脱"メダパニ"!

2009年10月31日

前記事の末に記した、"メダパニ(ドラクエ用語で意味は「頭が混乱すること」でいいのかな)"。
そのままで止まっているのもなんなので、とりあえず書いてみる。

そのために、33節以降の"覚書(拙ブログの試合の感想)"を読み返してもみた。

その上で…

攻撃面のみに注目すると、最良と思えたのは、35節と36節。
前半のデータを見ても、11本、7本とシュートを撃てている。

守備面のみの注目すると、最も安定していたのは、40節~42節。
無失点だし、前半の被シュートも5本未満。

この二つを融合できればよいのだが…そう単純にはいかない(>_<)

"覚書"を読み返しながら、感じたことがある。

39節甲府戦以降、サッカーに"迷っている"ような感じがするということ。
メンバーが揃わなかったりという明確な原因もあるが…。
そして、その"迷い"に"拍車をかける"ことにつながるゲームが2つ。

42節の湘南戦。45節の徳島戦。

38節の愛媛戦、内容こそ微妙だが、劇的逆転勝利だった。
そのムードというか"流れ"というかを、39節に"よい形"でつなげたかったのだが…
39節は、システムからして、相手に合わせる"受け身サッカー"になった。
ここを、相手に合わせるのではなく、自信を持って4-1-4-1で戦っていれば、後が違ったようにも思う。

ダニを怪我で欠き、ねばり強く守備の安定を図ってきたのが、40~41節。
そして42節で、今季の"ベストゲーム"といえるような勝利…。
33~38節でやってきたサッカー、40~41節でやってきたサッカー。
そこには違いがあり、長所もそれぞれ(と思う)。
ただ、42節で湘南に勝ったことで、"どちらが目指していたサッカー"なのか、という点が"ぼやけた"のかもしれない。

43節の熊本戦以降は、特に"安定"を欠いているように感じる。
その途中、メンバーが揃わな過ぎた、45節徳島戦がある…。

今年のコンサは、"流れをつなぐ"という部分がなかなか好転しなかった(と思う)。
もちろん、ここには、チームが持つ"運"も少なからず作用するとは思う。
ただ、基本的には"流れ"は、そこに関わる人間が構築するもの(と思う)。

"観方"は人それぞれ。
今のコンサのサッカーを観て、「"迷い"なんか感じない!」というサポもいるだろう。
それでいいと思う。
色々な感じ方があって、色々な考えにつながって…ゆくゆくは太い"背骨"("屋台骨"の方がいいかな…)になる。
物事の多くは、そんなものではないかな…と常日頃思っている。



私が望むのは、来季にむけて、
残りのゲームで、"迷い"が感じられないサッカーを観られることに他ならない。


成熟度考→メダパニ!

2009年10月28日

前回の記事(「チームの成熟度」)の末に、
「今回は、チームとしての成熟度の差と言える」と綴った。
両チームの比較上は、明らかに仙台の方が成熟したチームだったと言える(と思う)。
そして、当然の疑問に行き当たる。
比較上ではなく、コンサだけを考えたとき、その"成熟度"はどうなのか? ということ。

いつも拝見させていただいている、whiteowlさんのブログに「軌跡。」という記事があった。
そこには、これまたいつも拝見させていただいている、フラッ太さんがトラバ(「自己嫌悪。」)されていた。

二つの記事を読み、私と同じようなことを気にされているなぁ…と感じた。
whiteowlさんがされていたのは、キャプテン上里のコメントに注目するということ。
その内容の変遷から、"チームの成熟度を探ろうとしたのではないか"と推察した。

私自身も、コンサの"成熟度"については考察をしてみたい。
が、ここで、"問題"を一つ感じた。
"コンサはどんなサッカーを目指していた(いる)のだろう…"ということ。
目指すサッカー像がわからなければ、成熟度を探りようがない。
また、来シーズンを妄想したとしても、補強のポイント(明らかに薄いSBは別として)がイメージできない。
数ヶ月後、"補強の記事は"、妄想をかき立てるネタとして有意義であり、オフシーズンの楽しみなのだが、このままでは、"妄想"はムズカしくなる。

ということで、"コンサの目指している(だろう)サッカー"を仮定的にではあるがおさえ、その上で思考(妄想)してみたい。

"コンサの目指している(だろう)サッカー"…"チャレンジ&カバー"…。
積極的な守備(ボール奪取が目的)→攻守の切り替えを早く→人数をかけた攻撃
という感じ…?
であれば、"コンパクトな布陣を保ち、かつ、より相手のゴール近くでサッカーをすること"が重要なポイントか…。
↑のように仮定した場合、コンサの狙いが機能すると、"相手の攻撃途中に多数割り込み、その上でチャンスを多く作れる"ということになるだろうか…。

なんだか怪しい感じはするが、これを元に思考(妄想)していく。

何に絞って見るか…今回は"前半"に注目してみる。
チームが主導権を取るという意味では、前半の出来は大きな意味をもつと思うので。
"相手の攻撃途中に多数割り込む"→これにより、相手のチャンスは減るはず。
"チャンスを多く作れる"→であれば、多数、シュートを撃てるはず…。
ということで、"前半のシュート数、被シュート数"をメインに見てみることにする。

どこまで遡るか…長丁場故、全部はキツイ…(-_-;)
脱クライトン後、そして現行のメインシステム4-1-4-1(4-4-2の時もあるけれど…)になってからのことに絞るか…。
とすると、第33節以降について見ることになるか。
ポジションとしては、このブログの流れから、CMFには注目。DFラインとアンカーにも注目するか…。

ということで、以下、データを少し。
【節、対戦相手、勝敗、トータルスコア、前半のシュート数-前半の被シュート数、前半の得点/前半のシュート数、CMF、前半の失点/前半の被シュート数、DFライン(左から)+アンカー の順】

