦術」が、ハイプレス戦術の実体でした。
ここでのテーマの改善対策は、既述の通り、
・コンサの方法・・裏スペースへのロングフィード自体を阻止する「マンマーク」で、相手ビルドアツプを、相手別選手へのパスコース消滅で完全阻止し、パス出しそのものを阻止する方法が機能していれば「フリー」状態の<パス出し手>と<パス受け手>はあり得ません。
試合で、その事態が発生してしまうのは「マンマーク」を外しているからで、相手選手のスーパープレーにより「躱される」のなら、その選手だけ・単独の筈で、<パスを出せるフリー選手・ターゲットはいない>筈です。詰まり、スーパープレーによる「マーク外れ」が即座に、「パス交換」とはならない、筈です。
失点実例からは、
【最低2選手がパス可能な距離間でフリー】な状態、
とさせている、という事になり、
「マンマーク」を複数選手で「サボる・責任を放棄する」との事態・局面になっている、という事です。
「コンサのマンマーク」のターゲットは、
・ボールホルダーへの強度の高い寄せによるボール奪取、がメインターゲットですが、
・「パスコース封じ」で、パス出しプレーを強烈に制約・制限し、「パス交換封じ」も、メイン効果・狙いで、ピッチ全体では、こちらの効果の方が、大きく・強烈です。そして、これには、ハイプレスの「ボール奪取」の様な、「不成功率」とはならずとも、
パス交換の「スピードダウン~判断遅れ発生~よりパスターゲットに厚く・強いカバー構築~パス出せずボール持ち過ぎからボール奪取」と多段階・手順で、高い成功率で阻止成功となるもので、【マンマーク型】の優位性が決定的です。

この様に、ハイライン裏スペースのリスク対策は、実に明確でした。
(1)「マンマーク」の責任担当を「外す・フリー」として良いのは【自分が突破し、後ろ・背後に置き去りとした場合】のみで、その場合も、「突破のための前進」をした即座に「本来位置へ戻り・担当マークに復帰」する。
「攻撃参加」で攻め残りの「前掛かり」こそが、「複数選手・担当マーク放棄」状態の【大リスク局面】だとの認識統一し、速やかに、担当マークに復帰する「習慣」を定着させる。
・・・相手選手に、フリー状態の<パス出し手>と<パス受け手>が産まれる【複数フリー選手発生撲滅】です。~選手の責任感の問題です。
(2)ハイラインでの「リスク布陣」構築
ハイライン構成選手は、
先ず、攻撃参加は「パス交換・2次ボール回収」までとし、
ハイライン付近での担当マークは、がっちり阻止・マーキングし、相手前線選手のプレスバックやゲームメイクバックにも、追随しますが、
攻撃時は、ハイライン選手は「担当マーク選手」が、ハイライン付近にポジショニングすれば完全マーキングし、
「担当前線選手」が守備参加等の場合、<マーク無し>状態とし、その瞬間「相手カウンター対策用選手」とし、フリーカウンターが発生した局面でも、カバー・阻止を用意します。ハイラインの裏にもう1選手用意していて「スイーパー」の様な役割となります。
(3)GKのカバーエリア拡大
GKのリターンスピードにより、そのエリア量は前後しますが、相手ロング「放り込み」カウンターは、最終ディフェンス選手と協働してスペースカバーに当たります。ソンユンは、やや苦手領域でしたが、菅野・小次郎は、得意ですね。カウィンは不明ですが。

この3対策で、「典型型のハイライン裏被カウンター」は阻止出来る、少なくとも、大きく改善します。

ハイライン戦術の派生課題の改善考察でした。










post by yuukun0617

15:47

コメント(1)

この記事に対するコメント一覧

yuukun

Re:〜進化〜 【課題解決】ハイライン裏被カウンター対策研究

2020-10-02 17:20

コンサトレーニングメニューは、ゲームメイク型から、シュートを必ず組み込むシュート練習型にチェンジし、全体練習でも、局面別シュート練習が中心、更に、居残り個人練習も、シュートトレーニング盛況で、シュート精度改善を全体で取り組んでいます。但し、シュートする選手は、全FPに拡大している現状、肝心の、低能力選手は、練習参加は有りませんね。だから、改善しないのだ!と言う事は将来に拘ってしまうのに!

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