素朴。

2006年03月06日









「うそぉ?・・・うそだよね??ホ・・ホント?そうなのぉ・・。無謀な試みだとは思わない?」電話の向こうで寮監とのやりとり・・。
「俺も、最初は断ったんだけど、その売り上げの1部を寮生の食費に還元してもったらどうかと思って・・。」
「・・・そうだね。それは、いいね!でも・・不安。んでもいっちょやるか!」


それ以外の話は今回も一切聞くことなく“お弁当”の話は進んでいきました。
インターネット等でいろいろと調べてみました。
“お金を出して買って頂く”にあたって・・心配や不安プレッシャーで胃がちくちくする。

一部が寮生に還元されると安易にうなずいたものの・・。
お弁当って?どんな物が喜ばれる?何を期待される?

本やネットで調べてみたけれど・・結論は、“自分らしく”という事。
しまふく寮のご飯は、家庭料理。
祖母や母の味。素朴でいいんだ。怖がらず無理しないで自分らしくやらせてもらおう。と思いました。

お弁当として考えず“しまふく寮のごはん”らしく・・。

だったらデザートは入れたいな。
だったら揚げ物は余りいれたくないな。
だったら味は濃すぎないようにしたいな。
だったら、ソースや醤油はちぎる時洋服にこぼしちゃうから味付きに。
だったらご飯は変わりご飯にしよう。
だったらふんわりとご飯を乗せて下さい。
だったらお魚とお肉をいつも夕飯にだしてるから両方つけたいな。
だったら体の調子を整える為に根野菜をたくさん食べてもらいたいな。

そして!どうせなら!食べ終わったときに優しいものを食べたなぁって思ってくれたら最高にうれしいなぁ。

そんな私の希望を『みちのく食品』のかたは、フンフンとメモを取りながら聞いてくださいました。
「お弁当の名前なんですが・・しまふく弁当という名前じゃなくてもいいと思ってるんですよ。」とおっしゃって下さったので・・。
「しまふくごはん」では?と言った一言で「お~!それにしましょう!」と気持ちいいほど一発決めでした。

「お弁当につける帯・・それも村野さんに書いてもらっては?」
(はぁぁぁ?無謀が無謀を生んでいく)
「私、大人に見られてますけれど・・大人の字書けませんけど・・」「いいんですよ!味がでますよ。」(なんでも受け入れられてる・・)

それから、息子の習字のセットを借りて・・正座して何百枚も
「しまふくごはん」と書き続けました。
足が痺れたら、親指を組みなおして、自己暗示“あいだみつお先生”になりきろう!(・・無駄な試みでした。)
何故か書初めの半紙を渡されそれを20枚に切っては書き。切っては書き。
いつの間にか、ふわっと自宅のラグマットはミニ書初めの山。

どんどん開幕戦に向けて、お弁当の追い込みが始まっています。
献立をだして、打ち合わせして、食材を発注して、しまふく寮の厨房にて私が作るのを見ていただく。
ラインにて作って頂いた「しまふくごはん」を味見させていただく。
先日、開幕戦のお弁当の味見をさせて頂きました。
照れてしまう程、私の作る味。
やっぱり素朴な味です。
到着までお腹をすかせて待ちました。作って頂いた「しまふくごはん」をお腹がすいた状態で食べてみたくて。
ご飯粒一つ残らず完食しました。

なかなかのボリュームだと思いました。

今のところ、ドーム、厚別にて全部で10パターン作る予定です。
最近の頭の中は、大好きなブログもお休みさせて頂いてお弁当になる「しまふくごはん」の素材でいっぱいです。

働いて得たお金で買って食べて下さるサポーターの皆様にも。
私に期待をかけて下さった「みちのく食品様」にも
しまふく寮に住む選手にも。

『しまふくごはん』を大きな旗にして権ちゃんや剛くんに見てもらいたい。
そして1期生のお陰でこの「しまふくごはん」が生まれたんだよと。会ってお礼も言いたい。

まだまだ微力ですが、精一杯つくりました。回を増す事にパワーアップしたいと強く思っています。