33、緑様、○、2-1、+1、1/ 5、西君、宮澤、0/ 4、上里、石川、吉弘、西嶋+ダニ
34、岐阜、○、2-0、+1、1/ 6、西君、宮澤、0/ 5、上里、石川、吉弘、西嶋+ダニ
35、鳥栖、△、3-3、+7、1/11、西君、宮澤、2/ 4、上里、石川、趙氏、西嶋+ダニ
36、草津、○、5-2、+2、3/ 7、西君、宮澤、0/ 5、上里、石川、趙氏、西嶋+ダニ
37、水戸、△、1-1、-1、0/ 2、西君、宮澤、0/ 3、上里、石川、趙氏、西嶋+ダニ
38、愛媛、○、3-2、-1、0/ 2、西君、宮澤、1/ 3、上里、石川、趙氏、西嶋+ダニ 
39、甲府、●、1-2、-4、0/ 1、ハファエル、2/ 5、上里、吉弘、趙氏、西嶋+ダニ、宮澤
40、福岡、○、1-0、+4、0/ 7、上里、宮澤、0/ 3、西嶋、石川、趙氏、西君+ダニ(芳賀)
41、岡山、○、1-0、+6、1/ 8、上里、宮澤、0/ 2、西嶋、石川、趙氏、西君+芳賀
42、湘南、○、2-0、±0、1/ 4、上里、宮澤、0/ 4、西嶋、石川、吉弘、西君+芳賀
43、熊本、△、0-0、-2、0/ 3、上里、宮澤、0/ 5、西嶋、石川、柴田、西君+芳賀
44、桜様、●、0-1、+2、0/ 7、上里、宮澤、0/ 5、西君、石川、西嶋、芳賀+ダニ
45、徳島、●、0-3、-6、0/ 1、古田、宮澤、1/ 7、上里、吉弘、柴田、芳賀+ダニ
46、栃木、○、1-0、+7、1/ 9、上里、宮澤、0/ 2、岩沼、西嶋、吉弘、芳賀+ダニ
47、仙台、●、0-1、-7、0/ 2、上里、宮澤、0/ 9、西嶋、石川、吉弘、芳賀+ダニ

さて…
守備面については、前半は"頑張っている"と言ってよいか。前半の被シュートが5以上だと引き分け以下の可能性が高くなっている。
7本撃たれた徳島、9本撃たれた仙台には、攻撃面でのよいところをあまり作れずに負けている。
攻撃面では、ムラがあると言わざるを得ない(-_-;)直近の4試合(リーグ戦に限る)は顕著。
最少は1、最多は11…ただ、前半で4本以上撃っている試合は、勝つ確率が高い(負けは桜のみ)。
シュート数を、被シュート数が4本以上上回ったゲームは全て負け。
逆に1本でも上回ると、桜戦以外は勝ち点を拾っている。


被シュートを2でおさめたゲームは、41節と46節だが、いずれも下位のチーム…。

どうまとめるべきか…頭が"メダパニ"になってきた(>_<)
脳内リフレッシュ(リセット?)をしてから、日をあらためて再考(再妄?)してみるか…。
半端なものを公開するのはどうか…求む!救いの手(笑)


チームの成熟度

2009年10月25日

VS 仙台 (47節)0-1敗戦…。

今回は諸事情あって、あまり集中してゲームを観られなかった。
だが、ゲームを観たことには変わりないので、手短にまとめておきたい。

スタメン 4-1-4-1。
岩沼の名はなく、DFラインは左から、西嶋、石川、吉弘、芳賀。
個人的には、岩沼を観たかったが、"人がいる時"にはまだスタメンを取れるレベルではないということか…。
石川が戻り安心。このラインは、安定機能するだろうと感じた。

前半
上里が下がり目、宮澤は上がり目で4-4-2のような形が大半だったかな…と思う。
観ていて"面白い"ゲームにはなった。
ただ、その面白さは、"仙台の攻撃"VS"コンサの守備"という部分で感じたこと。
コンサの"ゴールの匂い"はあまりしなかった。
サイドの攻防が注目点。
中島とサーレスの2トップは左右にもよく動く。関口、梁は言うまでもなく。菅井、朴のSBもよいアクセントになっていた。
その中で、"サイドの守備"という点では、コンサは負けていなかったように感じた。
CB二人は、よいタイミングでサイドにも顔を出していたと思う。結果、Wボランチ気味にはなったが、上里も特に左サイドの守備には顔を出していたように思う。
DF陣の集中力は感じた。が、被シュート数は9。仙台の攻撃を最後の部分では、跳ね返していたが、起点潰しは有効にできなかったと観るべきか。
コンサのシュートは極めて少なかった。が、SBの上がりが極端に少なかったわけではない(ここはDFラインの相互関係をメインに、ぎりぎりの安定を保ちながら、よく上がっていた方だと思う)と思う。
布陣自体もコンパクトさを保っていたと思う。

後半
宮澤→ハファで、多少、リズムがコンサの方へ。
だが、"点を取るべき時に取れない"と苦しくなるのがサッカー。
65分に見せた、仙台のカウンターは見事だった。
ハファのエリア内突破、右からグラウンダーのクロス。これを林がストップ。
ここから、林→関口→梁→中原→梁→関口→中原でやられた。
コンサの"攻守の切替"も早くはなかったように感じた。林がクロスをストップした時点で、切り替えが早ければ(サッカーに"たられば"はないが)、あるいは失点まで行かなかったかもしれない。
60分前後は、仙台にはややきつめの時間となっていた。
ただ、仙台は、守備ブロックをしっかり組み、あわてないことで対処してきた。
63分ぐらいのハファのシュートが決定的で、あれが決まっていれば(しつこいがサッカーに"たられば"はない)展開は変わったかもしれない。
仙台に"しのがれた"上に、ゴールを許した…ということか。
この後、選手交代、システム変更で、"流れ"掴みを再度試みたコンサだが、ムズカしかった。

追伸
今回は、チームとしての成熟度の差と言える。
特に攻撃についてはそう感じた。
富田、関口、梁は流動的に動きかつ機能していた。
中盤の3人があれだけ動いても、チームの根幹のバランスを崩さなかった仙台。
関口と梁は、同サイドでプレーしたりする場面も多く観られ、バランスを崩していてもおかしくはないのに、崩れない。
今季の仙台が、昇格に値するチームであることを、証明されてしまったゲームだったと思う。
コンサも、来季の今頃は、今回の仙台のような"モノ"を示せるチームになっているだろうか…。


post by はげお

16:33

"観方"覚書 コメント(0)

猛妄想未来予想図

2009年10月22日

今回は…趙自己満足的妄想に走る!

観戦力向上がテーマのこのブログだが、今は"感染力向上"の危険と戦っている(-_-;)
もちろん相手はインフルエンザ。
諸事情あって、極めて感染してしまった確率が高い(T_T)。

こんな時こそ妄想だ!

次節を仙台戦を観た後では、なんとなく妄想しにくくなるような気がする…。
なので、一発目、来季への妄想に着手してみる。

基本、選手の加入は多くを望めなそうな状況なので、現有戦力で来季を妄想。
システム…4-1-4-1で妄想したいところだが、敢えて"初心に返る"4-2-3-1!

