階級を上げたら苦戦?ふ~ん

2022年12月20日

記録として残したいだけなので
関心のない方はスルーしてください。長文になります。


12月13日に井上尚弥が世界バンタム級でアジア人初の
4団体統一を果たして以降、毎日目にする記事は
スーパーバンタム級では苦戦する です。
しかも現スーパーバンタム級2団体統一王者までもが
「体格に勝る俺には勝てない」 と。

しかし私に言わせれば 「はぁ?何言ってんの」 です。

53.52kg以下 ⇒ バンタム級のリミット
55.34kg以下 ⇒ スーパーバンタム級のリミット
その差は僅か1.82kg ですが
私が言いたいのはそこではありません。

現在のプロボクシング世界戦における計量は
前日の午前中または午後イチです。
殆どのボクサーは過酷な減量をし
計量時間に合わせてリミット以下に落とします。
そして計量にパスした後は試合までの約18時間に
水分や栄養補給を行い適度に体重を戻します。

なのでスーパーバンタム級の世界戦で
試合時に55.34kg以下の2人が
グローブを合わせているわけではありません。

井上尚弥の日頃の体重は約60キロだそうです。
そして世界戦の計量に照準を合わせて減量し
バンタム級であれば53.52kgギリギリで体重計に上がります。
その後は腹を下さないよう細心の注意を払いつつ
まずは水分、そして消化の良い液状の食べ物。
体が慣れてきた夜にはウナギなど好きな物を食べ
翌日リングに上がる時は大体57~58kgと思われます。

この流れからいくと
苦しかったバンタム級リミットより1.82kg分の減量が楽になり
試合では今以上に力強いパフォーマンスを見せるでしょう。

「俺には勝てない」 と豪語している
2団体統一王者スティーブン・フルトンは元々体重があり
実際リングに上がる際は井上より数キロ重いでしょう。

しかし井上尚弥は最初に世界王者になったのが
48.97kg以下のライトフライ級。
さすがに減量が厳し過ぎて一気に2階級も上げ
52.16kg以下のスーパーフライ級で世界王者に挑戦。
相手はデビューからキャリア14年の46試合で
ただの1度もダウンした事がなく
当王座を11度防衛中であるボクシング界のレジェンド
オマール・ナルバエスを僅か2ラウンドでマットに沈めました。

更にバンタム級へ上げ、10年間無敗だった
井上より2回りくらい体の大きいジェイミー・マクドネルを相手に
今度は1ラウンドでTKO勝ちし3階級制覇達成。

そのバンタム級では57.15kgのフェザー級王座含め
実に5階級で世界王者となった
あのノニト・ドネアも今年6月に2ラウンドTKOで圧倒。

元々60キロある井上尚弥が僅か1.82kgの体重差
しかもそれは計量の時だけのスーパーバンタム級で苦戦し
王座獲得成らずなんて場面はイメージできません。


私の予想ですが
強気発言のスティーブン・フルトンはフェザー級に戦場を移し
井上尚弥から逃げると思います。
もう1人の2団体統一王者ムロジョン・アフマダリエフは
井上に対しリスペクトもしている好青年で
対戦を希望しているため、おそらく来年の初戦は
このアフマダリエフとになると思います。
ウズベキスタン人のアフダマリエフはプロキャリア11戦無敗。
KO率も高い強打者です。
しかし好戦的なタイプなので井上にとっては戦い易い相手。
世界戦だけでも19戦無敗17KOの井上が勝ち
まずは4団体の内2つを手にするでしょう。

目標である2階級での4団体統一を果たすには
フルトンが返上すると思われる残り2つのベルトが必要ですが
関係者が手腕を発揮すれば来年中の実現もありそうです。

長くなりました。

ちなみにスーパーバンタム級で井上尚弥を破る可能性を持つのは
ルイス・ネリ (メキシコ) ぐらいでしょうか。