2012年06月18日
6月16日(土)。雨模様の昼下がり。 ユアテックスタジアムでの仙台戦に背を向けて、向かった先はまるっきり逆方向の「Shonan BMWスタジアム」(この名前どうにも…)。たぶん2年ぶりぐらいとなる“笑いの殿堂”JFLのナマ観戦。カードは第16節。「Y.S.C.C. -ツエーゲン金沢」。Y.S.C.C.はそもそもの源流を辿ればあの横浜フリュー…まぁいいや、こんなこと書いていると長くなる(^^;;。とにかく今期JFLに参入してきていきなり前節まで3位という好位置に付けているクラブです。 きょうのお目当てはツエーゲンの方。コンササポの皆様的には「ビジュが一時期いた」、「U-18から水戸に入った鶴野が今期から所属している」という認識が一般的でしょう。それに加えてひぐまさん的には「何気にユニフォームが赤黒のタテジマ(っつーか、大雑把なグラデーション)」だったり、2年前までの強化部長が栗本直さん(元札幌で強化部長など)だったりもツボなのですが、何と言っても今期から監督とヘッドコーチが元札幌育成部のコンビになっていたりというのが最大のポイント。 数日前まで仙台に行く気満々だったのですが、この試合を逃してしまうと今期は生ツエーゲンを見る機会がなくなってしまうかもしれないと思い、降りしきる雨の中を湘南平塚へ…。 残念ながらツエーゲンはセカンドジャージの黄色に紺色縞のちょっと草津っぽいテイストのユニ。さらに残念ながら鶴ちゃんは遠征には不帯同。“後述するお2人”によると、別に怪我などしているわけではなく、力的にメンバー入りが厳しいという状況のようです。頑張れ。 仙台より30分ほど早く始まった試合はホームのY.S.C.C.が優勢ながらも前半は0-0。後半立ち上がり5分に左サイドへ侵入してきたY.S.C.C.MF9青田のシュートを金沢GK21大橋が身体に当てながらもゴール方向にボールをこぼしてしまいY.S.C.C.が先制。反撃を試みるツエーゲンは26分にビッグチャンス。カウンターから相手P内へ持ち込み、ここで少しもたついてしまったものの、最後はMF6阿部嵩(しゅう)がゲットして同点。その後は途中出場したDF15斉藤雄大がスピードを生かして相手MF13小澤のファールを誘い、この日2枚目の警告で退場に追い込み、ツエーゲンが数的優位に立ちます。すると41分(通算86分)に、中盤からの大きなサイドチェンジを二度成功させて相手を揺さぶり、MF7山道雅大が鮮やかに決めて勝ち越し。そのまま逃げ切ってアウェイで見事にアップセットに成功しました。 ツエーゲンにとってはこれが5試合ぶりの勝利だったらしく、試合終了後、決して多いとは言えない…いや、それでも選手とともにズブ濡れになりながら声援を送り続けたサポーターの前で選手たちがラインダンスを披露。これが…実にぎこちなく微笑ましいものでした(笑)。 さて、勝ってくれて本当に良かった!試合後の「出待ち」のターゲットはこの人!
森下仁之さん。昨年までアビスパ福岡の統括部長。福岡では歓喜の昇格を果たした翌年、降格の憂き目に遭ってしまいました。コンサドーレには2001年から2007年まで在籍し、この間にU-15のコーチを経て監督、そして育成部長を歴任されております。2002年、2003年の高円宮杯U-15準優勝が大きな功績です。つまり西大伍(現鹿島)やハーフナー・マイク(現どこか・笑)も教え子というわけです。 「ユースOBで大学とかに進んだ子の試合も結構見に行きましたよ。いま、FacebookとかTwitterとか見ていると、ユースで指導した子たちが結構見つかるよね。みんなそれぞれ頑張っているね」と目を細める一方で、「コンサ(のトップ)はきょうも1-4?若い選手が多いせいか、自信を無くしてしまっているのではないかな。僕も去年は福岡で降格を経験してしまったけれど、選手が自信をなくしてしまうと、そこから這い上がっていくのは容易ではないよ」と、札幌の現状を憂えていました。 ツエーゲンの監督に就任した経緯には、強化部長の東川昌典さん(現役時代は本田技研=現Honda FCなどで活躍)が国士舘大学の先輩にあたるという縁もあったようです。
もう一人。竹原靖和さん。石狩市ご出身の生粋の道産子。今期からヘッドコーチ(以下HC)に就任。コンサではスクールのコーチや旭川U-15のコーチとして昨年まで長く活躍されました。 「金沢は初めての街でしたが、とても暮らしやすいいい所です。今でもコンサブログはチェックしていますよ。コレ、『ひぐまANNEX』に載せてくださいね」。はい、載せましたよ(^^)。 森下監督も竹原HCも口を揃えていたのは「周囲にJのチームがカターレ富山以外なくて、力のある練習試合の相手に苦労しています」ということ。「一番(練習試合を多く)やっているのは金沢星稜大学ですね。監督が元札幌の小松崎保ですし」(森下監督)、「今度ヤンツーさんが新潟の監督になったでしょ。練習試合申し込んでみようかな。でも金沢から新潟って案外遠いんですよね。片道4時間くらいかな」(竹原HC) これで今期のJFLは16節まで終了。全17チーム中、ツエーゲンは12位…と、率直に言ってやや物足りない成績ではあります。しかしながら今期はあのHonda FC相手に白星を挙げていたりもしますし、メンバーには根本裕一や斎藤将基(東京V在籍時に札幌戦@西が丘でゴールを記録)などといった経験豊富な元Jリーガーも多く、昨年の清水ユースの10番を背負いコンサとのプレミアリーグにも出場した山崎裕也などの楽しみな若手も揃っています(もちろん鶴ちゃんも!)。後半戦は森下監督、竹原HCのもと戦国JFLで旋風を巻き起こし、近い将来のJ2参入も期待したいところです。 「皆さんも機会がありましたら、ぜひ金沢へお越しください」(森下監督、竹原HC)
しかし…このバスで8時間かけて金沢から移動してきたそうです。きょうもこの後コレで帰るわけで、帰着は間違いなく深夜。現実はキビシい。それに比べれば毎度せんぷうきに乗って移動できるどこか北の(略)。