こんな感じか…

    キリノ

岡本   西   藤田

   ダニルソン
     芳賀

岩沼 吉弘  趙  西嶋

     高原

1トップはキリノ。西がトップ下にいると最も相性がよい(キリノの1トップが最も機能する)と思う。基本、キリノはポストプレーに長けた相方と、2トップの方が最も機能するとは思う。キリノが出停などの時は、4-4-2にした方がよい(と思う)。
SHは岡本と藤田に。古田が落ちる…。が、今シーズン藤田が左右両方をこなしていることが大きい。
岡本と古田はドリブラー傾向が強い。SHでは藤田は性質が異なるタイプ。
左右のSHは性質の異なる選手の方がよい。その方が、今シーズンも見せているような、試合中のポジションチェンジなどの幅が活きる(と思う)。
両サイドともドリブラーが有効な展開になれば、藤田に変えて古田を投入すればよい。岡本と藤田にしたのは、古田よりも岡本の方が、"ゴールの形"を持っているから(古田無得点だし)。ただ、この3人の"組み合わせ"で、SHは面白く回して行けそうである(砂川はどうなるんだろう…)。
ダブルボランチにはダニ&芳賀。2人を足して2で割ると、"チャレンジ&カバー"のバランスが最もよいように思う。
ダニがチャレンジ:カバー=9:1。芳賀がチャレンジ:カバー=1:9。
これが互いの長所を最も引き出す組み合わせではなかろうか。
アンカー芳賀がもたらした"無失点"の安定を、活かさない手は無いと思うのだが…。芳賀は年齢的にもキャリアのピークにさしかかっているし。
アンカーに芳賀がいれば、ダニもボール奪取に特化して問題ない(はず)。
ダニが出停の時は、横並びのダブルボランチで無難に。ダニと同等の"ボール奪取力"を持つ選手はいない(J2全体で見てもいないのでは?)
DFライン…
CBは吉弘と趙にした。ただ、今季はここに不安があったから石川を補強した(SBの補強と思っていたが、結果的にはCBの補強と言わざるを得ない)ようなので、何と言えばよいか悩ましい。
曽田、箕輪の回復。柴田、堀田の成長。それにより変わるのは、もちろん有り。吉弘-曽田あたりで将来的には落ち着いてくれるか…。
岩沼のところは、"過大評価"かもしれない(苦笑)。
何せ、まだ1試合しか観ていないから…。ただ、可能性は感じさせてくれた。
西嶋は右SB。左右をできる西嶋。西嶋には厳しいご意見があることも、皆様のブログを拝見して承知している。なるほど…と思うこともある。が、個人的には"西嶋のSBはイマイチ"と言うのは、贅沢だと思っている。日本レベルでSBは人材不足なのだから…。
SBについては、心底、自己満足的妄想が強い(苦笑)
なぜなら、そこに人材がいないと"西"や"芳賀"が配置されてしまうから。
トップ下(CMF)としては、西が秀でていると個人的には思う。
それは、上里、宮澤と比較すると、プレーの幅(無難にできること)に差があるから。また、選手間をつなぐ"接着剤"としての能力も西は高い。
GKは高原。現時点では、不動になりつつある。今シーズンで"化けた"と言っても良いか。いや、チャンスが与えられれば、もっと早くから活躍していたのかもしれない。

センターラインの配置で、攻守両面を安定させることはできないか…と考えた(妄想した)とき、今シーズンで観たことから言えば…

得点が取れていた期間→西が前目でプレー。
失点しなかった期間→芳賀がアンカーでプレー。

と思う。
ならば軸は、そこに置くべきではないだろうか。

惜しくも、こう妄想すると、宮澤、上里、古田がスタメン落ちになる。
が、宮澤と上里は、西&芳賀と同等の安定感を出せなければならないと思う。
古田は、岡本と同等の決定力を示さなければならないと思う。
上里は左SBでの進化も考えたい(ゲームをSBから作るプレーヤーになれる可能性を、あの左足に持っているから。右SBの方が左足をピッチの内側に置けるからよいかも…)が、守備のポジショニングの部分で、すでに岩沼に劣っていると思うので、キビシイか…。

サブは…
GKの誰か。
DFの誰か。
古田
上里
宮澤

になるかな…。
FWDFとしての中山の能力は捨てがたい(気もする)。
となると…
GKの誰か。
古田
上里
宮澤
中山

今シーズン以上に、サブの椅子取り合戦は激化するか…。
よい傾向だ(サブを考えてみても…砂川どうなるんだろう…)。

自己満足妄想全開である(苦笑)公開しない方がよいようにも思ったり…。
ちょっと具合が悪くなってきた気がする…(-_-;)ので、こんな時くらい、羽目を外して妄想するのも悪くない。
後から読み返して、"何じゃこりゃ?"と思うのも、また修行である(かな?)

インフルエンザが発症したら…仙台戦…まともに観れないかも…(苦苦苦)

来季の妄想については、あとはオフシーズンの楽しみとしよう(もうシーズン中にはしない! するべきではないと思うので。今シーズンのコンサを、"目を凝らして見届ける"のが大事な修行だと思う!)。


きっかけに…。

2009年10月21日

VS 栃木(46節)1-0勝利…

久々リアルタイム観戦(スカパー!だけど)。
気温は…試合の大半は10度以下かな…。ここ数戦おとなしい風の厚別。滑りやすいピッチ。

試合の注目点は、"戦術的な狙い"が感じられるゲームになるか否か。
前節からは、個人的には"戦術的な狙い"が感じられなかった(-_-;)
主力を欠くとはいえ、ベテラン2人が先発し、その状態…。
試合間隔は狭いが、何かを見せられなければならなかったゲームだったと思う。

スタメン…4-1-4-1で…目を引いたのはやはり左SB岩沼。もちろん期待。もう少し早くに観られてもよかったように思う。
CBは吉弘、西嶋。個人的には、もう一試合ぐらいは柴田を観たかったが…。西嶋のCBでDFライン中央の関係は、安定感を増すはずと思った。

相手との関係で言うと、サイドの攻防を制することができるかどうか。
ここが勝敗の分け目と思って観戦。

以下、覚書。

まず、率直に、前線にキリノがいるありがたみを感じた。
キリノはかなり"怖さ"を感じさせる存在となっている。
1トップのシステムで、そこが務まるのは、現状ではキリノしかいないと言ってよいかもしれない。
ゴールについても、キリノの執着心と、あそこで"オーバーヘッドか…"という意外性によるもので、キリノ個人の力量によるところが大きかったと思う。
これは、コンサが本来狙っている、攻撃が機能してのゴールとは言えないだろう。
再び、西大伍が前のほうで使われる時が訪れるのを、待とうと思う。
西の、パスを足下でおさめられ、かつ、動いてももらえる特性は、貴重なんだと改めて思っている。

栃木の出来は、よかったとは言えないだろう。ミスも多かったし、自信を持ってプレイしていない感じも見受けられた。
ただ、栃木をその状態にさせたのは、コンサがサイドの攻防を制したから(と思う)。
その点で考えると、両SBと宮澤のはたらきが大きかったと言えるのではないか。
前者はともかく、後者については「?」と感じられる方もいるだろう。
だが、今節の宮澤のプレーエリアは、中盤で左右にかなり広かった。
また、同じくCMFだった上里が前がかりなシーンが多かったし、古田もよく中へ侵入。
そのような状況の中で、ダニのカバーも含めて、守備的に宮澤は貢献していたと思う(結果として、4-1-4-1というよりは、4-2-3-1もしくは4-4-2に感じられたが…)。
脳内疲労も肉体疲労も大きかったと思う。
攻撃面ではイマイチに感じられた方も多いだろうが、守備面で宮澤が背負っていた負担を考えると、多くを求めるのは酷とも思う。

サイドで主導権を取れなかった、栃木には"攻撃に迷い"が生じたように感じた。
結果、バランスを崩したのではないかと。
前と後ろの意識の差ができて分裂気味に…布陣も間延びしていた。

スペースがありハイプレッシャーを受けなければ、コンサは主導権を握れる。というか、握れなければ数年はJ2だけれど…。
その中で、それなりのサッカーを見せることができたのではないだろうか。
ただし、もっと緩急をつけられなければならなかったのではないかと思う。
目に見えて、"緩急"が付いた感じのプレーは、芳賀が見せた1回きりだったかと…。
それ以外は、縦に急ぐ感じになっていたのは否めない。
守備時には人数がかかっているのに、攻撃時は3~4人しか、画面に現れない。
今回は、完封&継続中だった無得点が打破できたわけだが、上位チームやJ1に通用するサッカーが観られたわけではないと思う。

守備面は、コンパクトに、ラインを高く保つ意識は感じられた。
左SBの岩沼は、Jリーグ初出場で、序盤滑ったりもしたが、及第点以上のものを見せてくれたのではないか。
ボールを動かす部分では、"セーフティーファースト"に意識が偏りすぎだったようにも感じるが、それは有りだと思う。
何より、ポジショニングの面では、"絞る開く"のバランスがよかったし、判断もよかった。
対人でも、自分より大きな相手にも、安易には負けていなかった(と思う)。
左SBとしては、試合勘や経験を積むことで、さらにやれることを増やせるような可能性も感じた。
次節での起用については、どうなるか(仙台相手だし)?だが、今シーズン、あと数試合は見てみたいと思わせてくれた。

むしろ、"アンカーダニ"に疑問符がついた(-_-;)
私のブログでは、"アンカーダニ"について、どちらかというと否定的な内容に傾いてきているので、単に私が"ダニ嫌い"と思われる方もいるかもしれない。
が、率直に、私はダニが大好きである!
なので、もっとよい活かし方はないか?といつも考えて(妄想して)しまうのである(笑)
今節でも感じたが、ダニのカバーのポジショニングは???である。
コンサは、DFラインからのビルドアップ時に、CB間がかなり空く。
なので、攻撃していてロストボールが早かった時は、そこの穴を埋める必要は、絶対にある。
ただ…ダニはそこに極めて入ってくれない。
ダニが自陣深くまで戻った場面が1度あったが、それは、上里(だったかな?)ダニ間での戻しパスが繋がらずに、相手の攻撃を受けてしまった場面。
自分のミスがらみだから、流れの中で、ゴール前まで戻りクリアするプレイをするのは当然。
やはりダニは基本的にDFラインには組み込まれない(と思う)。
なので、CBにかかる負担は言うまでもなく、本職が極めて少ないSBにも負担がかかる。また、CMF(今日だと特に宮澤)にも…。
DFラインが相互関係でバランスを取る意識でやると、攻撃参加には積極的に加わりにくい(と思う)。
結果、厚みのある攻撃はしにくい状況にはなるだろう。
ダニの繋ぎのパスも、今節はイマイチ。これは、周囲の顔出しにも関わるので、もちろんダニ個人の問題ではないが、成功率100%のパスを出してほしい場面でも、そうではないパスコース選択が見られる。
ダニは下げるパスよりも、上げるパスを選ぶ傾向が強い。成功すればよいのだから、周囲との関係性で成功率を上げられれば、もちろん問題ない。
ただ、わりとスペースがあった今節で考えると、もっと成功(確実につなぐ)できないと、上では通用しないと思う。
ダニの身体能力は抜群である。が、今回観戦していて少しだけ?を感じる部分があった。
それは、アジリティ…。
アンカーというポジションの特性上、スペースを埋めて、相手を見る状況は当たり前にあり、ダニもそういうプレイをしているが、
"見る"から"瞬時に出る"という部分が、遅いように感じてしまう場面があった。
もちろん、ここは、判断が伴ってのものなので、ダニのアジリティが低いと決めつけるのは軽率と思う。
が、日本人(東アジア人?)はわりとアジリティは高いので、ダニ自身の"判断力"は上げる必要があるのではないか。
強いチーム相手の時には、"空転り"させられつづける可能性もあるように思った。

追伸
無得点脱出&完封。
スコア上は、"よい流れ"を取り戻せそうな、きっかけにできそうなゲームではあった。
次節、仙台戦は、今シーズンの集大成が観たいゲーム。
主力が揃おうが揃うまいが関係ない。
この一年で、"チーム力は向上した"…そう思えるゲームが観られることを切に願う。


post by はげお

22:14

"観方"覚書 コメント(2)

これほどとは…(-_-;)↓↓↓

2009年10月18日

VS 徳島(45節)0-3完敗

前節の桜戦、攻守のつながりが薄く感じ、迫力ある攻撃ができなかったコンサ。
今節では、"攻撃の迫力"をどのくらい取り戻し、"得点の匂い"を感じさせてくれるかに注目しようと思っていたのだが…。

スタメン…どうやらそれどころではない。
システムは4-1-4-1と紹介されたが、

      中山

砂川  宮澤  古田  藤田

      ダニ

上里  吉弘  柴田  芳賀

      高原

正直、目が点であった。
累積の西嶋不在をどうするのかは、注目だったが…。
試合前に情報を得ない主義で、書くまで情報収集しない主義だが、さすがに欠場の原因は、ゲーム後にすぐ調べた(-_-;)
石川=インフルエンザ、西=左足故障、キリノ=発熱。

しかしながら、来季を考えると、このメンバーでどんなサッカーができるかは、面白い注目点となった。
特に、CB2枚と左SB上里。
ここは、来季を現実的に考えると、レギュラー的に機能しなければならないようにも思った。
相手は徳島で、またもや"試金石"ゲームであったと思う。

果たして…

シュート1本で、完敗である。
3失点のディフェンスに安定を感じられなかったのは、そのとおりである。
しかし、それ以上に、攻撃が気になった。
守備が安定していなければ、よい攻撃はできないのは当然なのだが、それでも、攻撃が気になった。

このゲームのピッチに立った選手たちは、"どう攻撃するか"が見えないままに90分を過ごしたのではないだろうか。
徳島は、逆にその点ははっきりしていた。羽地、柿谷を効果的に活かすサッカー。

中山はわりとしっかりポストプレーをしていたと思う。そのボールを受けた選手が、どういうイメージで攻撃するか。
サッカーの基本と言えば基本だが、"3人目の動き"の質が問題であったと思う。
そして、それに伴うが、"意外性"のない攻撃になり、フィニッシュ前にことごとく潰された。
宮澤の意識が、後ろに偏ってしまっていた(と思う)のも"意外性"のない攻撃になった原因と思う。
宮澤を批判する気はさらさらない。なぜなら、宮澤も守備を安定させることに対して、尽力していたように思うからである。
顕著なところでは…少なくとも、前半のうちに2回は、最後尾まで戻ってカウンターを阻止している。
ダニがアンカーの分、カバーが必要で、4-1-4-1というよりは4-2-3-1に近くなっていたと思う。
それだけ宮澤が守備に引っ張られていたと言える。
結果、ボールの収まり所が中山に集中し、意外性を欠くことにつながったとは言えないだろうか。

DFラインも高くしようという意図は感じられたし、中山も前線からプレスをかけていた。
"コンパクトにしてプレス"を狙ったように思うのだが、中盤でボールを奪えず、押し込まれたと思う。
押し込まれると、天皇杯を含む2戦の出来が悪く、ホームで意地でも勝ちたい徳島は、積極的なプレスをかけてきた。
プレスをかわしながら、GK、DFラインでパスを回し、フィード。
ただ、行き先は中山。
わかりやすく、守りやすいことこの上ない(と徳島DFは感じたのではないだろうか)。

つなぐ攻撃が機能しない時点で、別発想で点を取りに行くことはできなかっただろうか。
例えば、古田にボールを集め、ドリブルでファールをもらう。
コーナーをとるようなプレー(サイドにロングフィードをして…)を多くする(後半はコーナー0じゃなかったか…な)。
攻撃がうまく機能しないときに、"セットプレー"狙いをするのは、定石とも思うのだが、そのような気配も感じ取れなかった(色々な観方はあろうかと思うが、少なくとも私には)。

失点については、1点目は…なんと言ってよいか。
高原があそこまで前に出てボールに先に触ったことは、+に評価したく個人的には思う。
2点目は、吉弘だったかな…コーナーに逃げてもよかったと思う。
3点目は…エリア外だったし、なんとかしてもらいたかった(柴田だったかな?)。

1点目、2点目は、コーチングで、なんとかできたようにも感じている。
守備面も、攻撃面も、今季、わりとポジションを変えても固定メンバー的に戦ってきた、弊害が出たと言えるかもしれない。

"気持ちの問題がなかった"とは言えないと思う。
が、気持ちの差だけで負けたとも思えない。
上記したが、徳島は強い気持ちで向かって来た。
ただ、コンサも、特に久々に先発に名を連ねた選手は、期するモノを持って臨んだはず。
藤田(久々先発ではないが)の"黒髪"もその表れか…?

結局、"迷っているサッカーでは勝てない"、というだけのことのように感じたゲームだった。

追伸
終戦(湘南と甲府の結果を確認していないけど…)だが、次節以降の奮起を期待したい。
このままでは、来季の昇格もムズカシイと言わざるを得ない。
次節、栃木戦でももちろん何かを見せてもらいたいが、その次の仙台戦。ここでは、怪我人が戻ろうが戻るまいが、来季につながるモノを見せてもらいたい(そして多少安心したいし、来季の"妄想"も楽しみたいと思う)。


post by はげお

23:41

"観方"覚書 コメント(2)

11人の長所を組み合わせて機能させるのはムズカシイ

2009年10月10日

桜戦。
あと一歩のところでの敗戦。
だが、"あと一歩で勝ち点3だった"というようには感じない。
それは、得点の匂いが感じられなかったから。

香川投入から次第にペースを握った桜。

桜は香川という攻撃の武器(長所)の使い方を、チームとして熟知していた。
一方のコンサは、守備の武器(長所)は一定程度活かしていたと思うが、攻撃の武器はどうだっただろうか…。
そもそも、コンサの攻撃の武器とは何なのかという問題にもなる。
最後の1点に現れたのは、ここの差とは言えないだろうか…。

コンサがいい形で得点できるのはどんな時か。
それは、"人数をかけた攻撃"ができている時と思う。

キリノや藤田のスピード、古田のドリブル、上里やダニの左足…
表面的なモノを探しただけでも、武器にできそうなものは見つかる。
ただ、これらが単発では効果を発揮しない。
コンサの場合は、"全員攻撃"をしていく中で、効果的にこれらを使用できないと、"よいゴール"を得るのはムズカシイ。
単体で様々に優れる"香川"をチームとして活かせられれば、それだけで"よい攻撃"へとつながる桜とは、決定的に異なる(と思う)。

では、"全員攻撃&全員守備"がしやすい状況はあっただろうか。
後者はともかく、前者はなかったと捉えるべきではないだろうか。
観ていて感じたのは、"攻守のつながりが薄かった"ということである。

攻撃がよい時のコンサのイメージは…
"ある程度前に出て全員守備→全体の切り替えを早くして、人数がかけられた攻撃をする"
だと個人的には思う。
つまりは、"攻守のつながりが厚い時"と言えるかもしれない。

桜戦では"全員で前に出る"が、やりにくい状況だったのは否めない(と思う)。
チーム全体を一つとして観ると、どちらかと言えば"後ろに意識がいっている選手"が多かったのではないだろうか。

この点を、アンカーが芳賀からダニへ変わったことから思考(妄想)したいと思う。

拙ブログに綴った、"動"と"静"を説明に使いたいので、下記の2つを参照。

"動"?!"静"?!
“チャレンジ&カバー”のキーは、気配り上手。
さらに補足を加えて…。

"動":チャレンジ>カバーの傾向が意識面で強く、かつ、その方が(プレーの性質上)長所を発揮しやすい選手
"静":カバー>チャレンジの傾向が意識面で強く、かつ、その方が(プレーの性質上)長所を発揮しやすい選手

ダニは前者、芳賀は後者。

アンカーが芳賀の場合、2枚のCMFとCBは、チャレンジの意識を強く出してプレーすることができていた(と思う)。
ここがダニに変わるとどうなるか。
前回のスタメンで、"選手の意識"にしぼって考えると…

      キリノ

藤田  宮澤  上里  古田

            ダニ

 西     石川  西嶋  芳賀

       ↓

       動

 動   静   静      動

       動

 静   静   静   静

という感じではないだろうか。
アンカーの十分なカバーを受けられないDFラインは、相互に"静"の意識を持たなければ、桜の前3枚と対峙するのは難しかったはず。
CMFの宮澤、上里は、守備時には"静"の意識を強める必要がある。しかも後ろ方向に。
それは、ダニは決定的に"動"でなければ長所が発揮されないため。
画面上で追っても、守備時に宮澤、上里がダニを追い越して下がるシーンを確認できる。

アンカーの位置=バイタルエリアと言ってもよいか。
とすれば、バイタルエリアが空くと守備的には脅威なわけだから、前後から埋めるカバーが必要になる。
CBのそれはカバーであり、ある意味でチャレンジと言えるかもしれない。自分の位置を空けなければならないのだから…。

アンカー芳賀は周囲のカバーの意識を下げることができる。
表現が適切ではないかもしれないが、例えば、チャレンジ:カバー=5:5のモノを、チャレンジ:カバーを7:3や8:2にできるということ。
アンカーダニの場合、周囲は、チャレンジ:カバー=5:5のモノを、チャレンジ:カバー=3:7や2:8にしなければならない。

ダニを批判しているわけではないので、誤解の無きよう。

ダニはチャレンジの象徴のような選手。
チャレンジ&カバーという戦術の上では、得難い貴重な存在であることは間違いない。
チームとして、ダニの所に追い込むようなことを守備で狙い、うまく運べば、ダニは100%に近い確率でボールを奪取するだろう。
そういう狙いが機能しない時がキツイ。
ダニ個人だけを観ても、ゾーンに張り付いてるダニは脅威ではない(と思う)。
ダニの守備的長所を最も発揮できるのは、その高い機動性を活かし、"相手の意識の外からあたれる状況"の時ではないだろうか。
ダニが"見えている状況"では、相手への脅威は下がると思う。なぜなら、ダニがゾーンに張り付いてるなら、避ければよいのだから…(ダニとはいえ球より速く動けるわけではない)。

ダニは抜けた能力を持った選手と言っていい。
攻守に力を発揮してもらいたい、コンサにとっては"存在だけで武器"である(と思う)。
ただ、その活かし方には一考の余地があるのではないだろうか。
ダニがチャレンジしやすく、かつ、周囲がカバーに傾きすぎない(CMFの負担は大きいから…)ようなバランスが取れれば…。
現状で"最も強いコンサ"が観られるのではないかと思う。

趙のケガ、吉弘の出停でCBが難しかったので、桜戦のDFラインになったとも思う。
吉弘は次節は出られる。
その時に、"ダニと芳賀の共存"の、"本当の答え"が観られるような気もしている。

追伸
わかりにくいな…この記事は。
自分がわかれば目的は達成なのだけれど、公開している以上は、反省しなければ…。


よいとも悪いとも言い難し…

2009年10月09日

VS 桜(44節)0-1敗戦

15度を下回る気温、厚別にしてはまたもや珍しいことにほぼ無風。中2日での試合。
コンサよりは、桜への影響が大きいピッチコンディションだったのではないだろうか。
"滑った回数"は、コンサの選手に多かったように思うが…。

この試合の注目は、ダニ芳賀の共存。

スタメン。ダニ、芳賀両名の名があった! しかし…ダニをアンカーに置き、右SBに芳賀…。
DFラインは、左から、西、石川、西嶋、芳賀…。
率直に感じたのは、"ビミョー"ということ。
確かに、ダニと芳賀は共存しているんだけど…芳賀のアンカーとDFラインで安定していた守備をいじったコンサ。
守備面がどう機能するかが注目となる。
逆に、桜。4バックで来たか…。香川はベンチスタート。
サイドの攻防も注目点となる。

前半
ほぼ膠着状態だったとは言えるが、それでも贔屓目無しに、ややコンサに分があったと観る。
サイドは両チーム譲らずという感じ。
トップへのロングボールも、お互いにおさまりがあまりよくない。
落ち着かないゲーム序盤だった。
コンサのアンカーダニとDFラインは、連携で守っている感じではなかったと観る。
ダニは相変わらず、DFラインに組み込まれるような場面が観られなかった(と思う)。
ただDFラインの構成が上記のとおりだったため,
"動"?!"静?!で綴った分類に当てはめると、4人全員が"静"だった。
"チャレンジ的守備"はなりを潜めたが、ダニのカバーを受けずとも、4人のポジショニングの良さや、相互配慮が良好で、桜にやりたい攻撃をさせなかった(と思う)。
その分、SBの攻撃関与が少なかった。左の西はそれでも攻撃参加していた方だと思うが、右の芳賀のオーバーラップは極めて少なかった。
ややコンサに分がある前半になったのは、宮澤の働きと思う。
今節の宮澤は、かなり広いエリアでプレーしていたと思う。サイドにもよく顔を出していたが、特に上下運動は目を引いた。
ロングフィードが来そうなら、2トップのような位置に、中盤で楔が必要な状況なら、ボランチの位置まで下がって顔出しをしていた。
宮澤の動きで、桜よりはわずかに"ボールのおさまり"という点で、勝っていた前半だったと思う。
前半、コンサのシュートは7、桜は5。決定機は互いに極めて少なかった。

後半
小松→香川。香川が入ったことで、ペースが一気に桜に行くかと危惧したが、それほど顕著にペースは移らなかったと思う。
ただ、香川がわりと左サイドでプレーしたため、コンサの右サイドが次第にキツくはなったのだろう。
古田→砂川で藤田を右サイドへ。
"チャレンジ傾向"が弱いDFラインは、ポジショニングのよさで、攻撃をよくしのいでいたが、次第に後手に回る様子も見られるようになっていた。
西嶋、石川がイエローをもらったのも、そのあらわれかもしれない。
宮澤→ハファ、上里→中山と交代。
80分頃は、両チームとも間延びがひどい状況になっていたと思う。画面上で観ている分には、選手間が両チームとも長く、スカスカに感じた。
コンサはジャッジに助けられた部分もあったと思う。
そして失点。
スカパー!では、乾か誰かのアップが映されていて、わかりにくかった(-_-;)が、西嶋がカイオに競り負けて、こぼれをカイオに拾われシュートを打たれた(カイオのシュートに対応しに行ったのは石川)。
高原はよく防いだが、こぼれが香川の前に。この時、芳賀、西が香川を挟む形で、エリア内のスペースをカバーしていたが防げず。
だが、この失点時の4人を責める気はさらさら無い。
香川はやはり"何かを持っている選手"なんだなぁ…とは思った。
と同時に、"静"の選手を4人並べたことによる"短所的なモノ"(いい言葉が…見つからない)が出てしまったようにも感じた。
後半は、コンサのシュートが3に対し、桜は6(だったかな…)。
"ゴールの匂い"のあるシュートは、桜に多かったように感じている。

追伸
評価がムズカシイ試合だったように思う。
情報を収集してから、もう一度、見直してみたいゲームとなった。
ただ、もう少し思考してから書きたいと思うのだが、"アンカーと4バックの連携"はやはり必要なのだ…と感じた。
"終戦"かもしれないが、来期に向けて、目的意識の感じられるゲームを、今シーズンの残りで見せ続けてくれることを、切に願う。


post by はげお

00:40

"観方"覚書 コメント(2)

藤田俊哉"38歳祝砲"で好調コンサを止める

2009年10月06日

VS 熊本(43節)0-0ドロー

暑い…。30度弱の気温。アウェー。
しかし、前節はよい勝ち方だったし、次節は桜戦…流れを切りたくないゲーム。
何より、1,2クールの"借り"を返さねばならない、意地でも勝ちたいゲーム。

だったのだが…。

この記事のタイトルのようになってもおかしくないゲームだった。
勝ち点1を拾えたのは、良い流れできていた今のコンサの"運"かもしれない。

以下覚書。

スタメン。CBに柴田。今期初。観たいと思っていた選手だったので注目。セットプレーで活かせるか…。
サブ。ダニの名が。芳賀との共存問題(?)の答えが早くも観られるか?と思いながら、"ダニの途中出場"がイメージできず…。回復したことを喜ぶ。
相手では…木島、市村はクサい。が、藤田俊哉にやはり注目。38歳の誕生日…何かを持っている選手だし、スカパー!の紹介では2トップの一角だった。要注意。

書きにくいので、今回は前後半で分けないことにする。
前半、コンサが狙ったのは、多分、"省エネサッカー"。
ブロック形成+前からのプレスは弱め。そして、前節の再現を基本的には狙っていたと思われる。
ただ、この試合で最も"狙いどおり"に進めたモノは、熊本の守備ではなかったか。
熊本の守備は、"コンサのMF4枚を自由にさせない"ことを大前提にしていたのではないかと観る。
キリノへのロングフィードについては、意識を切らないことで対応していたと思う(引いて"がっちり"というよりは、"ヨーイドン!"もありという心の構えで)。

コンサの攻撃は、前節同様に後方からキリノへ(スペースであったり、ポストであったり)+サイドへの展開。
これで、相手の布陣を間延びさせつつ、宮澤、上里を楔的に使っての攻撃を加え、支配することを狙ったように思う。
しかしながら、熊本は、コンサのMF4枚を自由にさせないように人数をかけてきたため、
SB→SHのところや、キリノのポスト、DFラインまたは芳賀→宮澤、上里のところが有効な攻撃につなげられなかった(と思う)。

"熊本の、コンサのMF4枚を自由にさせないように人数をかける"は、以下の2点について、特に有効だったと思う。
ひとつは、その意識を持つことで、コンサの狙いに反して、布陣が間延びしなかったこと。
ひとつは、"怖い攻撃"がキリノを狙ったスペースへのフィードのみになったこと。

コンサの"ゴールの匂い"がするプレーは、キリノがスペースに抜けたものしかなかったのではないだろうか。
しかし、キリノのスピードがいかに驚異とはいえ、意外性が無く、意識を切っていなければ、ある程度守られてしまう。
そして、攻撃を思うように組み立てられないコンサは、攻撃機会が少ないこともあり、また縦に急ぐ傾向を見せた。キリノあたりはDFラインにプレスをかけはじめる。
これによって、逆に間延び気味になったのはコンサだった。
芳賀がチェンジオブペースをはかっても、前にわたったボールの運びを急いでしまっては、元の子もない。
私が感じたのは、コンサの後ろ5枚と前5枚が分断してしまっているということ。
前節、コンサが湘南にやったことを、熊本にやられたと観てもよいかと思う。
コンサが、田原、サイド潰しをしたのと同様に、宮澤、上里、サイド潰しをやられた…。そして間延びさせられる。

芳賀がイエローをもらったことも、ゲームバランス的には影響があったと思う。
上里が後ろ向きで受けたボールを芳賀に落とす時にパスミス。
藤田にわたって、嫌なショートカウンターになりそうなところを芳賀はストップした。
芳賀のプレーは必要だったと思う。上里は自由なプレーはしにくい状況だったが、ここのミスは痛かった。
上里に入ったボール自体は、わりと丁寧なグラウンダーのボールだっただけになおさらそう感じた。

熊本の攻撃でいうと、藤田俊哉のプレー判断、ポジショニングは光っていたと思う。
ピークを過ぎているのはそのとおりと思うが、経験値と高い技術を発揮していたと思う。
両チームを通じて、最も"ゴールの匂い"がするプレーをしていたのは、藤田俊哉だったと感じている。
PKの場面もしかり。
映像確認すると、"うーん"と思ってしまう部分もあるが、あれがシミュレーションにならない(ファールに見えることは見えるけれど)のは、藤田俊哉というサッカー選手が長きにわたってフェアプレーに努めてきた賜物とも言えるので、素直に敬意を表したい。
もちろん判定には何の不満もない。
熊本のPKは木島。前節PKストップをしている高原のことを研究しなかったのか…はっきり言ってラッキーだが、高原はよく止めた。
ただ、藤田俊哉が蹴っていたら、あっさり入れられて、バースデーゴールと勝ち点3を献上したのでは…という気がしてやまない。

コンサのシュートは5本。チャンスを作れないゲームになった。
コンサのコーナーは4本だったか…。柴田がいたので期待はあったのだが、精度が高いとは言えず、柴田もノーチャンスだった。
暑い中での試合であり、セットプレーは大事にして欲しかったが、ルーズな感じになったのは(いろんな観方はあると思うが)否めないと思う。

中2日となるが、次節、どんなサッカーを観せてくれるか期待したい。
桜とは、システム上から考えても、わりと相性は悪くない(と思う)。
何より、"芳賀とダニの併用があるか"が注目点。
今節もPKを取られはしたが、失点は0。"芳賀アンカー"で守備は安定したと考えてよいだろう。
ダニをどう加えるかで、今までと違うサッカーが観られる可能性もある。
1クール同様の"快勝"を期待しながら観戦したく思う。

追伸
個人的には、ダニ、芳賀は併用してもらいたいと思っている。
アンカーに芳賀を置き、ダニはその前で、CBのカバーと自身のポジションを空けることを気にせずに、ボール奪取に特化できる"縦の関係"がベターではないだろうか。その場合、"CMFを誰にするのか"という別の興味も生まれる。


post by はげお

00:11

"観方"覚書 コメント(0)

"動"?!"静"?!

2009年10月01日

湘南戦について、高評価をされているサポが多いように思う。

フラッ太さんは、もう1つの意味。の中で、「これまでの今年のベストゲーム」と評価されている。
その理由は、"組織サッカーの狙いを体現できての勝利"と感じられたからと思う。

私自身も同様のことを感じて、快勝?!辛勝?!という覚書に記した。

ダニ、趙が欠場で、状況は苦しいはずだったのに、チームとして狙いを持って攻守に機能するという点では、価値あるゲームとなった。

では、怪我人が戻って来たときには、どのようなサッカーを目指すのだろうか。
布陣、配置はどうするのだろうか。
最高の妄想ネタが天から舞い降りてきた…妄想しない手はない(笑)。

芳賀とダニの相違点について、この間考えて(妄想して?)きた流れがあるので、そこを足がかりとして妄想していきたい。

ダニと芳賀の違いを具体的に整理すると、とてつもなく長くなるので、極力、端的に表現を考える。
なかなかムズカシイが、ダニ="動"、芳賀="静"というのはどうだろうか。

ダニは、その圧倒的な身体能力があって、人やボールに対して高機動で動き、ボール奪取をすることができる。
芳賀は、西嶋が「黒子」と表現したように、目立たずとも、的確なポジショニングをし、"出る""待つ"の判断で守備をする。

動くことによって長所が発揮されるのがダニ。(スペースを埋めて動かないダニは、「そこにいるだけ」というように見えてしまった場面もあった)
静かに微調整を行うことで長所を発揮しているのが芳賀。(守備的バランサーと言える。)
言葉を換えると…
「自分のポジションを積極的に空けるのがダニ、基本、空けずにプレーするのが芳賀」とも言えるか。

守備に大きく関与する、DFラインとアンカー。ここの人材を、"動"、"静"に分類してみる。
SBはイシさんサッカーでは"動"でなければならないので、アンカーとCBについて分類。
私的には以下のようになる。

ダニ=動、芳賀=静
吉弘=動、趙=動、石川=静、SBであるが西嶋=静、(曽田=静)

二択でわけると上記のようなイメージ。石川は"動"のような気もするが。

石川がSBではなくCBで使われるのも、これに関係するように思う。
シーズン序盤、吉弘、趙の組み合わせの時は、吉弘がバランス取りを意識し、趙は身体能力を活かして積極的に動いていた印象がある。
が、吉弘は本来は"動"の選手と思う。だから西嶋(静)が時にスイーパーのようなプレーをしなければならなかったのだと推測する。

CB+アンカーに"動"の選手ばかり配置されると、守備はムズカしくなる。
真ん中が空きやすくなると、危険性は増える。
DFラインを左から、石川、吉弘、趙、西嶋と組むことはできるのにそうしなかったのは、アンカーをダニで考えると、

   動

静 動 動 静

となってしまい、中央のスペースが不安な上に、SBというポジションがもつ"動"の性質まで踏まえると、安定させるのが困難だからではなかろうか。

ダニや趙のように、"動いてナンボ"の選手の長所を発揮しきるには、カバーに長ける選手が隣接する必要があるのではないか。
吉弘-趙でCBを組んでいた時に、西嶋が右SBにまわったのも、ダニの1ボランチ時に、CMFに西、宮澤が配置されたのも、そのためと思う。

whiteowlさんがコンビネーション。の中で書かれているように、重要なのはコンビネーション。
"互いの長所を発揮しやすい組み合わせ"を、サッカーでは追究していかなければならないと思う。


では激妄想。
ダニ、趙が復帰したとして、観てみたい配置。
システムは4-1-4-1で。

    キリノ

藤田 ダニ  西  古田

     芳賀

上里 石川  趙  西嶋


ダニは便宜上、CMFの1枚にしたが、相手のビルドアップに割り込むポジション取りに特化する、フリーマン。
西は、多分、コンサの中では、攻守において"サッカーがうまい"攻守バランサーで、コンサ随一の"接着剤"。
芳賀は守備的バランサーで、DFラインの負担を減らすことを重視。
左SBは悩むが、上記の考え方では、石川をSB配置にしにくいので、上里。
湘南戦で"ロングボール"も有効に使えていたことを踏まえると、最終ラインに上里がいると、その左は精度も高く、十分な起点となれるのではないかと推測。
上里は守備面で不安があるので、まずは、追い越さないSB(昨年のように)で、フィードマシーンとなることから始めても面白そうである。

宮澤がはずれるのが妄想とはいえ惜しい…(苦笑)
ちなみにこれを"動""静"で分類すると↓のようなイメージか。

     動

動  動   静  動

     静

動  静   動  静


これは、チャレンジ&カバーを全員が均一にするのはムズカシイから、分担によって成り立ちやすくしているだけとも言えるかもしれない(苦)

追伸
今回の記事は、拙ブログなんかに目を通して下さる皆様には、わかりにくい内容になってしまった。
元より自身の為のブログではあるが、私的"動""静"の概念を、もっと言葉にしなければ伝わらないだろう…。
反省…。